図書館の大魔術師、第3巻である。
漫画「図書館の大魔術師」3巻あらすじ
第2巻でやった一次試験の筆記に引き続き、面接試験と実技試験が描かれる。
そして帰路に着く前にしばらくアフツァックの都に滞在し、帰る。帰りの描写はさすがに端折られている。そして最後に合否の通知が届く。そういう構成で、そこまでが第一章「少年の旅立ち」である。
漫画「図書館の大魔術師」3巻ネタバレ
この試験、一次試験は足切りになっていて、筆記で不合格だと面接より先には進めない。だいたい筆記で残るのが100人くらいなのだそうだが、シオは受かっていた。というわけで面接試験に進む。
面接試験は、具体的にどういうやりとりをシオがしたのかについては作中で描写されておらず、さらっと流されるにとどまっている。ただ、面接の最後になぜかシオが大粒の涙を流す場面があり、本人は大失敗をしたと落ち込んでいる。
実はこの涙を流したシーンは本人の水の魔術に関する適性の高さ(適性が高すぎて、自分の中を流れる水の魔力をコントロールしきれていないのでたまにああして暴走する)の反映であり、失敗というわけではないのだが、シオには分からない。
三次試験、実技は一冊の壊れた本(表紙と本文一枚しかない)を示され、「この本が作られた年代と本の内容を示せ」というものである。制限時間はあるのだが、筆記の時と違って非公開。そして、一番重要なのはこれは一人で受ける試験ではなく、受験生3人が1グループになって臨む試験だということである(制限時間も班によって違うらしい)。
シオと同じ班になったのは、ナチカ=クアパンという優秀だが高慢な性格の少女と、オウガというくったくのない半獣人(シオとは別の混血)の少女。
さて、これだけの難関試験の最後の課題なのであるから、そう簡単に解読できるような本であるわけはない。まず、文字であるが、3人とも見たことがない文字である。この世界にはかなり多くの言語と文字があるらしい。まず主要民族が7つと、そのほかに少数民族が多くあり、それぞれに独自の言語があったりなかったりする。文字は大陸全体で100種類を越えるらしい。
というわけで、まずこの文字が何の文字なのか調べなければならない。実技試験も、資料の類は用意してある(会場、図書館だし)。辞典も用意されているので、民語辞典を持ってこよう、という話になるのだが、その民語辞典が三冊しかない。たまたまシオは最初にその事実に気付いたのだが、シオはお人よしであるので他の班に残りの2冊を渡すことを選ぶ。ナチカは反対するのだが。
で、100くらいある文字を全部調べたが、そのどれでもなかった。ということは、知っている文字の難しい書体が使われている、と考えられる。
そのへんでシオがあることに気付く。課題の本、写本だと思っていたのだが、よく見ると木版印刷による本だったのである(これを見分けるのは難しいらしい)。そして、木版印刷を使っていたのはラコタ族という民族と、縦書きの文字を書く民族しかいないので、消去法でラコタ語だろう、という話になる。
ここでシオはまた野放図な真似をする。他の班の受験生にラコタ人がいたので、「これなんていう書体か分かりますか」と直撃したのである。ナチカは顎を外している。だが、別に他の班の人間に質問してはいけないなどというルールはないらしい(常識外れではあるが)。で、その人が「フクマ体」という文字だと教えてくれる。
ここまでくればあと一押しだ。結局、その本はナチカの知っている本だったので、内容も解読することができた。だが、班は結局「時間切れにつき失格」を言い渡される。
実はこの試験、何をどうやっても最後は失格と言われる決まりになっているらしい。もちろん受験生は知らないが。どうやら結果よりもプロセスを見る試験というコンセプトのようだ。
そんなこんなで、シオは故郷に戻る。しばらくして、カフナ試験合格の連絡が来た。そしてシオは、再び大図書館に向けて旅立つことになるのであった。
漫画「図書館の大魔術師」3巻の感想
試験編は重厚壮大の一言である。現状、この作品のメインコンテンツはこれであるというくらいの状態になっているわけだが、散りばめられた伏線はまだいくらでもある。
これからこの物語がどういう展開を見せてくれるのか、筆者は楽しみでならない。
図書館の大魔術師
アムンという小さな村に暮らす耳長の少年は本が大好きであったが、耳長で貧乏だった為、村の図書館を使うことができなかった。そんな少年は差別が存在しない本の都・アフツァックに行くことを夢見る。ある日、少年は憧れのアフツァックの図書館で働く司書(カフナ)と出会う。この司書との出会いが、少年の運命を大きく変えることに──。孤独な少年が未来を切り拓く、異世界ビブリオファンタジー堂々開幕!!
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✅ 図書館の大魔術師【4巻ネタバレ感想】期待値を上回る衝撃展開の連続!