『太陽と月の鋼』2巻である。こっちは無事に続きが出た。
太陽と月の鋼【2巻】あらすじ
仲良しこよしの暮らしを始めたばっかりの新婚の奥さん(ただし素性はかなり怪しげ)を攫われてしまったわけだが、すごくざっくり書くと追っかけて旅を始めることになる。
ただし、この2巻では江戸の屋敷(というほどの家でもないが)を出るところまでも進まない。
太陽と月の鋼【2巻】ネタバレ
前巻の紹介では書かなかったが、使用人の乙吉は夜刀川瞠介に殺されてしまったのである。これも大きな伏線となっているので改めて書く。さて。
鋼之助は包帯グルグル巻きの状態で、自分の家で目を覚ました。しかし記憶を失っている。月のことはもちろん、乙吉のことすら忘れているのである。尋常の事ではない。書いてしまえば、瞠介の仲間(多分)に呪(しゅ)をかけられたのである。要するに魔法みたいなものだ。
瞠介は「あの忘却の呪は強力だから」みたいなことをほざいているのだが、目を覚ましてものの数分くらいで鋼之助は自分にすごい違和感を覚えている。何か忘れているような気がする、みたいなことをすぐに思うのである。自分はずっと一人暮らしをしていたはずだ、だけどいやおかしいな、なんか周囲がいつもより静かなような気がする、とか言ってる。雑な記憶消去術である。無理がありすぎる。
ただ、幕府からお役目をもらったことは覚えていた。それは別にチャラにはなっていないらしい。
で、結局数日くらいで、何がどうということもなく突発的に月のことを思い出すのであった。ただし、それでどうなるわけでもない。妻がいたことは思い出したが、どうして妻がいなくなったのか、は思い出せないのである。ついでに、その時点では乙吉のこともまだ忘れたままである。家で身もだえしている。頼りにならない。
で、鋼之助だけではらちがあかない状態なわけだが、新キャラが登場する。盲目の、旅の巫女である。降霊術とか、琵琶音曲とか、いろいろやるのだが、本当の能力は霊視である。盲目の目を開くと、見た人間の未来が見える。髪の毛一本でも、居場所くらいは突き止められるらしい。幅の広い能力である。戦闘能力はなさそうだが。
間は少し省く。江戸にやってきたその巫女、明(あき)というのだが、彼女も月を探していた。で、鋼之助のところにやってくる。「奥様はどちらで」と言うのだが、鋼之助は記憶を取り戻したばかりで混乱中であった。ふとしたはずみで、明は鋼之助の未来を見てしまう。なんか、明の目の前で、何本も刀を突き立てられて死にかけているような感じである。もっとも、見たのは一瞬で明にも詳細は分からないが。
明の能力によって、まず鋼之助は庭に埋められていた乙吉の遺体を発見する。次に、瞠介の行き先を突き止める。東北地方、明の故郷にいるらしい。で、鋼之助はそこに行く、案内してくれ、と言い出す。ところが、出発もせんうちに新しい刺客がやってきて、鋼之助は襲われる。戦闘中に次巻に続く、となる。
ちなみに月の現状と、瞠介の目的も少し垣間見えた。なんだか知らんが、「玉藻前を封じている各地の殺生石の封印を解いてくれ」と月は頼まれるのである。
太陽と月の鋼【2巻】感想
3巻もちゃんと出るらしい。8月の末だそうだ。いちおう、敵とその目的と主人公の動機付けは明らかになったわけだが、主人公は2巻まで終わったというのに戦闘能力らしい戦闘能力に目覚めてもおらず、順調に連載が進むのであればかなり長丁場になりそうな雰囲気である。
金属を自在に操れるって、覚醒したら多分めちゃくちゃ強そうではあるけれども。どうなることやら。
太陽と月の鋼
『累』の松浦だるまが描く新たなる世界!時は天保。うだつの上がらぬ下級武士、竜土鋼之助。亡き父母の願いは、ただ立派な“武士”として生きること――しかし鋼之助には、それができぬ“ある理由”が……
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✅ 太陽と月の鋼【3巻ネタバレ】江戸を舞台にした異能力バトルアクションが開始!?
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