JKからやり直すシルバープラン【ネタバレ感想】落ちぶれお嬢様が過去に戻って人生再設計!

JKからやり直すシルバープラン

新シリーズのご紹介となる。『JKからやり直すシルバープラン』、第1巻である。

JKからやり直すシルバープラン【あらすじ】

主人公・小百合は、バブルの時代に絶頂を極めた家の「お嬢様」だった。だがバブル崩壊とともに家は没落し、小百合は最終的にホームレスにまで落ちぶれ、2019年にホームレス狩りに遭って死亡した。

ところが、そこで奇跡(?)が起こる。見たことも聞いたこともない異世界の貴族の家に生まれ変わって……ではなく、「過去の、バブル時代のJK(女子高生)だった自分」の肉体に、記憶はすべて保ったままタイムリープするのである。

戻ったのはいいがこのままではまた自分の家は没落するということを知っている小百合、自分の「幸福な老後の計画(シルバープラン)」のために人生をやり直すことになる。

JKからやり直すシルバープラン【ネタバレ】

JKからやり直すシルバープラン

タイムリープ時、気付いたら高校の校庭にいた小百合、とっさには自分の置かれている状況が理解できず、大混乱に陥ってしまう。鏡を見て自分が若返っているのを見ても、これは夢か死後の世界かと思ってるくらいだから、割と適応が遅いというか、ここは異世界ではなく地球で日本で何より過去とはいえ自分自身の人生なのだが、ほとんど中身が別人になってしまっているため馴染めないのである。

で、1990年4月(死亡時点から数えて29年前、小百合17歳)にいると知った小百合は、学校の授業に出るどころではなく、とりあえず家に飛んで帰る。死んだはずの両親が生きているのを確かめるためである。

割と切実だ。

両親は生きていたが、わがままお嬢さまだったはずの小百合が突如として弱気で内気な雰囲気になっているのを見て頭でもおかしくなったのではないかと心配している。

さて、タイムリープしてきたわけだが、主人公には地球の歴史をどうにかしてやろうとか大それた目標は何にもない。さしあたっての目標は「友達を作ること」である。

というわけで周囲に友好的に接しようと頑張ってみるわけなのだが、昨日まで性格の悪い人間と認識されていたものが突然そんな態度になってもそう簡単に友達などできるものではなく、いくら善意で行動しても次から次へと誤解を受けてしまう。級友からも教師からも。

とはいえ、尾上くんという奥手そうでカメラ好きな少年とそれなりに仲良くなったりはするのだが、そんなこんなしているうちに小百合は思い出す。このタイムリープの本来は後の時系列だが、かつて尾上少年のカメラを壊した挙句に意地の悪い態度をとって彼を傷つけてしまった経歴が自分にはある、ということを。

それを思い出したあとなので、別のお嬢様生徒(別に世界に金持ちは小百合しかいないわけではない)がやっぱり尾上のカメラを壊そうとしたのを体を張って止める小百合なのであった。といったようなあたりで、1巻は終わり。

JKからやり直すシルバープラン【感想】

JKからやり直すシルバープラン

この作品、原作と作画に分かれているのだが、原作者は韓国出身の方だそうである(多分、作画の方もそうではないかと思われる)。別にだからどうだというわけではないが、日本のそれもバブル時代なんてものを描いているのに特に違和感はない(言われなければ分からないレベル)なので少し驚いた。

作品についてであるが、古典的なタイムリープものSFとして理解するよりはやっぱりなんというか、昨今流行りの「異世界転生」系列の作品として理解した方がニュアンスがつかみやすいように思う。

しかし人生に転機が多すぎた主人公が主人公をやっているので、赤ん坊から生まれ直して異世界人になる人よりも遥かに物語は混乱を極めている。小百合のシルバープランは果たして幸福な結末を迎えるのか、この先をお楽しみに。


JKからやり直すシルバープラン

JKからやり直すシルバープラン

原作・著者林達永 / 李惠成
価格693円(税込)

バブル期に権力と富の絶頂を極めた傲慢お嬢様、二ノ宮小百合。しかしそんな栄光も過去のもの。今では孤独な中年ホームレスになってしまっていた。ある日公園で石を投げつけられ、過去の幸せに縋りながら死んだと思われた小百合だったが、目が覚めたら高校生時代にタイムリープしていて……!?本当の幸せを掴むため!友達作り、貯金、健康、その他諸々を頑張る「シルバープラン」に全力をかけた小百合の二度目の人生が今、始まる!

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