食糧人類 ネタバレ

食糧人類 第3話 ネタバレ

清掃員として飼育室に入ってきた二人組を始末して防護服を着用したナツネ、山引は飼育室からの脱走を図ろうとする。

伊江「あっ…あの…?」
伊江「あの…お二人はこれからここを脱出するんですよね?」
山引「…うん、まぁ…」
伊江「ぼ…ぼ…僕も手伝いますよ、な…な…何をしたらイイですか?」
山引「アレでも飲んで休んでてよ」
伊江「…え?」

実質、山引とナツネに見捨てられる形となる伊江。ナツネに至っては一言も伊江と話さない。二人はどんどんと出口の扉へと歩いていく。伊江はその場で跪き、ある一言を二人に投げかける。

伊江「外…どうなってるか知ってるんですか?」
山引・ナツネ「?」
伊江「どうなってるか知らないで出るなんて無謀過ぎませんか?」
ナツネ「あぁ?」

伊江に近づく山引とナツネ。
伊江は死体の血で自分が見てきた施設の映像を床に書いている。伊江は一度見たものを映像として頭に残す「瞬間記憶能力」といったものを備えている。二人は伊江の書いた絵に興味を持つ。

山引「瞬間記憶能力ですか、初めて見ますが…イヤ…実に面白い物です」
ナツネ「…ほぅ…」
山引「ではアナタはここの施設内の内部は記憶している訳ですか?」
伊江「まぁ、小さい頃からの癖というか…たいがいの物や風景は一度見ると映像として憶えられます」

こうやって自分に特殊能力があることを二人に示して一緒に同行させるように仕向ける伊江。山引、ナツネの二人は伊江の能力が役に立つと感じたのか一緒に飼育室から脱出することを許可する。

エレベーターに乗り込む山引、ナツネ。
しかし、伊江の姿が見当たらない。次の瞬間、扉からカズを引き連れた伊江が登場した。この出来事にナツネは怒り、伊江の胸ぐらを掴む。このタイミングで施設の人間と思われる二人と出くわす伊江、カズ、山引、ナツネ。

山引「どうもこいつらアレが体質に合わなかったようで」
施設の人間A「アレぇ?」
山引「ええ」
施設の人間A「あー…薬液かぁ」
山引「そう!薬液」
施設の人間A「じゃ…コイツらは処分場行きだな」
山引「そーなんすよー」

機転を利かせることでその場をやり凌いだ4人。施設の人間が引き連れていたのは「生殖種」と呼ばれる人間だったようで異様な光景に目を奪われる4人。

生殖種を初めて見る伊江、山引、ナツネに施設の人間が切り出す。

施設の人間A「よーし」
施設の人間A「んじゃあよ、お前らこれから処分場行くんだろ?ついでに面白ぇモンみせてやるよ」
ナツネ「面白いモノ?」
山引「なんすか?なんすか?」

生殖種とされる人間にも意志がまだあるようで山引たちに指文字で「SOS」のサインを送る。そのまま施設の人間に同行した4人は異様な光景を目にすることになる。

伊江、山引、ナツネが見た光景は発情した男女がいる牢屋のような場所。生殖種たちが交尾をしている。生殖種はいわば子供を生むための人種になっており、出産を繰り返す女性たちは外見も老けている。

そんな光景を見ながら施設の人間があることを呟く。

施設の人間A「こんな凄ぇ薬ぃ作っちまんだからよ、あの方たちには決して逆らうべからず…だよなぁ」
山引「はぁ…そう…ですね…」
伊江「このっ…あの方って誰だよ…つーか、そもそも、ここはなんなんだよ!?」
施設の人間A「んだよ、るせぇなぁ」
山引「まぁまぁ、皆さん落ち着いて」
山引「この人に聞いても何も知りませんよ、所詮、下っ端ですし」

施設の人間に興奮剤の注射を喉に打つ山引。そのまま二人を牢屋に閉じ込めてしまう。この異常な施設の実態に山引が考察をする。

山引「信じられます?」
山引「一口くちにしただけで強い依存症状に陥る、高カロリー輸液なぞ比べ物にならないほどの高カロリーの薬液」
山引「ほんのわずかに注射しただけで我を失うほど性欲が劇的に昂進する薬、こんな薬聞いたこともない」
山引「ここの施設を運営してるのは単独の企業とかそんなレベルじゃないかもですねー」

第2話へ戻る

第4話へ進む

トップへ戻る

食糧人類の話

姉妹サイト