『さよならミニスカート』2巻である。ちなみに、この2巻の先も書かれているのだが、(2020年1月)現在、連載休止中であるとのこと。
さよならミニスカート【2巻あらすじ】
さて、タクシーで走り去ったところから。光は連れ去られるがままに、ある小さなライブハウスに連れてこられた。
しかし光への疑惑は、読者目線からは割とあっさり晴れる。鉄壁のアリバイがあるのである。雨宮花恋が犯人に切りつけられたその日、光は高校入試を受けていて、どうあがいても犯行は不可能なのだという。
だがその事実は仁那には分からない。仁那は犯人について一つ知っていることがある。脇腹に、三つ並んだホクロがあるのだという(どうでもいいが、オリオン座みたいだな)。
だから光にちょいと脇腹を見せてもらえば真偽は確かめられるのだが、仁那はそれをしたくないという。仁那は自分が光に対しても恐怖感を抱いている(男性恐怖症ですからね)という事実が自ら受け入れがたく、それを確かめるということすらしたくないのである。
だが、光は「ちゃんと仁那と向き合いたい」という理由で、自ら服をはだけて脇腹を見せる。当たり前であるがその脇腹にオリオン座風のホクロなどはない。
そんなこんなしているところに、PURE CLUBのマネージャーであるとか、光の友人であるとか、PURECLUBのほかのメンバーであるとかが駆け付けた。なんであれもう仁那は転校したほうがいいと言われるのだが、仁那はきっぱりと、犯人に負けたくないからそんなことはしないという。
そこで光はあっけらかんと言う。「じゃあ、僕が送り迎えとかしますよ」。
一同はぎょっとする。仁那も。
さよならミニスカート【2巻ネタバレ】
さて、問題はここからである。真犯人はかなり重度のマジキチであるらしく、なんかまだ色々策動している。今度のターゲットは、長栖未玖だそうだ。動機は、なんかよく分からない。本人は説明しているのだけど。
細かい展開を解説すると物凄くややこしいのだが、まず、未玖がストーカー被害に遭い始める。しかし、本人は割と慣れっこなので、あまり気にしていない。これを口実に光に送り迎えを頼むことになり、仁那は(多分嫉妬から)自分はタクシーで登下校するとか言い出し、しめしめ、くらいに本人は思っていたらしいのだが。
光が目を離した隙に、未玖は本当に襲われる。犯人はおそらく、例の「真犯人」であるが、仲間を呼ぶか何かしたらしく、複数の相手から性的暴行を受けるのである。具体的な描写はなく、どういう何をどうされたのかは読者の想像に委ねられてはいるのだが、かなりえぐい事件だったようだ。
なんだかんだで、未玖はその後学校に通い始めるのだが、事件のことはかなりトラウマになっているようである。しかし、そのうえでなおかつ、「自分は女を武器にして奪う側に回るのだ」みたいなことを、仁那に向かって宣言する。
そしてさらに、「傷ついた私を慰めて」みたいなことを露骨に光に言って迫る。そしてキスする。仁那はそれを目撃してしまう。2巻はそこまでである。
さよならミニスカート【2巻の感想】
前にも書いたが、この作品は『このマンガがすごい!』2020オンナ編第1位である。流石に、すごい作品だというのはここまで読んでよくわかった。少女漫画の文法で書かれているのは確かだと思うのだが、凡百の作品ではないというのもまた確かである。
すごい作品の常として続きがとても気になるのだが、最初に書いた通り現在、どういう事情かまでは調べていないが連載休止中だそうだ。また次巻のご紹介ができる日が来るとよいのであるが。