- 作品名:からかい上手の高木さん(5)
- 作者・著者:山本崇一朗
- 出版社:小学館
- ジャンル:少年マンガ
目次
漫画「からかい上手の高木さん」5巻のあらすじ
ほんとうはあらすじじゃなくて感想欄に書くべきなのかもしれないが、あまりにも衝撃的なので頭から。というか、あらすじはスキップ。
だいたいいつも通りだと思っていただけば間違いない。
漫画「からかい上手の高木さん」5巻のネタバレ
思い出
西片くんと高木さんですが、結婚してました。いきなり本編の十年以上後に飛んで、西片という姓に変わっている高木さんと、二人の子供が出てきます。
内容自体はどうでもいいです。日常の一コマ的なものが描かれているだけです。ただ、二人はどうやら幸せにやっているようです。
2巻の解説で「5巻目くらいでカップル成立しているんじゃないか」と書きましたが、そのような地点を遥かに通り越したところへと物語は飛び去っていきました。
買い物
思わず口調が変わってしまったが気を取り直して。こと次の話は二話連続。この作品としては初である。次の話と内容が繋がっている。なんかデパートだかショッピングセンターだか分かりませんがそんな場所で例によって二人が遭遇し、水着を買うので一緒に選ぶ、という話になる。
水着
二人で水着を選ぶのである。いちおう、西片くんはからかわれているのだが、やってることはもう完全にカップルなのである。ちなみに、以前にも登場した、クラスで公認されている方の別キャラクターのカップルも同じ場面に出てきて、やっぱり水着を選んでいる。
二択クイズ
二択クイズごっこである。もうそれに名を借りたイチャイチャなのであるが、それはいい。質問の内容がこうだ。
「私がいなくなっちゃうのと 一生私にからかわれ続けるのどっちがいい?」
もちろん西片くんは後者を答えるのである。照れながら。そして高木さんはそれを見てとても満足そうにしているのである。
くそっ!お前らはそうだ!お前らはいつもそうだ!からかうとか、からかうとかを口実に青春しているんだ!そうに決まっているんだ!
ホラー
なんか「夜にホラー画像を送りつける」とかなんとかいう口実で、夜中に電話して、「夜に話するの初めてだね なんかドキドキする」とか高木さんが言ってました。はい。
クリティカル
はじめて西片くんが高木さんから一本取る話。
西片くん自身はそれに気付いていないが、何気ない発言で高木さんはドキドキさせられるのである。ただしポーカーフェイスで通す。恋愛で優位を通し切るというのも面倒なものですよね。
漫画「からかい上手の高木さん」5巻の感想
さて、現時点でのこのシリーズの最新刊となった。もうそろそろ6巻も出るらしいが。そしてフィギュア付きだそうである。電子書籍版にはつくまいが。
しかし、いちおうはひと段落と言うことにして、物語全体の総括をしよう。この話は「からかい」に名を借りた、思春期ラブコメディであり中学生男女のライトなイチャイチャを書いた話である、ということについてはもう散々言及してきた。
感想の文章という形では言及することしかできないが、絵的な魅力にも富んでいる、という話も前にした。
それ以外のこの物語の魅力はなんであろうか。
男女のやり取りの機微、みたいなものが主題ではないのは確かだ。片道で考えても、高木さんの西片くんへのからかいの「上手さ」が、作品の魅力の根幹を為しているのかといえば決してそうではないわけだが、なぜそうではないかといえば、高木さんはあまりにも、神(つまり作者である漫画家自身の視点)に頼りすぎているきらいがあるからだ。からかいの前提として、心を読んでいるとしか思えない描写が多すぎるのである。
そういう意味では今巻最後のネタ、高木さんが一本取られる方のネタは面白い。
今後の方向性として、この作品はどっちに向かっていくのか。個人的には、西片くんの逆襲の方をもっと見てみたいものである。