漫画「五佰年BOX」4巻あらすじ
叶多は真樹と山崎に「真奈のいる別世界に行ってきた(が戻ってきた)」という話を打ち明ける。
ここで真樹は初めて、自分と真奈が同時には存在できない関係にあるということを知るのである(叶多が真奈のことを好きで云々かんぬん、みたいなことについては察していただろうとは思うが、こっちの方が重要だ)。
で、それでもなおかつ叶多は真樹のところへ戻ってきたわけではあるが、それでも真樹は納得しない。険悪な関係が続く。
いろいろ調べているうちに、どうも(500年前にはまだ存在していなかった)とある寺が五佰年BOXに深く関わっているらしいことが分かり、三人でそこへ向かうのだが。
なんだかんだで真樹と叶多が喧嘩になり、そして五佰年BOXが壊れ、二人は五百年前の世界へと移行してしまう。
漫画「五佰年BOX」4巻ネタバレ
どういう原理でタイムトラベルしたのかはよく分からないが(なんとなくは分かるが)、叶多と真樹は着いた先では素っ裸で何の所持品も持っていない状態だった。その上、言葉すらもうまく通じない。
とても危険な状況である。
なぜか日本語が通じる都合のいい異世界ではなく、おっそろしく殺伐とした現実の16世紀初頭の日本なのである。同じ日本でも異世界の方がよほどましだ。どうマシなのか詳しいことの説明はおいておくが、とにかくこの時代の日本というのは我々の感覚では信じられないくらい命というものが軽いのである。
で、例の伯父と甥の騒動はいまだに続いているらしく、真樹は侍に追い掛け回された挙句深手を負わされてしまう。
叶多は言葉が分からないふりをして村人に助けを求めるのだが、そうこうしているうちに何故か真樹はどこかへ消えてしまった。死体もない。
と、言ったところで山崎に視線を移そう。山崎はひとり現代に取り残され、それでも五佰年BOXの謎を追い続けている。しかし、叶多と真樹の記憶が少しずつ薄れ始めるのを実感し始める。
もうこのへんになるとどうなっているのかよく分からなくなってくるのだが、だんだん展開が急になってくる。山崎はどうにかして「五佰年BOXを作ったのは真樹であるらしい」という事実を突き止めた。そして、山崎のそばには何故か真奈がいる。
叶多はといえば、例の村娘といい仲になっている雰囲気。そのまま五百年前の世界に永住するつもりであるらしい。
といったようなところで。
本作品はいきなり終わる。多分……打ち切りじゃないかな?その可能性が高い雰囲気である。
漫画「五佰年BOX」4巻の感想
惜しい。残念だ。実にもったいない。
確かに、言ってしまえばこの作品、絵柄も話の持って行き方もキャッチ—ではない。売れ線という感じではない。
そして、長期連載になるような性質のものでもないだろうという感じであったことは最初の頃の感想で触れたとおりだが……
打ち切りはあまりにも惜しいと思う。
きっちり伏線を回収し切って綺麗に終わらせることができれば、漫画のSFの歴史にも残る傑作になり得たかもしれないのではないかと、筆者は思うのであるが……。
ところで4.5巻であるが、どうせ108円なので読んでみた。ほんとうにたった一話あるだけで、真樹がその後どうなったのかだけが描かれていた。
別に不思議な力でどこかへ消えたとかそういうわけではなく、宗近(例の、問題を起こしてる伯父の人)にかくまわれていたらしい。で、これから寺を作りたい、という話を始める。そしてその寺で五佰年BOXを作り始めることになるのであろう。
しかしそれにつけても、惜しい作品であった。
五佰年BOX
遠野叶多(かなた)は、幼なじみの真奈の家から奇妙な箱を見つける。箱の中には実際の人間が生活し、よく見るとそこは中世の日本らしき世界だった。好奇心で観察を続けるが、ある時、箱の中で少女が野盗に襲われているのを見てしまい、思わずその野盗を殺してしまう。動揺した叶多は真奈に相談するため彼女の家に向かう。だがそこで真奈の父親から思いもよらぬ事実を告げられる。「うちには真奈なんて娘はいないよ」と。
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