満州アヘンスクワッド【1巻ネタバレ感想】日本人が阿片の密売でのし上がる!?

満州アヘンスクワッド

新シリーズのご紹介となる。といっても、まだ1巻しか出ていないが。

ちなみにこの作品には原作者がクレジットされているが、原作の小説とかがあるわけではなく、最初から漫画。

満州アヘンスクワッド【1巻】あらすじ

まず冒頭で婉容(えんよう)という実在人物が出てくる。あの有名なラストエンペラーこと愛新覚羅溥儀の妻にして、満州国の皇后であった女性だ。

説明すると長いので端折るが、彼女はその後半生において重い阿片中毒にかかり、廃人同然となって獄中で非業の死を遂げている。ここまで史実である。

さて、この作品では、その婉容が死に際し、「あの人に会いたい」と最後まで呼び続けていた一人の男がいた、としている。といっても夫の溥儀のことではない。「満州国を裏で牛耳った闇の皇帝」のことを、だそうである。その闇の皇帝なる人物が、主人公だ。

本作品は、日方勇(ひかた いさむ)というひとりの日本人が阿片の密売でもって満州にのし上がるさまを描いていく、悪の成り上がり物語(になる予定)らしい。

構想が壮大過ぎるのか何なのか、1巻はほぼ序章に過ぎない内容なのだが。

満州アヘンスクワッド【1巻】ネタバレ

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さて時は戻って昭和12年(つまり1937年)、満州。

ちなみに婉容の死は1946年のことであるので、その9年前ということになる。また、この年は日中戦争が勃発した年であり、勇も兵隊にとられる。だが、早々に負傷して片目を喪い、除隊となった。

除隊となったので、勇とその家族(母、妹、弟がいる)は満蒙開拓農業義勇軍なる団体に加わり、農作業などして暮らすことになった。

勇には特殊な才能がある。

もとから植物には詳しかったのだが、特に片目を喪って以来花が効くようになり、例えば食べられる野草の匂いをかぎ分けたりとか、そういうことができるのだという。

しかし貧しいながらも平和ではある暮らしは長くは続かなかった。

母が病にかかったのである。ペストであった。薬はあるが、高価である。手には入らない。なんとかならないか、と思って義勇軍の農場を歩いていた勇、何か奇妙な香りに惹かれて、「処分場」であるはずの区画に足を踏み入れる。

実はそこは、義勇軍の一員の老人がひそかに芥子(けし。阿片の材料)を栽培していた畑であった。

三兄弟に畑を見られた老人はかれらを殺そうとするが、逆に返り討ちにあって殺されてしまう。

勇は入手した阿片を独自の手法で精製し、青幇(チンパン。雑に説明すると、当時のチャイナマフィアくらいに理解してくれればいい)に持ち込んだ。

青幇には一人の女がいた。麗華(リーファ)という(表紙のキャラである)。

勇の精製技術の高さと、その阿片の価値に気付いた麗華はいきなり仲間を皆殺しにし、勇に持ち掛ける。「私と組もう」と。

というわけで薬は手に入ったのだが、それは間に合わず勇が戻ったとき母は既に死んでいた。

それから、話もそうそうに関東軍の憲兵が探りをいれてきたり(関東軍も阿片の密売をしている。つまり、商売敵である)、麗華の失踪に気付いた青幇が殺し屋を差し向けてきたり、というあたりまでが描かれて2巻に続く、となる。ちなみに2巻は11月発売の予定である。

満州アヘンスクワッド【1巻】感想

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話自体はまだ盛り上がるところまで行っていないので、何とも評しようがないのだが、うまくいけばすごい作品になる可能性はなきにしもあらずではないかと思う。

ただ一つ心配なのは、主人公のキャラと顔が薄い。闇の皇帝とか言われるに至った時点の顔も描写されているのだが、そんな風にはぜんぜん見えない優男なのである。

まあ、格闘家でもあるまいし顔や体格で阿片密売をやるわけでもないとは思うが、しかしこのキャラクターが今後どう歴史の闇の中で暗躍していくことになるのであろうか、といったところ。


満州アヘンスクワッド

満州アヘンスクワッド

原作・著者鹿子 / 門馬司
価格630円(税別)

「満州で一番軽いものは、人の命だ」時は昭和12年。関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇は、戦地で右目の視力を失ってしまう。「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく…。

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