漫画「ソウナンですか？」5巻ネタバレ感想！台風到来で窮地へ！？

ソウナンですか第5巻。今巻も、ほまれ父とほか2名の方のグループはまったく出てこない。

漫画「ソウナンですか？」5巻あらすじ
漫画「ソウナンですか？」5巻ネタバレ
漫画「ソウナンですか？」5巻の感想
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漫画「ソウナンですか？」5巻あらすじ

今巻でもっとも重要なエピソードは、ほまれが倒木によって古井戸の中に閉じ込められてしまう一連のエピソードである。

これに関しては、ほまれ自身よりも、物理学に明るい睦の方が活躍する。最終的には救出成功である。

そのほかにはたいした事件は起こらない。食糧を集めたり、生活資材をどうにかしたり、そんな日常が続く。……最後を除いて。今巻のラストでほまれが大変な決断をするのである。詳しくは後述。

2020.12.15

漫画「ソウナンですか？」5巻ネタバレ

ある日、やたらと夕焼けが濃かった。ほまれによれば、空気中の水蒸気が多くなると夕焼けの色は濃くなる。その上、風が強く波が高い。これは台風が近くに来ているということらしい。

島という陸上にいるとはいえ、ろくな遮蔽物もない状況なので、念のため山の中にシェルターを作ろう、という話になる。で、早朝早く、嵐が来た。水の無い空井戸を以前見つけてあったので、ここをシェルターにするという話になる。

井戸の中に雨が入ってきたらまずいので、屋根を作る。屋根の上に重石を乗せて、シェルターは完成である。えらい台風でキャンプ地は壊滅してしまったが、とにかくやり過ごすしかない。四人ぎゅう詰めで井戸の中に入り、嵐が過ぎ去るのを待つ。

というわけで、止んだのを待って出るのだが、周辺では地滑りが起きていた。そのせいで、近くにあった大木の地盤が脆くなっており、直後に倒壊した。危うく下敷き、になる直前、ほまれは睦を安全なところに突き飛ばし、自分は間一髪で井戸の中に飛び込んだ。

そうしたら井戸の上にその大木が倒れてきて、蓋をされてしまったのである。まあ、押し潰されるよりはマシだが、出られない。

大木はあまりにも大きすぎ、どかすのは無理そうだし、切断したりするための工具も装備もない。とりあえず、井戸の周囲を掘ってみた。かなり頑丈に石組みがしてあって、井戸の中まで掘り抜くのは無理そうであった。

そこで、ロープや（あれば）滑車などを使って、井戸の石組みの方をなんとかしよう、という話になる。ほまれも知っているのは基本的な原理だけで、物理学上の計算などができるのは睦だけである。そういうわけで、事態の解決は睦の双肩にかかってくる。

睦は土砂の上に落ちていた重い石を使って、それをロープに括り付けて崖の上から落とし、その力で井戸を破壊しようと試みる。もうちょっと、というところで、石は宙吊りになってしまったので、今度は明日香がその上にダイブして飛び乗り、どうにか井戸の一部が崩れ、ほまれは脱出に成功するのだった。ちなみに紫音も遊んでいたわけではなく、ほまれがパニック状態に陥ったりしないように声を掛け続けていた。

その後、ほまれは紫音に釣りを教える。正直一番役立たずだった紫音もこれで食糧調達くらいはできるようになった。

というところで、作中ちょうど遭難から一ヶ月が過ぎたらしい。明日香が提案する。イカダで島を脱出できないか、と。

そこで猛反対するのはほまれである。方法論として絶対にありえないことではないのだが（サバイバルもののお約束のネタみたいなものだ）、危険すぎるというのである。

結局みんな引き下がるのだが、ほまれは実は脱出を諦めてはいなかった。他の三人には黙って、脱出用のイカダをもう一つ作り、自分ひとりで脱出する（そして救助を連れてくる）ことを決意したところで、5巻は終わりである。

漫画「ソウナンですか？」5巻の感想

離島系のサバイバルものにおいて「舟で脱出」というのは非常に重要なプロットである。なんとなれば、救助を待つか、自力で脱出するか、サバイバル生活を死ぬまで続けるつもりでない限りはどちらか選ぶ以外に手はないからである。

4巻の話でお分かりだろうと思うが、救助をみすみす見過ごしてしまったことでほまれはかなり内心焦っている。ちなみに有名どころの実話だと、18世紀の初頭、アレキサンダー・セルカークという人物が太平洋の島で4年以上も自給自足し、偶然通りかかった海賊に救出されたという逸話がある。ロビンソン・クルーソーのモデルはこの人物だと言われている。ロビンソン・クルーソーの方は、作り話とはいえ、無人島で暮らす事28年に至っている。

というわけで脱出に望みを繋ぎたい気持ちはよく分かるのだが、仲間に相談しないで一人で物事を決めたがるのはほんと悪癖だと思うなあ。