天国大魔境【3巻ネタバレ感想】愉快な終末的冒険SFが魅力の巻!

天国大魔境(3巻)

天国大魔境』第3巻である。

天国大魔境【3巻あらすじ】

相変わらず例によって「施設」編と「旅する二人」編(いずれも筆者が勝手につけている呼び名)が並行して、いまのところまったく交わることなく展開していく。

施設編の方は謎が謎を呼ぶの繰り返しという感じでネタバレを書くのも大変なレベルなのだが、今巻の「旅する二人」編の方はまだましな動きのある感じである。

不良のグループに罠にはめられて、襲撃されそうになるのだが、未知の「怪物」がそのグループの方に襲い掛かって、キルコとマルがそれを撃退するくだりと、13歳の少女がやっている「宿屋」で一夜を過ごすエピソードなどは割と分かりやすく冒険SFという感じだ。

その後、「不滅教団」と呼ばれる集団、はじめのうちは正体不明なのだがもしかしたら「天国」と関係あるかもしれないので、それに接近することになるのが今巻の大きな流れ。

天国大魔境(2巻)

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天国大魔境【3巻のネタバレ】

天国大魔境(3巻)

さて、町にいるキルコとマル、ちょっとした資金稼ぎをして「地図」を購入した。周囲に関する情報が記されているから地図なわけで、天国の手掛かりなどないかと当たってみるのだが、「100%安全な水があるポイント」と書いてある場所があった。この世界では綺麗な水は貴重なので、二人でそこに行ってみよう、というところで、前に乗った船で顔見知りになったおじさんが二人のもとを訪ねてきて、不滅教団という集団の情報をくれる(金は払うが)。

さて、水場なる場所に向かう途上、「ほてる」と看板(布に字を書いて下げているだけだが)を出している場所に通りかかる。少女がひとりでやっているらしく、情にほだされたキリコは荷物置き場程度の腹積もりで一部屋借りることにする。

さて、ここでネタばらしをするが着いてみたところで二人も悟るように、「水場」の情報はガセネタというか、罠である。不良少年のグループと、地図を売っている商人もグルで、旅人をそこにおびき寄せて襲撃しているのだ。

ところが少年グループは不測の事態に見舞われた。「怪物」である。襲われて、瀕死の不良少年が「怪物だ」というので、てっきりヒルコだと思って銃で撃ったのだが、何か手ごたえがおかしい。それは怪物に違いないといえば違いないのだが、未知のSF的怪物などではなく、野生のクマであった。

苦戦の末になんとかクマを仕留めた二人が宿に戻ると、宿の経営者の少女がマルを誘惑してくる。案の上というかここもただの宿ではなく、要するに売春宿なのである。裏には例の不良グループが一枚かんでいるというか少女はその一員であった。そんなこんなでひと騒動になる。

その後、不滅教団のところに向かい、接触を図るキルコとマル。なんかそれらしき人々が接触してきたのでほいきたとついていくのだが、彼らは不滅教団ではなく、不滅教団と対立している「リビューマン」という組織のメンバーであった。

リビューマンの人々は語る。不滅教団というのは要するに、滅亡前から現存している異端の医療記述を利用して人間を改造している異常者の集まり、であるらしい。ただ、人間にサイバーアームをとりつけたりする技術があったりするのも確かなので、信奉者もいるのだが。

二人はその後、不滅教団の地下に潜り込む。そこにヒルコらしき怪物がいる、というのである。行ってみたら確かにいた。とんでもなく凶悪な怪物(あるいは怪物の集団)で、キルコは片腕を食いちぎられてしまう。3巻はここまでである。

天国大魔境【3巻の感想】

天国大魔境(3巻)

世界観に関する謎とかはほとんど全然明かされない巻なのだが、ふつうのポストアポカリプス冒険SFとして愉快な巻であった。この調子で続いてもらえると楽しいが、4巻ではどうなることやら。


天国大魔境

天国大魔境

原作・著者石黒正数
価格600円(税別)

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