漫画「五佰年(いほとせ)BOX」3巻ネタバレ感想!歴史が変わった引き金が判明…主人公の決断は!?

五佰年BOX(3)

漫画「五佰年BOX」3巻あらすじ

先に言ってしまうがこのシリーズは(しばらく紹介しないでいた間に)4巻で完結したそうである。まだ4巻は読んでいないのだが、ともかく3巻のストーリーから紹介していこう。

叶多と山崎の会話を真樹が聞いてしまったところで2巻は終わっていた。

「ひょっとしたら君は真樹を殺すことになるのかもしれない」。

まああまりにも穏やかでない話なわけで、どういうつもりなのか、と叶多は真樹から詰め寄られる。

で、結局(真奈のことについて重要なことは伏せたまま)一通りのことは説明することになり、山崎と一緒に善後策を三人で講じることになるのだが。

五佰年BOX(2)

漫画「五佰年(いほとせ)BOX」3巻ネタバレ

この巻で解明される、「500年前」と「500年後」の間の一番重要な点について説明するとしよう。キーポイントは「貞清が生き延びるかどうか」である。貞清というのは近所の有力な武家の家の息子のドラ息子(実は養子)である。

こいつが槌田という(架空の)家の継承者であるのだが、本当なら死んでいるのが本来の歴史であったらしい。だが、一番最初に、天の目こと叶多が村娘を気まぐれで助けたときに、村娘が貞清を助けるという運命の転換が生まれ、結果、

「貞清が生き残る≒真奈の代わりに真樹が生まれる」という歴史が誕生してしまったのである。

さて。ようやくどうにか複雑にこんがらかった話が整理された。

この事実が分かったとき、叶多はどうするか。

貞清を殺し、真奈と再会する道を選んだのである。

といっても直接殺害は(多分気が咎めるからというだけの理由で)やらない。地面に大きな穴を掘って、貞清を放り込み、上から大きな石でふたをしたのである。

そうしたら歴史がまた変容し、真奈がいる世界が取り戻された(あるいは叶多がそのような世界に移動した。そのどちらが真実なのかについてはまだ解明されていない)。そして、再会した真奈に、新しく出会い直した(出会ったという経緯は失われている。山崎はこの新しい時間軸では叶多のことを知らない)山崎。

だが、貞清はまだ死んでいない。石の下に閉じ込められている状態である。(放っておけば死ぬが)。叶多は再び何かを決意する。そして、ずっと言うことができなかったことを真奈に告げる。まあ要するに愛の告白である。相手は婚約者がいて、今さらどうにもならないのではあるが、とにかくそうする。

そして、例の大きな石をどけて、貞清を救出する。

ところで貞清をかばった例の村娘が気の毒なことになっている。本人はかろうじて一命をとりとめているが、家族とか村人とかを(貞清と敵対していたその伯父の手のものに)皆殺しにされてしまったらしいのだ。

本筋からは微妙にずれたところに居る微妙な立場の少女であるが、この少女にも救済は訪れるのであろうか。

次巻完結である。こうご期待。

漫画「五佰年BOX」3巻の感想

五佰年BOX(3)

歴史漫画的描写に、SF的物語構造、そして恋愛と、さらに重要な要素として「罪悪感に基づく叶多の葛藤」が加わった。

たかだかここまで三巻なのだが、実に重厚な物語である。よくもまあここまで複雑な伏線とプロットを、これがデビュー作という作者がうまくさばいているものだと感心する。

ところで物語は4巻完結であるが、実は4巻のあとに、よく調べてはいないのだが4.5巻というのが出ているらしい。

調べた。電子書籍限定で、108円とかそれくらいの価格で売られている特別編であるようだ。

ここまで紹介できるかどうかは分からないが、ともかくメインストーリーの完結は次巻となる。


五佰年BOX(1)

五佰年BOX

原作・著者宮尾行巳
価格660円(税込)

遠野叶多(かなた)は、幼なじみの真奈の家から奇妙な箱を見つける。箱の中には実際の人間が生活し、よく見るとそこは中世の日本らしき世界だった。好奇心で観察を続けるが、ある時、箱の中で少女が野盗に襲われているのを見てしまい、思わずその野盗を殺してしまう。動揺した叶多は真奈に相談するため彼女の家に向かう。だがそこで真奈の父親から思いもよらぬ事実を告げられる。「うちには真奈なんて娘はいないよ」と。

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