『忍者と極道』、4巻が刊行された。
忍者と極道【4巻】あらすじ
ざっくり書くと本巻は二つのエピソードからなる。
“破壊の八極道”のひとり殺島飛露鬼(やじま ひろき)vs“帝都八忍”多仲忍者(たなか しのは)、同じく破壊の八極道”のひとり、通称ガムテこと輝村照(きむら てら)vs“帝都八忍”病田色(やまだ しき)、この二つの対決である。
ちなみに名字が同じであるのは偶然とかではなく、ガムテは輝村極道(きむら きわみ)の実の息子であったことが今巻で明らかになる。
忍者と極道【4巻】ネタバレ
さてストーリー紹介といこう。冒頭は前巻の続きで、ふたりの(野球の)バッターが対峙するところからである(片方は偽物だが)。まあ、神賽惨蔵という大忍者にプロ野球のバッターが勝てるはずもなく、オメガは戦いに満足しつつ敗れ死んでいった。
その戦いを見ていた人間が一人いる。事態を受けて駆け付けてきていた愛多という名の、日本国首相である。
「君たちがあの忍者なのか」と首相に問われ、惨蔵は言う。
「江戸幕府が滅びたときに国家権力とは手を切っているので、我々は誰の命も聞かない」と。
次は殺島とシノハが乱戦の中で遭遇する。殺意マシマシの状況なのだが、シノハは一つの問いを発する。
「お前が親玉か 年は幾つなんだ」殺島は「39」と答える。問い返されてシノハも答えるが、実に15歳である。
さて、殺島の能力“狂弾舞踏会(ピストルディスコ)”は「宙を舞う破片に跳弾させて空中で弾丸を自由自在に操る」というものである。物理法則はぎりぎり無視していないが、完全に人間やめている技である。ちなみにヘルズクポーン(パワーアップする麻薬)の力でこの能力に目覚めたわけではなく、ただの暴走族だった時代から使えたらしい。すげえ。
さて、それでも身体能力が圧倒的なシノハが勝利を収めるのだが、「負けを認めた」殺島はこめかみに銃口を押し当て自害しようとする。ところがそれはフェイクである。極道技巧(ごくどうスキル)“世界の終わり”。頭蓋骨の中で跳弾させた弾を眼窩から飛び出させ、油断した敵を仕留めるという殺島の奥義である。
が、シノハは油断していなかったので弾を素手で止めた。「殺気が隠しきれてなかった」と言って。そして殺島はシノハにとどめとして首を刎ねられ死亡する。
さて、次は“殺人の王子様(コロシのおうじさま)”ガムテの登場である。
やはり乱戦の中で色に遭遇する。色の能力“睡掌髑路(すいしょうどくろ)”は単純に説明すれば催眠ガスを放出するというものなので、ガムテは自分の目や口をガムテープでふさいでしまう。たしかに眠らなくはなったが、それじゃ戦えないでしょう!アホですか!と敵である色に突っ込まれる。
ところがガムテは天才なので、第六感だけで戦えるのである。腹を一突き、それでガムテの極道技巧“やまいだれ”が発動する。肝臓に傷をつけることで、末期の重症患者のような症状を呈させるというものだ。要するに、一撃必殺なのである。
色は致命傷を負うが、その体で奥義を用いようとする。催眠ガスではなく死に至るガスを自分の命と引き換えに放つことができるというものなのだが、ガムテと、たまたま様子を見にやってきたキワミは色の放つ危険な殺気を察知してスタコラと逃げていってしまったので、哀れ不発に終わったのであった。
このあと、ガムテの素性が少し明かされて5巻へ続く、となる。ちなみに5巻は2月の発売となっている。
忍者と極道【4巻】感想
解説でははしょったが、殺島も色も死に際して回想エピソード等が差しはさまれている。それがなかなか泣かせる内容で、連載に人気が出てきたのもこのあたりからなのだそうだ。
といったところで、次巻もぜひ紹介したいと思っているので、お楽しみに。
忍者と極道
トラウマから笑えない少年・忍者<しのは>、表向きはエリート会社員ながら裏では組を牛耳る極道<きわみ>。そんな2人が出会った時、300年にわたる忍者<ニンジャ>と極道<ゴクドウ>の殺し合いの炎が熱く燃え盛る!孤独を抱えた漢達による、情熱と哀切に彩られた命のやり取り。決めようか…忍者と極道、どちらが生きるかくたばるか!
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