新しいグループ登場によって大きく物語が展開!?「ハチミツとクローバー」第4巻のあらすじ・ネタバレ感想

ハチミツとクローバー(4)
ハチミツとクローバー(4)
作品名:ハチミツとクローバー(4)
作者・著者:羽海野チカ
出版社:白泉社
ジャンル:少女マンガ

ハチミツとクローバー 第4巻のあらすじ

4巻である。冒頭、一人だけ空港に見送りに行った竹本が、仲良しグループの他のメンバーに事情を話すところから始まる。

ちなみにはぐは、森田から何も話を聞かされてはいなかった。

竹本ははぐに尋ねる。「森田さんに帰ってきてほしいって思う?」と。

はぐはこれに力強く答える。「帰ってきてほしくない。やりたいこと やれるまで 全部やってくるのが いいと思う」

はぐと森田は既に、深い絆で結ばれているのだ、ということが分かる台詞である。森田は一切の音信を絶っているため、二人の関係は「遠距離恋愛」とかですらもないのだが、しかし、竹本はこの台詞を聞き、完全な敗北を悟るのだった。

さて、森田は実際この巻にはまったく出てこないので、焦点は主に、真山と山田、そして新しい登場人物たちにあてられる。新しい登場人物とは、真山の職場の上司や先輩たち。この作品に登場人物として深く関わってくる者が、3人いる。

野宮匠。やり手で、大人の態度を纏ったモテ男。山崎一志。野宮の友人で、必ずしもモテないわけでもないらしいが、一途な純情男。そしてその山崎の恋する先輩、勅使河原美和子。美人だがおっさん臭く、見た目はともかく態度と生き様にあんまり色気がない。

ハチミツとクローバー(3)

ハチミツとクローバー 第4巻のネタバレ

野宮と山崎と美和子はこの巻が初登場だが、最終巻まで非常に重要な役回りを果たす。仲良しグループとは別の、もう一つの主人公たち、とまで言うことができるかもしれないほどの存在である。

この巻から、山田と、真山の職場との間に接点ができる。これは職業上の接点である。山田は陶芸家であり、その作品をちょくちょく、真山の事務所に買い上げてもらっていた。そこで、「その山田さんという人と一度顔合わせなどをしたいのだが」と、野宮が言い出す。

ところが真山がそれを妨害し、阻止しようとする。真山は野宮のことを危険なプレイボーイだと認識しており、山田のような純情娘はとって食われてポイされてしまう、と思っているからである。

結論をいえば真山の認識はいろいろ間違っているが、ともかく、そう思っているのである。

野宮は真山より何枚も上手なので、あっけなく真山を出し抜き、山田と会うことに成功し、その後少しずつ親しくなっていく。

もちろんその過程で、山田が真山に恋をしていることをあっけなく見抜くのだが、それでも野宮はアプローチをやめない。

とりあえず、この巻ではその程度である。

それより問題は真山である。想い人、理花と、現状離れ離れであるわけだが、たまたま学校で遭遇し、「雨だから送っていく」と称して、車でどこかへ連れ去ってしまう。もっとも、単にあてのないドライブをしているだけなのだが、そういったところで次巻へと続く。

ハチミツとクローバー 第4巻の感想

藤原事務所の人々の登場により、この作品の主要登場人物はほぼこの巻で出揃う。あとは、この人々によって物語が紡がれていくことになる。

彼らは3人とも実にいいキャラクターである。竹本との間には作中でほとんど接点が生じない(真山を経由して接触があるかないか、程度)ため、二つの話が並行して進んでいく、といったような形になる。

筆者が3人の中で一番好きなのは山崎である。すらりとした長身で、顔だちも悪くない部類なのだが、とにかく年齢不相応に純情で奥手なのだ(ちなみに男子校ストレート出身という設定になっている)。

最終巻まで引っ張るような話ではないのでここで書いてしまうが、いかんせん彼は脇役なので、彼の恋が最終的にどうなるのか、物語の中で描かれることはない(振られることになるのか、成就するのか、何しろ告白すらしないので、分からないのである)。

だが、のちの巻で、彼は極めて重要な役回りを果たすことになる。それについては、その巻が来たら述べるとするが、とにかく、山崎と言う男は純情で善良なのだ。ある意味、この作品の中のオアシス的存在ですらあるのである。

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