『JKからやり直すシルバープラン』、3巻である。
JKからやり直すシルバープラン【3巻】あらすじ
弁当屋編は冒頭の方で終わり、次の章に入る。それがちょうど終わるまでが3巻の構成となる。
白石というクラスメイトが、小百合がらみのトラブルで家出する騒動を起こすのである。この騒動を、尾上くんと、すっかり友人になっている柏村さんと、そして小百合とで解決することになる。
JKからやり直すシルバープラン【3巻】ネタバレ
さて、ヘルシー弁当が当たって柏村家の弁当屋の経営は持ち直したわけだが、問題は父親である。
借金取りのヤクザにまで「あの親父のことは諦めた方がいい」みたいなことを言われるのだが（人のいいヤクザだ）、結論だけ言うと親父は自力で立ち直った。ギャンブルからはすっかり足を洗い、借金も肉体労働のバイトで返して、娘とも和解するのである。これで弁当屋編は終わりということになる。
その後、小百合が祖父と会いに行く一幕が挟まれる。この祖父というのが、自〇党の大立者らしいのだが、いま小百合がいる時間軸の少し先で政治資金がらみのスキャンダルを起こし、失脚した末に死去するらしい。
未来を知っている小百合の立場からするとそれを食い止めなければならないというわけだが、相手は大物政治家である。
弁当屋をどうにかするのとは問題の次元が違うのであって、何がどうできるというものでもない。結局、すごすごと引き返す羽目になった上、「勉強の出来がよくないようだから学友の中から教育係を見繕おう」みたいなことを言い出される。それで白羽の矢が立ったのが、白石さんである。
白石さんは弁当屋編でちょっと小百合に協力しており、仲良くなりたそうにしていたところだったのだが、そのあんまりな扱いにキレる。間に挟まって白石嬢に「小百合嬢に勉強を教えるように」とやったのは父親であるので父親に対して切れ、家出してしまう。
家出が発覚した後、尾上くんが「居場所に心当たりがある」という。なんでも、白石嬢と幼馴染のような関係であったらしい。たぶん、新宿の歌舞伎町の、ディスコとかそういう場所にいるだろう、ということである。ちなみに改めて説明すると舞台は1988年、そういうのが流行っていた時代なのである。
高校生が夜中にそんな場所に出掛けて行って補導されてもまずいので、三人して変装していくことになる。
白石さんはなかなか見つからないのだが、結局のところ、ガラの悪い若者にナンパされて、やけっぱちでそれについていったところ、どうも睡眠薬を盛られたらしく、ひと騒動巻き起こるのだがそこに尾上くんをはじめとする三人が乱入することになる。
結局、弁当屋編で出てきた金貸しのヤクザがここの店も仕切っていたらしくその人が出てきて、どうにか場を収めてくれた。白石さんと家族、白石さんと小百合も無事和解し、めでたしめでたしといったところ。まあ、根本的な解決にはなっていないのだが。
3巻はここまでだが、4巻では小百合に匹敵する大金持ちのお嬢様が出てくるらしい。敵か味方かはまだ不明、とのことである。
JKからやり直すシルバープラン【3巻】感想
ちょっとワンパターンさを感じる部分がなくもないのだが、しかし大筋好きな作品に仕上がってきた。この作品何がいいって、地に足が着いているのである。
広義には転生物の一種だと思うのだが、他人の肉体を乗っ取ってブイブイ言わせているというわけでもなく、（多分）タイムスリップして自分の人生をやり直しているだけである。そこがいい。
ところで、ネタバレ欄では話を出さなかったが、祖父の秘書という若い男がなんだか不穏である。何か企んでいるというか、たぶんひそかに小百合の家が没落するに至るような何かを企んでいるんじゃないのだろうかと、なんかそんな感じだ。
といった感じに不穏な要素もはらみつつ、ではまた次巻で。
JKからやり直すシルバープラン
バブル期に権力と富の絶頂を極めた傲慢お嬢様、二ノ宮小百合。しかしそんな栄光も過去のもの。今では孤独な中年ホームレスになってしまっていた。ある日公園で石を投げつけられ、過去の幸せに縋りながら死んだと思われた小百合だったが、目が覚めたら高校生時代にタイムリープしていて……！？本当の幸せを掴むため！友達作り、貯金、健康、その他諸々を頑張る「シルバープラン」に全力をかけた小百合の二度目の人生が今、始まる！
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