漫画「波よ聞いてくれ」5巻ネタバレ!急展開…取材でまさかの監禁状態へ!?

波よ聞いてくれ(5)

急転直下で急展開の5巻である。

波よ聞いてくれ(4)

漫画「波よ聞いてくれ」5巻あらすじ

今巻は全体的に和寒(わっさむ。北海道のど真ん中にある旭川のちょっと北にある実在の町)取材篇でできており、マキエの「ラジオDJになりたい夢」の話はお預けである。

さて、和寒だ。前巻の紹介でもちょっと触れたが、久連木克三(くれこかつみ)という元構成作家で今は作家としてデビューしようとしている壮年の男と、ミナレ、そしてADのお嬢さん南波瑞穂が、小説のネタ出しのために和寒に取材へと赴くことになる。

ところがこの取材というのがただでは終わらない。まず、地元のガイドとして若い女性が一行に加わるのだが、これが何というか妖艶でバインバイン(古い表現)のあやしげなお姉ちゃんで……。瑞穂は克三のことを慕っているわけなので、ミナレは(第三者なのだが)気が気でない。

なんだかんだ適当に街中(ったって本当に田舎なのだが)を案内してもらったりしつつ、ガイドの女性(穂隠と名乗っている)が、自分の家に案内して紹介するとか言い出す。

ところが連れて行かれた先は、家などではなかった。三人は、あろうことか落とし穴のトラップに落とされ、地下空間を進んで行ったらその先は監禁部屋。

そこは、和寒に拠点を構える怪しい新興宗教団体のアジトだったのである。

漫画「波よ聞いてくれ」5巻ネタバレ

とりあえず危害こそ加えられないが、ケータイも取り上げられてしまい、することがない三人。三人を代表して団体と交渉し、要求を聞いたりする役目は克三が担当することになったので、ミナレは三食昼寝付き(さすがに食事は出る。当たり前だが)の生活を謳歌し始める。割と洒落にならない感じで監禁されているのだが、ものすごい豪胆である。

だが、外界とのわずかな接点として与えられた動画視聴デバイスを観ていたらちょっと微妙なことが分かった。ミナレの勤めているカレー屋のスタッフブログ(普段はミナレが更新しているもの)などを観ていたら、自分がいなくても店がうまく回っていることがありありと分かり、これ自分札幌戻っても店に居場所なくなってるんじゃ?などと心配し始めるのである。

一方克三。宗教団体の教祖様(といってもただの中年太りのおっさん)が要求するには、自分たちのプロパガンダを藻岩山ラジオで放送しろ、とかそういうことらしい。だが、業界人のプライドにかけて克三はそれを突っぱねる。

だが結局、最終的には(要求を呑まないと解放してもらえないなどの諸事情により)藻岩山ラジオに録音テープを送って、交渉することになる。

だが送ったテープはただのテープではなかった。何らかの欺瞞的手段を用いて、「たすけて かんきんされています」というメッセージを吹きこんだテープを救助要請のために札幌に送ったのである。なお主導したのは克三である。まるでスパイ映画みたいになっているが、すごいな構成作家。

札幌から車を飛ばしてラジオの面々とかカレー屋の面々とかが救助に向かう、というところで続く次巻。

漫画「波よ聞いてくれ」5巻の感想

波よ聞いてくれ(5)

いちおう出張ラジオの録音などもしているのだが、今巻はラジオの漫画という感じではあんまりなくなってしまっている。

宗教団体の演出が本格的すぎるのである。かなり不気味だ。

もとは社会の落伍者が始めた小さな団体に過ぎなかったらしいが、かなり思想的には反社会的な連中であるらしいのと、それよりなにより人数が意外と大勢いて、統率がきっちり取れているあたりが不気味だ。

まあ多分この漫画のことだから次の巻あたりではきれいさっぱり解決しているのではないかとは思うが……。そう期待したい。


波よ聞いてくれ(1)

波よ聞いてくれ

原作・著者沙村広明
価格660円(税込)

舞台は北海道サッポロ。主人公の鼓田ミナレは酒場で知り合ったラジオ局員にグチまじりに失恋トークを披露する。すると翌日、録音されていたトークがラジオの生放送で流されてしまった。激高したミナレはラジオ局に突撃するも、ディレクターの口車に乗せられアドリブで自身の恋愛観を叫ぶハメに。この縁でラジオ業界から勧誘されるミナレを中心に、個性あふれる面々の人生が激しく動き出す。まさに、波よ聞いてくれ、なのだ!

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漫画「波よ聞いてくれ」6巻ネタバレ感想!インパクト強めの新興宗教編完結へ!