せんせいのお人形【8巻ネタバレ】遂に結末へ…訪れるのは不幸な未来…それとも幸せな未来!?

せんせいのお人形(8)

せんせいのお人形、最終8巻である。今度こそすべてが終わり、大団円を迎える。

せんせいのお人形【8巻】あらすじ

せんせいのお人形(8)

最終巻である手前、あらすじこそが核心をつくネタバレになってしまうのだが、しかし別に予想を裏切るような何かがあるというわけではないので、書いてしまおう。

紆余曲折はあるが、昭明とスミカは男と女として結ばれる。そして、幸せにやっている未来が簡単に描かれて、それで終わりである。

せんせいのお人形(7)

せんせいのお人形【8巻】ネタバレ

せんせいのお人形(8)

さて、昭明に告白的なことをされたスミカであるが、これまで割と押せ押せで攻めていたものが、新しい作戦を取り始める。すなわち『待ちの姿勢』である。結論からいえば、これで正しいと思う。

なのだが、その作戦がうまくいくとかいかないとかの前に、スミカはまた心身に変調をきたす。残っていた最後のトラウマが火を噴いたのである。いろいろとおかしくなり、引きこもってしまう。

本人も忘れていたのか、記憶を封じていたのかなんなのか、昭明は自分でスミカの過去を調べ上げ、真相に辿り着いた。

あまりくどくど説明するのも不愉快だからざっくり説明しよう。スミカは、捨て子同然に家をたらいまわしされていた時期に、そのうちの一軒の家の子(子供だったようだ、犯人は)に、レイプされた経験があったのである。

かなり昔のことで、法的には始末がつけられているとかなんとかで、その男自体は画面に登場すらしない。昭明はいろいろと怒り狂うが、それで具体的にどうするというわけでもどうなるというわけでもない。

スミカはまあ今は人並みの女としての感情があるので昭明さんに知られたくない、とか思っている(知ってしまったわけですが)。それで今更落ち込んでいるというのもあるわけである。

で、スミカはしばらく学校を休学し、なんか海で静養したりする。が、特に説明らしい説明はなく、心理的な問題は解決したようで、学校には復帰し、受験も成功する。そのあとはいきなり未来に飛んで、二人が幸せにやっているところが描かれて終わりである。

未来の描写については語るほどのこともない。主だったキャラクターたちはだいたい幸せにやっている。一佐たちも結婚していた。というわけで、おしまい。

せんせいのお人形【8巻】感想

せんせいのお人形(8)

長く紹介してきたこのシリーズもこれで終了であるので、総括的な感想を書いていこう。正直言って、期待感が高すぎたのか、最後は肩透かし的なものを感じないでもない幕の閉じ方であった。

なんかこう……全三巻くらいの作品ならこう落としてもよかったんだけど、ここまで引っ張ったんならもうちょっと何か、もう少し、「男と女なのだから当然こうなる」的な落ちにならんでも済む何かが、あるいはそう落とすにしてもその流れをこちらに納得させてくれるだけの何かが、なかったものなのだろうか……。

スミカの過去については、まあいい。もうちょっとしっかり二人で過去に向き合うところとか書いてもいいような気もするけど、それはまあいい。むしろ、昭明の過去の方をこそしっかり掘り下げてほしかったという気持ちが正直ある。あの、昭明の昔の恋人(宗教の人)、結局どうやら死んでいるらしいのだけど、それもさらっとした説明があっただけだったし。

名作だった、と結びたいのはやまやまなのだが、その評価はこの最終巻を見てしまうと正直、過分に過ぎるかなと思う。まあ、佳作ではあると思うけれども。正直、いきなり未来に飛んだ時には「打ち切りにでも遭ったのか?」と思ってしまったよ。そういうことであるのなら、多少下がった評価を上げないでもないというくらいだ。まあ、そんなところですかね。


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