食糧人類 ネタバレ

食糧人類 第12話 ネタバレ

ナツネの住む団地は大勢の警察車両が来て、異様な雰囲気を醸し出していた。また住人は避難勧告が出された。ナツネの部屋には二人の刑事が来る。ナツネ母を見て会話する。

刑事1「イヤ、これ間違いないですね」
刑事・津島「あーやっぱり」
刑事1「逃亡中の被験者、山崎さおり 21歳、2年前に身重の体で施設を脱走」
刑事1「まだ息はありますが、そのうち死ぬでしょう」

ナツネ母は巨大生物のいる『ゆりかご』を脱走した身だった。

刑事1「それにしても薬に適合しないとこんな末路になるのはなんか可哀想ですよね」
刑事・津島「まぁな」
刑事1「で…この子が人類初の完全増殖種ですか…」
刑事1「見たとこ、フツーの子供なんですけどねぇ」
刑事・津島「母親が身重の体で脱走したのが2年前だぞ」
刑事1「たった2年で…こんなに成長するなんて…」
刑事・津島「視肉みたいなモンだからなぁ」

視肉とは中国の古い文献にある想像上の生き物。切っても切っても肉が戻る生物とされている。

刑事1「妙なことの詳しいんですね」
刑事・津島「まぁ、この子が人類の未来を救うかもしれんぞ」

ナツネに話しかける刑事。
一緒に行こうとナツネに伝えるがママがいるといってついて行こうとしない。強引にナツネの手を引っ張り連行しようとする。ナツネが「ママ、助けて」と叫ぶ。

すると、ナツネ母が動き出して刑事を取り押さえる。もう一人の刑事が銃でナツネ母を撃ち、刑事を助ける。その隙にナツネ母は自分の血で床に「にげて」と書き、ナツネに見せる。

ナツネは立ち上がり、4階、5階だろうか、ベランダから飛び降りる。しかし、落ちた場所にちょうどパトカーが来て体が真っ二つになったナツネ。刑事は急いでナツネの後を追う。パトカーの側に残されているのは下半身のみ。上半身がない。

一人の刑事が早く上半身を探せと必死にナツネを探し回る。

ナツネは排水口に逃げ込んでいた。そして千切れたはずの下半身がみるみると再構築されていく。

数年後…

交通誘導員のおじさんに話しかける一人の若者。実はナツネだった。

元刑事・津島「すみません、迂回お願いしまーす」
ナツネ「アンタ…津島さんだろ?」
元刑事・津島「?」

ナツネは津島を路地裏に連れてきた。

元刑事・津島「何すんだよ、俺ぁ持ち場を離れる訳にゃいかねんだよ」
元刑事・津島「クビになったらどーしてくれんだよ」
ナツネ「久しぶりだな」
元刑事・津島「ハァ?」
ナツネ「俺の顔を覚えてるか?」

津島は成長したナツネの顔を見て、子供時代のナツネを思い浮かべる。

元刑事・津島「お…お前あん時のっ…あん時ゃどこ逃げやがったんだ」
元刑事・津島「手前ぇ逃したせいでコッチは責任取らされて、くっそ、通報してや…あっ…携帯忘れた」

ナツネはナイフを取り出し津島を脅す

ナツネ「俺は何者だ、手短に答えろ」
元刑事・津島「へッ」
元刑事・津島「そんなことも知らねぇのかよ、教えてやってもいいけどタダって訳にゃいかねーだろ?」
元刑事・津島「手前ぇのせいで俺ぁケーサツ、クビになって…」

ナツネは津島の鼻を切り落とす。続いて指をバラバラに切り落とす。そしてナツネは自分の正体を教えてもらう。

ナツネは施設で開発、品種改良された特殊な人間。そして中枢神経を破壊しない限り、再生し続ける人間だった。ナツネが作られた理由は人間の肉を食べる生物に死ぬまで肉を提供し続けるためだった。

ナツネ母はナツネのような増殖種を生産する材料であった。しかし、施設を脱走後、ナツネを産んでひっそりと育てていたのだ。増殖種としての成功例はナツネ一人。

ナツネは事実を知って自分を作り、母を殺した組織を潰すことを決意する。

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