忍者と極道 3巻ネタバレ感想

忍者と極道(3巻)

忍者と極道』第3巻をご紹介する。
ちなみに4巻は2021年1月13日発売予定となっている。

忍者と極道【3巻】あらすじ

忍者と極道(3巻)

この巻では、主に忍者側すなわち“帝都八忍”の残りメンバーの能力披露が行われる。“破壊の八極道”、“帝都八忍”、いずれにも死者は出ない。八極道側は、主に殺島飛露鬼(やじま ひろき)メインの巻である。

殺島というのは、祭下陽日の前に現れた三人の八極道のうちの一人で、陽日の頭を銃で撃ったキャラであり、極道技巧(ごくどうスキル)は“狂弾舞踏会(ピストルディスコ)”。その名前からわかるように拳銃を好んで使う。肩書は「講談會傘下長沢組若頭」、というと普通のヤクザっぽいのだが、元“暴走師団『聖華天』”初代総長と言った方が通りがいい。

人呼んで「暴走族神(ゾクガミ)」、かつて10万人の暴走集団(比喩ではなく本当に10万人である)を率いて暴れまわっていたが、暴れすぎたんで忍者に10万人のうち5万人を殺害され(曰く“半殺し”)、解散の憂き目を見た。今回、かつての仲間数万人(スケールがでかい……)を呼び戻し、忍者たちに戦いを挑むという筋書きだ。

忍者と極道(2)

忍者と極道【3巻】ネタバレ

忍者と極道(3巻)

前回の戦いとその後の歌舞伎町爆破事件のあと、極道はしばらくなりを潜めていた。その間に、忍者たちは各地に分散していた仲間たちを集結させる。ちなみに、アジトの名前は「烏合の巣」という。

帝都八忍、二巻までにふたり死んだわけだが、ひとりまだ斗女(とめ)という名前だけしか登場していないキャラがアメリカにいて、あとシノハ、長、病田色(やまだ しき)という若い女(というか28歳)、覇世川左虎(はせがわ さこ)、邪樹右龍(やぎ うりゅう)、これで五人だ。左虎と右龍は双子の兄弟で左虎の方が兄であるが、顔はともかく体格や髪形が全然違うので見まがうようなことはない。

左虎は医者である。シノハの右目、ガムテとの戦いで斬られて以降失明していたのだが、簡単に治療して視えるようにしてしまう。

さて、戦いののろしを上げるのは前述の殺島だ。まず、かつて暴走族時代に腹心だった三人の部下、アルファ・シグマ・オメガ(これはただのあだ名で、三人とも別に本名を持ってる日本人だが)に連絡を取る。三人とも足を洗って生きていたのだが、聖華天の再結成というわけである。

ちなみに暴走に必要な車(バイクじゃなくて車)は、キワミが用意した。高級車ばかり三万台、予算は兆の桁だそうだが、麻薬の売り上げでそのくらいの金は出せるのだそうだ。しみじみとスケールがでかい。なお殺島本人ももちろん出撃する。ガムテが自ら志願してそれについていく。

高級車三万台の暴走族が大暴れを始めたので、忍者五人も気合を入れて総出陣となる。長こと神賽惨蔵も前線に出る。そこで、彼は単に他人の姿を真似るだけではなく、能力すらをもコピーできるということが明らかになる。具体的には、璃刃壊左の腕を伸ばす能力“如意暴(にょいぼう)”と、祭下陽日の“灼華繚乱”を組み合わせた、“老腕若人の帰還”なる技で空中から暴走族たちを焼き払うのである。

次のシーン。右龍はシグマと、左虎はアルファと対峙する。ざっくり説明すると全者ふたりは剣客(シグマは暴走族時代から日本刀を愛用していたらしい)、後者ふたりは格闘家である。さすがに相手が悪く、シグマもアルファも一矢くらいは報いるものの首を飛ばされて死亡する。

オメガの相手をするのは惨蔵である。オメガこと逢魔賀広偉(おうまが ひろい)、職業・プロ野球選手。しかも大リーガーで、NY(ニューヨーク)ドンキースなるチームに在籍し、大リーグ記録799本がかかっていたのだが殺島からの招集を受けて試合をほっぽり出し、駆け付けたという無茶な設定のキャラである。小手調べのあと、惨蔵は変身する。何を考えているのか、「大リーグ通算799本塁打の伝説的バッター」、王(ワン)・キングの姿に、だ。ちなみに外見は、誰とは言わないがあの伝説の本塁打者そのまんまである。

といったところで、すごいシーンでだが3巻は幕引きとなる。

忍者と極道【3巻】感想

忍者と極道(3巻)

とりあえず、既刊3巻までをご紹介した。

形容しがたいケレン味に疾風怒濤の如き勢いを持った漫画だ、ということが少しでもお分かりいただけているなら幸いである。


忍者と極道

忍者と極道

原作・著者近藤信輔
価格671円(税込)

トラウマから笑えない少年・忍者<しのは>、表向きはエリート会社員ながら裏では組を牛耳る極道<きわみ>。そんな2人が出会った時、300年にわたる忍者<ニンジャ>と極道<ゴクドウ>の殺し合いの炎が熱く燃え盛る!孤独を抱えた漢達による、情熱と哀切に彩られた命のやり取り。決めようか…忍者と極道、どちらが生きるかくたばるか!

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