君が獣になる前に【1巻ネタバレ】大好きな幼馴染がテロリスト…旋律のノワールサスペンス開幕!

君が獣になる前に(1)

漫画「君が獣になる前に」第1巻の見所や感想をお届けしていきます!

この漫画は「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」を描いたさの隆先生の新作漫画。緊張感とスリルが押し寄せる旋律のダークサスペンスとなっています。

1巻を読んだだけでは何が巻き起こっているのか理解不能。とにかく読み進む度に心拍が上がって早く続きが知りたい気持ちにさせられる作品です。

ダークサスペンス好きなら読んでおいて損のない漫画。大人気漫画となった「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」とはまた違ったベクトルで闇深い人間の深淵に迫っていきます!

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君が獣になる前に【1巻】ネタバレ

君が獣になる前に(1)

1話ネタバレ

舞台は20xx年。
この日は12月27日であった。主人公である神崎一(かんざき はじめ)は駅前の広告看板に視線を預けていく。

そこには女優で神埼の幼馴染である希堂琴音(きどう ことね)が看板の被写体になっていた。琴音は幼馴染であるが神埼よりも6歳歳下。彼にとって妹的な存在。

『お兄ぃ…一兄ぃでしょ?』

看板を眺めていると背後から声をかけられる神埼。相手は琴音であった。二人が直に会うのは1年ぶり。

久しぶりの再会に盛り上がる両者。しかし、待っていた電車が来たので非情にも彼女とすぐ離れようとする神埼。しかし、琴音が彼を引き止めて食事に誘っていく。

ラーメンを食す中で二人は自分達の過去を振り返っていく。二人は両親を亡くしており…琴音の両親が亡くなった時は神埼は琴音が両親の死を受け止めるまでずっと傍にいてあげていた。

『だから嫌だったんだ…コイツに会うのは…』

お互いの過去を思い出して癒せない傷を舐め合う事に苦手意識を感じていた神埼。食事も食べて本当にお別れかと思いきや…次は神埼が琴音に尋ねる。迷いや悩みがあるんだろと。

そのタイミングで琴音に気づいた野次馬がサインやら写真をねだって来る事へ。琴音に似ている妹の体で彼女を連れ出して…その後は買い物やら食べ歩きをする二人。

一頻り遊んだ後、ようやく本当にこの日のお別れが近づいていく。何かあればいつでも相談に乗るから連絡をして来いと琴音に告げる神埼。

彼を見送る琴音。最後に意味深な言葉を告げていく。

『残念だな…私を止められたのはお兄ぃ…あなただけだったのに…』

最後に右耳につけていたピアスを外して神埼に渡す琴音。その後…神埼が電車を乗った駅では史上最悪の毒ガステロ事件が発生していく。死者61人。重軽傷者605人。

さらに事件を起こした犯人は神埼の幼馴染である琴音である事が明かされていく。

2話ネタバレ

深夜…時間は12月28日の午前2時。
神埼の自宅の玄関が強くノックされていく。警察であった。ドアを開けると二人の刑事が鋭い視線で待ち構えていた。

そして彼は聞かされる。
数時間前に駅地下で毒ガステロ事件が発生。犯人は希堂琴音であると。

事件直前まで琴音と一緒にいた事が既に知れていた神埼。署で聴取を行いたいと告げられて素直に従っていく。彼にとって刑事の言っている言葉など信用していなかった。

取調室にて神埼は事件当時の映像を見せられていく。映像の中で次々に吐血して倒れていく人々。老若男女問わずである。終盤に差し掛かると琴音が映像へ映る。

『琴音なのか…本当に…何でお前が…』

彼女は防護マスクを取ってカメラに視線を向けていく。そして何かを伝えるように口を動かす。次の瞬間…彼女も吐血して倒れていく事へ。

『おい!琴音ぇ!』

映像を見ながら震えて叫ぶ神埼。刑事の二人は冷静。今の映像を見た上で神埼に聴取を始めていく。神埼にしてみれば1年ぶりに会って少し遊んだだけである。

彼女が事件を起こすような心当たりなど何も知らない。正直に伝えるがこの大事件を被疑者死亡で終わらせられないと。警察のメンツがかかっていると大人の事情を打ち明けていく刑事であった。

14時間後の午後6時。
ようやく解放される神埼。自宅まで歩いて帰ろうとするが署を出ればマスコミの群衆が神埼にマイクとフラッシュを当てていく。素直に思った事を告げる神埼だったが…マスコミが納得する事はない。

