島さん【10話ネタバレ】親父と島さんの涙溢れる人情劇が描かれる!

川野ようぶんどう先生が描く漫画「島さん」分冊版の10巻。10話にあたる内容をご紹介。今回は島さんの過去について描かれていく内容に仕上がっている。背中に入れ墨を持つ島さん。一体どんな過去を生きてきたのか。

島さんの読者なら誰もが興味のある部分であろう。

そして今回は島さんの「親父」が登場する。島さんと親父の関係。そこには涙なしで語れない人間ドラマがあったのだ!

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島さん【10話】ネタバレ

いつものように仏壇へ手を合わせてコンビニ夜勤へ向かう島さん。

『たまには上等な酒でも買って帰ろうか…親父』

コンビニ夜勤へ向かう途中、満月を見ながら過去を思い返していく。そして場面は昭和41年へと遡っていく。

島さんこと砂二もまだ幼い。
砂二は父親が懲役に行っており、戻ってくるまでの間、そういった子供達を預かるおばさんの家にいた。ここには砂二の他に天吉といった同じ境遇の子供もいる。

そこへ稲三(いなぞう)といった天吉の世話係がたまに顔を出してくる。

天吉と砂二の為に差し入れを何度も持ってくる稲三。砂二も最初こそ強がるが徐々に心を開いていく。時には稲三が父親と間違われる時などあって困惑したりする砂二。

そんな中、月日も経過すると天吉の父親が懲役から戻ってきて天吉を迎えにやってくる。

『…砂二は?』

姿が見えなかったので心配する稲三。彼が隠れて稲三とおばちゃんの会話を聞いていた。稲三は天吉の世話役であるが、砂二の為に義理を入れていく。そんなやり取りを見て彼の元へ向かう砂二。

『父ちゃん帰ってきたら…子分にしてもらえるように頼んでやるよ』

そんな事を伝えながら、天吉を見送りにいく砂二であった。再び月日が経過。しばらくしておばちゃんの家に顔を出すと砂二の親父が彼を迎えに来ていない事を知る。

砂二の父親の行方について調査していく稲三。そして行方を知る人物から情報を得る事に成功。

『あいつならとっくに女と一緒にヨソに飛んじまったよ』

情報をくれたヤクザは子供がいるなら引き取ってやると稲三に伝えていく。子供を利用したシノギに利用出来ると伝えて。それを聞いた稲三。苛立って彼らに喧嘩をふっかけていく。

その夜、川沿いで一人座り込む砂二のもとを尋ねる稲三。

『…分かってたんだ…お父ちゃんろくでなしだから…』

稲三は自身の背景を語っていく。彼も昔は砂二と同じ境遇だった。親に捨てられてひとりぼっちで生きてきたと。だからこそ、今の砂二の気持ちが痛いほどわかる稲三。

『人間辛抱だ…よく辛抱したな立派だぜ…でもお前はまだガキだ』

『今日から俺がお前の父ちゃんだから安心しろ』

涙を流しつつもまだ稲三を信用できない砂二。掴まれた腕を突き放していく。

『できるさ…血のつながりなんてくそくらえだ』

砂二に寄り添う稲三。
泣きながら溜まっていた不安をぶちまけていく砂二であった。彼が考える全ての不安に答えていく稲三。この夜を期に二人は親子になっていく。

『俺ぁ月が好きだ、今も昔もなんにも変わらず夜を照らしてくれる』

さみしくなったら月を見て笑え…砂二は稲三からそう教えてもらっていた。場面は現実へ。コンビニへ向かう道の途中。満月を見合えてて微笑む島さん。ここで第10話は終了である。

島さん【10話】感想

島さんがまだ学生年齢での過去が描かれていく。親に捨てられた彼を見捨てなかったのは同じ境遇の稲三であった。島さんの人情は稲三譲りといった具合だろうか。

ここからどんな過程で島さんは背中に入れ墨を入れたのか…。そして、どうやってそっちの世界から足を洗っていったのか…。本当に魅力的なキャラクターである島さん。

今回は島さんの「親父」との馴れ初めが明かされる貴重な内容に仕上がっているぞ!


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原作・著者川野ようぶんどう
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とある深夜のコンビニに、ちょっと頼りないけど、ちょっと頼りになる、ちょっとわけありのおじいさんがアルバイトしていました。Twitterで話題の第14回カミカゼ賞佳作受賞作が待望の連載化!

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