『ドラゴン、家を買う』3巻である。今巻限りの仲間がひとり増える。
漫画「ドラゴン、家を買う。」3巻あらすじ
ざっくり言うと3巻は「ネル姫篇」とでも言ったところか。
旅の途上、レティとディアリアは襲ってきた山賊を撃退するのだが(撃退するのは魔王ディアリアであって、レティは別に何もしていないのだが)、その荷物を漁っていたら人間の女の子が出てきたのである。健康状態は良好で、起こしたら名乗った。長すぎる名前で何を言っているのか当初は分からなかったが、王都エオスという人間の都の王の王女様であるところの、ネル姫様というのがその少女の身の上である。
ネル姫は大変にしょうもない理由(パンケーキをつまみ食いされたとかなんとか)で父王と喧嘩して家出しており(呑気な世界観だからたいしたことはないが)いちおう捜索隊なども出ているようである。
そこに事もあろうに魔王であるところの不動産屋が出会ってしまったわけだ。
漫画「ドラゴン、家を買う。」3巻ネタバレ
ネル姫が家を見繕えと言うので、魔王ディアリアは(ほんと何を考えているのか分からないが)素直に物件を用意する。ヒースヒェン洞窟、見た目にはただの洞窟なのだが内部は4LDKの物件になっている。だが、風呂がない。厳密にいえばあるのだが、冷泉である。ネル姫は姫であり姫相応にわがままであるので、風呂の冷たい物件はお気に召さない。そこで結局レティが風呂を沸かしてやったりとか、ひと騒動。
旅は続く。ネル姫はとりあえず連れて行くとして、次はレティのための物件である。国営人工迷宮イミタシオン。王都エオスの地下にある、迷宮と言っても人間が管理している冒険者養成用の施設である(下水道も兼ねているらしい)。エキストラのモンスターなども雇われていて、国家公務員扱いの待遇にしてもらえるのだそうだが、レティに向いているとも思えないし、何よりネル姫をここに住まわせるわけにいかないという甚大な問題が広がっているのである。
で、迷宮の中をあっちこっちうろうろしていたら、地上に出た。地上とはつまり、王宮のど真ん中である。
ところでお忘れかもしれないが、レティの炎竜王という異名というか悪名はまだ解消されてはいない(ネル姫ですら知っていた。ディアリアが魔王だってことには気付いてなさそうなのに)。もちろん町のど真ん中にいきなり現れたのだから周囲には人間がいる。状況としては、突然現れたドラゴンが城を乗っ取り、家出していたはずの王女がこちらも突然現れてそれはいいが人質になっている、という状況だということになる。
めちゃくちゃ大変な状況である。大変な状況であるが、魔王ディアリアという最強のジョーカーがこちらにあり、そして何よりも呑気な世界観の漫画であるので、いちおう城を守って籠城戦を展開するはめになる一幕もあったりはするのだが、最終的には王女を城に帰してめでたしめでたしということになる。
漫画「ドラゴン、家を買う。」3巻の感想
ドラゴンが家を買う話なわけだが、さっぱり買えそうにないまま次は4巻である(まあ、買えたら終わってしまうわけだが)。いかんせん脱線が多いのは、まあ、それはもうそういうものだと割り切って読むのがよいというところであろうか。
昨今はファンタジーブームの世の中であるので本当にファンタジーものといっても色々あるわけだが、この作品はやはり好きだ。何が好きって、平和的展開が約束されているようなものなので安心して読み進められるからだ。
さて、また旅の空の上となったディアリアとレティ、次はどこに行くのであろうか。だいぶ先になるとは思うが、4巻の刊行を気長に待ちたいところである。
ドラゴン、家を買う。
生きていくには家が要る。人間だろうと、モンスターだろうと。つかめ、夢のマイホーム! 貧弱ドラゴンの住まい探し×ファンタジー。 臆病者すぎて一族から勘当された、か弱きドラゴンの子・レティ。勇敢さとは無縁の彼は、安心安全な“家”があれば生きていけると考える。エルフやドワーフ、ゴブリンなど多様な種族が生きる広大な世界で、夢のマイホーム計画は成就するのだろうか――。住まい探しファンタジー、堂々開幕!
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