どうして良いかわからない状況。そこへ刑事が車両で乗り込んできて自宅まで送迎してくれる事へ。

『少しでも早く元の生活に戻りたいのなら…我々に協力し事件を解決するしかない』

納得する神埼。
ポケットに手を入れると電話での別れ際に琴音から渡されてイヤリングを思い出す。同時に事件の映像との違和感に気づきだしていく神埼。

映像に映った琴音の右耳には神埼が手に持っているイヤリングが装着されていた。何かがおかしい。しかし、神埼が刑事へその違和感を伝える事はなかった。

3話ネタバレ

連日連夜…何か琴音に繋がる情報を聞き出そうと取り調べを受ける神埼。

そんなある日…署から出ようとすると見覚えのある女性と接触。帰宅する中でもマスコミの取材に群がられる神埼。次第に疲弊。そんな中…彼は一縷の望みにかけてみる事へ。

『警察署でムリヤリ渡されたココに電話したら…』

実は女性とぶつかった際に電話番号の書いたメモを渡されていた。連絡をして夜10時に黒猫といったバーに来て欲しいと告げられる。指定通りに行くと驚愕する神埼であった。

貸し切りバーの中にいたのは錚々たる顔ぶれであった。テレビで何度も見た事のある俳優、女優、お笑い芸人が総勢5人集まっていた。そして最後の一人であり、警察署でメモを渡した女性が現れる。

彼女は琴音のマネージャーである塩見。
ここに集まったメンバーは少なくとも琴音の起こした事件で迷惑を被った人間達であった。琴音と親交が深いばかりにとばっちりを受けて仕事を無くしていた。

『単刀直入に言おう…僕らと協力しないか…神崎さん』

大物俳優である久保田が言葉をかけてくる。
神埼は集まったメンバーが琴音と無関係だと訴えるためにこれから戦うんだと推測。

神埼は断る。
自分は琴音がテロリストだと思ってはいないと。久保田は彼が勘違いしている察する。塩見が今回集まった趣旨を改めて説明。

『ここにいる誰もがあなたと同じように琴音のコトを信じているんです』

彼らは真実を見つけて琴音が冤罪の可能性である事を立証しようとしていた。

一方、刑事の柳。
彼は何度も映像を見返していた。彼もまた琴音の右耳にイヤリングに何か不自然さを感じていた。

4話ネタバレ

事件から2週間が経過した1月10日。
神埼は塩見と約束してある場所に向かおうとしていた。

琴音が特によく訪れていた3ヶ所を特定していた塩見。バーに集まったメンバーで手分けして彼女の無実に繋がる情報を探す段取りを決めていた。

神埼は塩見と共に車で山道を登っていく。

『あなた…本気で私達だけでこの事件を解決できると思っていますか?』

塩見が自身の意見を打ち明けていく。
これは茶番で真実など見つかりはずなんてない。神埼にも同調を求めていく塩見。

脳内で最後の別れ際の言葉が再生される。目を見開いた瞬間…目の前には神埼達の乗る車両に正面から突っ込んでくる黒塗りのワゴン車。

間一髪で躱したが塩見は震え上がっていた。

『まっすぐ私達めがけて突っ込んできた…今の車…』

恐怖で声が震える塩見。
神埼は取り敢えず他のメンバーの安否を確かめるべく連絡を入れていく。お笑い芸人である「コンビニマシンガンズ」の二人に連絡を入れるが…二人は手術台の上で見るも無残な姿にされていた。

5話ネタバレ

黒猫バーに戻る神埼達。
お笑い芸人の二人と未だに連絡が取れない事を久保田から聞かされていく。また久保田達も手配した船から燃料漏れして目的地まで行けなかった事が明かされていく。

