漫画「ルームメイト」2巻ネタバレ感想!読みだしたら止まらない玄人も唸る極上ミステリ!

ルームメイト(2巻)

ルームメイト、上中下巻の中巻をご紹介する。

ご紹介するのだが……中巻を読み終えたところで先が気になり過ぎたもんで下巻まで読み終えてしまった。普段こういうことはあまりしないのだが。

ルームメイト(1巻)

漫画「ルームメイト」2巻あらすじ

上巻ラストで死んでいたのはやっぱり青柳麻美であった。その犯人が麻美を殺すところ、その動機(痴情のもつれ)までが描かれる。麻美はその犯人に、復讐のために幼少期に自分をレイプした男を殺させ、用済みになったから別れようとして逆上して殺された、ということらしい。

二つの事件が描かれたがどうやら連続殺人ということのようである。では犯人は誰か、ということになる。

漫画「ルームメイト」2巻ネタバレ

ルームメイト(2巻)

謙介の従兄の、英治という記者が出てくる。脂ぎったおっさんであるが悪い人ではない。もともと例の外人(最初の殺人事件)の件を追っていたのだが、その捜査線上に青柳麻美が浮き上がってきたとかで、謙介とさまざまな情報交換をする。

殺された外人、今更ながらパーカーというのだが、この人物がペドフィリア(小児性愛者)であったという裏は英治が既に取っていた。

パーカーという男、実にたちが悪くて、麻美が両親に事情を打ち明けたのではないかと思い込み、車に細工をして麻美の両親を事故に見せかけて殺害したのだという。まあ、もう惨殺されているのだが。

さて、英治の捜査線上には、麻美がマリという人格で務めていたクラブ「アリアドネ」にいた安岡という元バーテンが浮かび上がっている。麻美といい関係だったとかで、こいつがパーカー殺しの実行犯ではないか、というわけである。

なお、英治は春海にも会って、いろいろと取材と情報交換を行う。春海からの伝手で、英治は西村麗子(麻美の娘)と、その彼氏らしき男に会う。

すっかり主人公みたいになっている英治であるが、安岡とコンタクトを取ることにも成功する。安岡は、自分は確かに麻美からパーカー殺しを依頼されたが断った、殺しはさすがにやりたくなかったから、と素直にぶっちゃける。というわけなので、パーカー殺しの共犯(実行側ではなく依頼側)が麻美であることを安岡は「知っていた」。

安岡はさらに、麻美のホステス仲間のコズエの連絡先を教えてくれる。コズエに会いに行くと、なんと殺される直前の麻美が、テープレコーダーのようなものを持って会いに来て、それを預けて行ったのだと教えられる。一ヶ月経っても連絡がなかったら警察に届けてくれ、と言って。

ちなみにコズエ(本名は別にあるのだが重要ではないので書かない)は録音を聴いていないし、英治が頼んでも簡単には聞かせてくれない。殺人の証拠にかかわる物件である以上持っているだけで危険だと英治は言うのだが、コズエはがんとして聞かない。

ところが、なんでかはよく分からないが結局コズエはそのテープレコーダーを英治のところに送ってくる。で、英治はそれを聴き、犯人の正体を知ってしまうのだが……

記者が殺人犯の正体を突き止めたというのに、英治の態度ははっきりしない。謙介に対しても、テープレコーダーに音声は入っていなかったとか、おかしなことを言い出す。その後、英治と連絡が取れなくなり、行ってみたら死体になっていた。第三の殺人である。

漫画「ルームメイト」2巻の感想

ルームメイト(2巻)

ネタバレと称してやっているとはいえ、行間の細かい情報までは伝えきれていないからこのあらすじを読んでも犯人はたいがい分からないとは思うが、実は中巻を読んでいるときには「ああこいつが犯人か」と思っている人物が筆者にはいた。結論からいえば間違っていたというか見事に作者のミスリードにひっかかっていたわけだが。

さて、下巻紹介では全ての謎を明かさざるを得ない。だが性質上、ミステリのネタバレということになる。

面白い作品であることはこの段階でもう筆者が保証するので、下巻ネタバレは読まずに全巻購入されることも一考されたし。


ルームメイト(1巻)

ルームメイト

原作・著者武富健治 / 今邑彩
価格605円(税込)

『鈴木先生』の奇才・武富健治が挑むのは、今邑彩によるベストセラーミステリー『ルームメイト』(中公文庫刊)。大学生の春海は、下宿先を探す途中で京都から来たという麗子と出会う。勢いで「ルームメイト」となることになった二人だったが、あるとき麗子が失踪。春海は「ルームメイト」の正体を探るうちに、深い闇へと迷い込んでいく――

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