漫画「透明人間の骨」1巻ネタバレ感想!透明化できる少女の索漠ストーリー!

透明人間の骨(1)

透明人間の骨』第1巻である。作品は既に全4巻で完結しているが、筆者もまだ1巻しか読んでいない。

漫画「透明人間の骨」1巻あらすじ

主人公は来宮花(きのみや あや)、第1話の登場当初では9歳の少女(この巻のうちに高校1年生まで年が進むが)。

花は、ある日何故か透明になれる能力が身に付く。

父親がDVを働く人物であるので、その能力を使って父親を殺害する。

その後は……なんだろう。何て言ったらいいんだろう?

特にそれ以上は事件らしい事件は起こらず、とりあえず花は高校に進学し一人暮らしを始める。

漫画「透明人間の骨」1巻ネタバレ&感想

透明人間の骨(1)

冒頭でちょっとだけ回想シーンがあるのだが、小学校2年生のとき、花は父親と釣りに行ったんだそうだ。「自分は行きたくはなかった、父親のご機嫌を取るためだった」などと本人は述懐しているが、このときの父は機嫌がよく、優しかったのである(いちおうこれ伏線)。

だが基本的にこの父親という人物は感情の乱高下が激しく、何かといえば機嫌が悪くなって花を殴るので花からは基本的には嫌われていた。

やがて暴力はエスカレートしていく。母親も殴られるようになったのである。ささいな、理不尽とも言うべき理由からだ。ちなみに花には兄もいて四人家族だが兄は空気同然の存在であり、物語の中でこれといって役割を持たない。兄も殴られているのかどうかについては描写がなく、少なくとも止めに入ったりもしないので花からは兄も嫌われている。

花は「自分など消えてしまいたい」みたいなことを思って日々を送っている。そうしたら本当に消える能力が身に付いてしまったというわけである。

ちなみに、着ている服も消える。身に付けたもの、所持しているものは一緒に消えるらしい。その他こまごまとした細かい法則があり、花はそれをじっくり時間をかけて検証している。まあ、科学的な突っ込みを始めると際限がないから、雰囲気的に理解したらいいんじゃないかと思う。

さて、父親の暴力はエスカレートしていく。母親が離婚を切り出させないのは自分の存在があるからだ、などと考え、父親の殺害を決意する花。

で、あっさりと実行に移す。

何しろナイフを持って道の真ん中を歩いていても誰も気が付かないので(透明になるというのは、光を透過するようになるというより存在感を消せるようになると言う感じに近いらしい)、路上で堂々と刺殺して去る。

その後、何事もなかったように日常生活が始まる。警察は?警察何やってんの?捜査は?と思わなくもないが、多分そういうことについて追及する漫画ではないのだろうと思うからやめよう。ともかく、父親は無事消えた。

しかしそれで花が満足したのかといえばそういうもんでもなかった。花はそれから、父親の幻を見るようになる(幽霊なのかもしれないが、たぶん幻ではないかと思う)。どうもその原因は、花自身が感じている罪悪感にあるらしい。

自首した方がいいのだろうか、と花は漠然と考えている。悩んでいる、という感じではない。漠然と考えているだけである。

で、なんだかんだで成績は優秀な花は無事高校に進学し、アパートを借りて(父親の生命保険だかなんだかで金はある。保険調査員何やってんの?殺人だよ?)、そこで暮らし始めたらさっそく隣人が出来た。隣の部屋が同じ学校の入学生だったのである。

くったくのない少女で、花に積極的に友人としてアプローチしてくるのだが、花の方は自分のやったことに対して引け目があるので距離を取りたい。そのへんの心のあやのようなものが描かれているような描かれていないような。

高校に入ったら入ったでまた友達らしきものができる。花は打ち明ける。

「私、父親を殺したの」。

突然のカミングアウト。次巻に続く。


透明人間の骨(1)

透明人間の骨

原作・著者萩野純
価格570円(税別)

感情的な父、無関心の兄、耐え忍ぶ母。崩壊した家庭の中で過ごす少女・来宮花(きのみやあや)。「ここに居たくない…」そう願ったある日、透明人間になる術を身に付け――。これは一人の少女が普通を、痛みを取り戻すまでの物語。

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