懲役339年、全4巻中の2巻である。急激に面白くなったんでびっくりした。それくらい面白い。
漫画「懲役339年」2巻あらすじ
2巻には第四部の全体すなわち1話から9話までと、第五部の2話までが収録されている。まあ、ほとんどは第四部であり、五代目ハロー・アヒンサー(そういうフルネームだったらしい)の物語であると言っていい。
ちなみに、内容は読まずに目次だけ確認したが、3巻と4巻はずっと五部、つまりこの物語は五部で終わりのようである。この巻の解説で2話分だけ五部に踏み込んでも説明がかえって大変そうなので、この項では第四部の説明だけを行うとしよう。
漫画「懲役339年」2巻ネタバレ
第四部の冒頭は第三部の結末部分からほぼ直結している。四代目ハローと親しかった刑務官の遺した「告発のための証拠の本」は、ぶじその友人の手に渡り、そしてその友人は「転生などない」ということを信じ、国家転覆をもくろむ革命家の集団、地下組織「メーゲン」に加わる。
四代目ハローは死んでしまっているので、五代目ハローが立てられる。なんと、そのメーゲンのリーダーの息子が五代目ハロー・アヒンサーであるという。
そのハローが16歳くらいになったとき、ハローを革命のシンボルとして奪還し、まつりあげようという計画が立てられる。
いっぽう、その五代目ハローはどういう人物であるか。16歳の、今回は男なので少年である。ディスコというギャング、まあ監獄内の無法者のボスみたいなものをやっている男の片腕みたいな存在になっていた。別に革命家としての教育を受けて育ったわけではないので、この世界の普通の住人として普通に輪廻転生思想を信じている。ちなみにディスコも熱心な信者である。
ハローはチンピラというよりは若いギャングと言った方がいいくらい芯の通った悪党なのだが、まだ人を殺したことがないというのが悩みどころである。
さて、メーゲンの動きについて説明しよう。メーゲンのメンバーの一人が、監獄内のハローを説得してメーゲンの活動に参加させるために監獄に囚人として潜入している。名前はマッツ。マッツはハローに接触し、「この世界には輪廻転生などありはしない」という話をする。
自分が大悪党ハロー・アヒンサーの生まれ変わりだと信じていた五代目ハローはこれに多大な衝撃を受ける。今まで受けてきた宗教教育と知ってしまった真実のあいだで揺れるハロー。
ところで初代ハローの罪状だが、ここへきてやっと説明される。初代ハローは、メーゲンの人々と同じく、「輪廻転生を否定し、革命を志した」罪で最初に投獄されたのであるという。
五代目ハローが色々と悩んでいる間に、しかしディスコがマッツのことを嗅ぎ付け、ハローの前でマッツを殺してしまった。ハローは、マッツに説かれた通り、トンネルを掘って自分を救出しにやってくるメーゲンを待つことにする。そのために、ディスコの意見に賛同したふりをして、時間稼ぎをするのだ。
そしてハローはぶじ逃亡した。ところがそこからが大変である。ハローという大罪人の存在はお飾りに過ぎないので、別に逃走したハローそのものは国家権力にとってたいして重要ではない。そこで、口封じのために監獄にいた全員(看守に至るまで)が皆殺しにされ、ハローは死んだ、ということにされてしまった。
その一部始終を知った五代目ハローは激昂し、「いいだろう 俺が革命家ハローになってやる」と決意するのであった。
漫画「懲役339年」2巻の感想
前にも書いたが、予想もしない展開で本当に面白い。この先は最終章に突入というわけであるが、果たしてどんな物語が待っているのであろうか。
懲役339年
圧倒的な読者の支持を得てついに単行本化!第2回裏サンデー投稿トーナメント優勝作品が満を持して登場!!転生が信じられている世界で、大罪人の生まれ変わりとして、生まれてからずっと刑務所ですごす少年ハロー。前世の記憶もなく、罪の意識もなく、ただひたすら罪を償う2代目ハローの日々とは!?かつて見たことのない世界観を若き鬼才が描く!
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