漫画「蝕人孤蟲(しょくじんこちゅう)」ネタバレ感想!謎に満ち溢れた寄生虫サスペンス漫画!

蝕人孤蟲

実在する寄生虫である芽殖孤虫をネタにある島の寄生虫サスペンスを描くのが漫画「蝕人孤蟲」。著者は芳明慧先生。不穏な影が蠢く島内で何が起こっているのか…ミステリー色も強い作品となっています。

主人公は鉄郎といった少年。
舞台は八女島(やめじま)。彼は小学2年生まで八女島に住んでいたが都合で東京へ。そして7年ぶりに故郷へ帰ってくる。そこで巻き起こる不可解な事件。そして鉄郎は八女島にいた時の記憶が曖昧。

彼はこの島で何の罪を犯し、誰に狙われているのか…核心に触れずに物語が進んでいく第1巻。それでも不穏な影が迫り来る感じがジワジワと漫画で描かれており、言い知れぬ恐怖を感じることができる漫画に仕上がっています。

ちなみに作中は寄生虫(ミミズのような感じ)が大量に出てきたりするので虫耐性が弱い人は閲覧注意!

漫画「蝕人孤蟲」ネタバレ

1巻では1話〜11話までが収録。
登場人物は鉄郎、鉄郎の妹である菜々、銃を片手に闊歩する謎のおじさん島田、鉄郎の同級生である樹、島田の妻で既に命を落としている島田葉子あたりが1巻のメインキャスト。

7年ぶりの故郷で妹が寄生虫に侵されていく…!?

鉄郎たち家族は母親が芽殖孤虫によって命を落とし、父を頼って7年ぶりに故郷である八女島に帰ってくる。また妹の菜々が喘息持ちであり、都会より空気の澄んでいる田舎なら喘息の治療に適しているからといった理由もあり。

しかし、この島には鉄郎を狙う不穏な影が付き纏っていた。

八女島について初日。
家の片付けも終わり、食事をとった後、急に菜々が喘息で苦しみ始める。症状はいつもより酷く、さらに体の痒みを訴える菜々。

掻きむしっている奈々の首元から虫が大量に出てくる。

島の診療所で手当を受ける奈々。喘息の発作は治まったが合計12匹の虫が奈々の体内から摘出。診療所の医者である佐久間先生はこの虫を芽殖孤虫かもしれないと憶測する。

島の小さい診療所で治療はできないので本土の病院へ向かうことに。

1人で留守番する鉄郎に不穏な影が忍び寄っていく…

父親と奈々は本土の病院へ。
鉄郎は帰ってくるまでの間、1人で留守番をすることになる。鉄郎に接触してくる人間は妻を亡くして頭がおかしくなったと島内の噂になっている島田のじいさん。そして同級生である樹。

島田のじいさんは猟銃片手に島を闊歩している謎のおじさん。鉄郎に無言で接触してきて謎の飴玉のようなモノを強引に鉄郎に食させる。

樹は鉄郎と同級生。
しかし、作中ではこの男に様々な伏線が張られる。時折、見せる鉄郎へ怒りをぶつけるような表情は今後の物語の鍵になってくる印象を受ける。

また鉄郎の自宅には見覚えのないノートがテーブルに置かれており、中を覗くと寄生虫に侵されていく人間の写真とメモ。そして小学校時代の遠足集合写真と「お前の罪を思い出せ」といった文字が書かれている。

徐々に思い出されていく過去の出来事…

鉄郎は八女島にいた小学校時代の記憶が曖昧。しかし、樹や同級生である一花と話していくうち、徐々に過去の記憶が蘇ってくる。

小学校時代の遠足中に崖上でふざけていて足を滑らせる鉄郎。それを助けたのが島田のじいさんの妻であった葉子先生。葉子先生は鉄郎のクッションとなり鉄郎は軽傷。先生は脊髄をやられて下半身麻痺になっていた。その後、芽殖孤虫によって命を落とした事も知ることになる。

また島田のじいさんと直接会って話をするべく樹と家へ向かうが不在。物置小屋が開いていたので、侵入すると寄生虫を瓶詰めにしていたり、蛙の解剖を行っているなどの痕跡を発見する。

鉄郎が犯した過去の出来事と八女島で起こる不穏な出来事が繋がっている事は間違いないが、核心はわからず。

1巻の最後は一花の兄で交番勤務の敬介に協力や相談をしようとする所で次巻へ幕引き。

漫画「蝕人孤蟲」感想

蝕人孤蟲

伏線の描き方がわかりやすく、誰が怪しい人物かはわかりやすい。しかし、鉄郎本人が過去に犯した罪を思い出せていないので、それが判明した時にどう物語が展開されていくのか大きな見所。

そして、寄生虫をどうやって入手して、どうやって感染させたのか…。島田のじいさんの存在など…。

謎に包まれている事が多く、ミステリアスな漫画が好きな人にとっては大好物となる作品になるのではないだろうか。

個人的には樹がかなり鉄郎に恨みを持っているような印象を受けており、伏線も張られているので物語の重要人物な予感。

サスペンス×ミステリーが好みで虫が苦手でなければ、お勧めできる一冊。今後の大きな展開もまだ秘めている注目株の漫画です。是非!

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