琴音を調査しようとすると何か強い力が働いている事に不穏を感じる神埼達。

塩見がスマホに送信されてきた映像に釘付けになっていく。そこにはハサミやメス。そして人の指が映っていた。

『この指輪ってナナコさんがしてた…』

次々に切り落とされた指が映像に映し出されていく。最後にお笑い芸人のナナコの首から上が映る。

それを見て悲鳴を上げる塩見。
これは何者かによる見せしめなんだと察する一同。

場面は公園のベンチへ。
神埼は琴音と同じ事務所の女優である真由に呼び出されていく。

『あなた一体何を隠してるの?』

真由は神埼が何か隠している事を見抜いていた。真由には琴音との別れ際に伝えられた意味深な言葉を教えていく。

琴音の最後のSOSに気付かず…彼女を止められなかった事を悔いる神埼。彼はこの事件を最後まで追う決意を示していく。

『好きだった女の最後の願いを…なかったことにはできない』

真由も神埼に協力する意思を見せるが…彼は拒否していく。この先何が起こるかわからない。誰とも組まずに一人で事件の真実を追求していく事を告げる。

しかし、真由も一人になろうが事件を最後まで追い続ける事を言葉にする。彼女もまた琴音を姉妹にように思っており…なかった事には出来ないと。

彼女の意思を汲み取った神埼。
真由とこの先も協力して琴音を追いかける事を承諾。最後のモノローグでこの選択が間違っていた事が示されていく。

6話ネタバレ

ナナコが殺害された映像を見てから10日が経過。
表向きには琴音の事件から手を引いていく。そして神埼は押し掛けてきた真由と共同生活を送っていた。

一緒に自宅で鍋を食べる神埼。
〆の雑炊を作ろうと鍋を持ってキッチンへ向かう真由。躓いて鍋を落としそうになってしまう。それを火傷しながらキャッチする神埼。

真由はこの10日間で神埼と過ごして感じた事を告げていく。

『初めて見たわ…神崎さん…あなたみたいにこの世界に何の執着も持っていない人』

真由は見抜いていく。
神埼は琴音の事件の真相が明らかになればいつ死んでも良いと思っていると。図星だった神埼。彼女の洞察力に関心。

同時にインターホンが鳴り響く。
真由が対応。神埼には火傷の手当をしろと告げていく。

そして玄関を開けると乾いた音が鳴る。同時に何か倒れる音に気づいて玄関へ向かう神埼。

『逃げて…かんざ…』

玄関が開く。そこにはサイレンサー付き拳銃を持ったギャルが現れる。そして無言で銃口を神埼に向けて再び乾いた音が鳴っていく。

7話ネタバレ

神埼も腹部に銃弾を受ける。
土足で部屋に入ってくる謎のギャル。瀕死の真由にとどめ。

そして神埼に言葉を発させる暇も与えず彼の頭部に銃弾を撃ち込んでいく。

『そうか…ここで死ぬのか…俺は』

無言で立ち去っていくギャル。
死んでも死にきれなかった人達の気持ちを理解していく神埼。目を瞑ると琴音が事件を起こす前、電話の別れ際でイヤリングを受け取る時の映像が流れていく。

『琴音ぇ!』

同時に神埼の意識が12月27日へ戻っていく。タイムリープである。記憶はそのままに12月27日の琴音と別れた直後へ戻っていく。

すぐに神埼は時間が戻った事を理解。
同時に今動けば琴音の毒ガステロを阻止できると踏んで彼女と別れた駅地下に戻っていく。

琴音を探す中で既に毒ガステロが発生していく。次々と吐血して倒れていく人々。息を止めて琴音を探すが…神崎も限界であった。

『頼む…せめて…せめて別人であってくれ』

吐血して倒れた視線の先に琴音の姿。名前を呼ぶと反応して神埼がいる事に驚く。

『いて欲しくなかったのに…あなただけは…』

何故、こんな事をするのか虫の息で問う神埼。吐血する彼を見て神埼の傍に寄っていく。そして再び意味深な言葉。

『ミヤコのためにはこうするしか…』

マスクを外した琴音も毒ガスを吸って吐血。意識が薄れゆく中…神崎はもう一度だけチャンスが欲しいと考えていく。

『どの瞬間のお前まで遡ればいい?』

手元にあったイヤリングを握っていく神埼。彼の中で琴音が獣になる前に必ず止めると強い意志が宿っていく。ここで第1巻は終了。

君が獣になる前に【1巻】感想

君が獣になる前に(1)

タイムリープを含んだダークサスペンス漫画。
滅茶苦茶面白いです!

物語の本筋としては何故、琴音が12月27日に毒ガステロを引き起こしたのか…。その真相をタイムリープしながら探っていく事になります。

そして琴音を探って行こうとすると謎の組織によって圧力をかけられていく事へ。背景には何が蠢いているのでしょうかね。

そして1巻の終盤で出てきた「ミヤコ」といった人物の名前。彼女が琴音に毒ガステロを引き起こさせたキーマンである事は間違いないようですね。

今後の展開が楽しみ過ぎて追い続けていく作品に決定!興味が出た人は是非、取り扱いのある電子書籍ストアでチェックしてみてくださいね!


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その日、多くの人が死んだ。年末の都内ターミナル駅で発生した史上最悪のテロ。666人の死傷者を出した事件は、”獣の数字”にちなんで「The Beast」と呼ばれることになる。実行犯はその場で死亡。希堂琴音、25歳の若手人気女優。そして、”俺”のたった一人の、幼なじみ。君はなぜ、獣にならなければならなかったのか。君を止める手段はなかったのか。ヒトの「獣性」をめぐる戦慄のノワール・サスペンス!

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君が獣になる前に(1)

第1巻の次巻予告にて2巻の発売予定日が記されていました。

第2巻は2022年4月6日(水)に発売予定となっています!

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