漫画「不滅のあなたへ」7巻あらすじ
6巻の終盤から7巻にかけ、いきなり40年の歳月が流れる。
その間フシが何をしていたのかというと、たいしたことはしていない。海に落ちて魚類の暮らしを何年も送ったり、島で三十何年も世捨て人の暮らしを送りながらときどきやってくるノッカーを撃退したりしていたらしい。
そんな平和なフシの暮らしを破ったのは、ヒサメと名乗る少女。ハヤセの孫、だそうである。今巻の主役はこのヒサメ……かと思えば違う。ヒサメとの交流は長くは続かない。で、どうなるかというと。
漫画「不滅のあなたへ」7巻ネタバレ
40年前、ハヤセはノッカーに襲われたように見えたが、例のゾンビパニックのときのノッカーとは違って、死んではいなかったらしい。ノッカーはもう完全に群体として存在するようになっていて、一部のノッカーは、生きた人間が生きた状態のまま寄生・共生して暮らすようになったらしいのである。
で、ハヤセは子をつくり、そして自分の遺志を継承する組織、まあ宗教団体のようなもの、を作ったのだそうだ。その指導者が、ヒサメである。
いちおう、フシを支援したりなんだりということを目標に掲げているのだが、対立関係にある人間に平気で毒を盛ろうとしたりなど、子供の割にはやることがえげつない。
ちなみに誰が毒を盛られたかというと、実はトナリである。フシは気付かなかったのだが、トナリはハヤセの組織(いちおう、守護団と名乗っている)に対抗するために、かれらが好んで用いる毒物に対する耐性を身につけていたらしいのだ。トナリは毒では死なないが、ノッカーに襲われて結局、死亡する。毒に耐える能力は、そのうち役に立つのかもしれないがこの巻では特にどうもならない。
ヒサメであるが、ハヤセから「フシの子供を産む」という遺志も受け継いでいる。ただし、ヒサメはまだ子供で性のことを知らないし、フシもあれだけ長く生きている割にはそっち方面の知識はいまだにさっぱりない。というわけで何も起こらない。
守護団は、困ったこともいろいろしでかすのだが、フシに代わってノッカーを退治したり、大人しくさせたりする活動も行っている。そういうわけで、フシは守護団の活動を黙認することにする。黙認したからって何をどうするというわけでもないのだが。
その後、また時は流れて、ヒサメの子供も同じ目的、同じ遺志を受け継いでやってくる。それが何代も何代も続く。軽く百年以上は経っていると思われるが、フシは人間でもなんでもないし不老不死であるので、へいちゃらだ。いちおう街で暮らしたりなんだりしているはずなのだが、その割に精神的成長はあまり見られない。
さて、守護団も久しく代を重ね、変化が生じた。団長が男になったのである。組織の運営方針がどうとかではなく、男以外の子孫が絶えてしまったというだけだが。それで、その青年がフシのお守りとしてついてくることになる。
なぜかというと、社会の方もいろいろ進歩したり変化したりしていて、守護団が異端宗教として迫害され、フシも同じように懸賞金をかけられたりしているからである。
旅の途上、一行はなんとかいう国のなんとかいうバカ王子と出会う。利用価値があるかもしれないと考えたフシは、そのバカ王子に捕まり、王宮に向かうことにする。それでこの巻は終わりである。
漫画「不滅のあなたへ」7巻の感想
重要キャラになるのかと思われたハヤセも本人は退場してしまい、経過時間からいってすべての登場キャラクターはリセットだと思われる(ハヤセの子孫以外は)。
フシは友人となったものたちが自分を置いて鬼籍に入っていくことに思う事がないわけではないのだが、何せ別に望んで不死者をやってるわけでもなんでもないので、どうにもならない。
根本的に、フシには人生の目標というものが特にない。あえていえばノッカーと戦うことくらいだが、ノッカーは地球を滅ぼす災厄とかではないので、どうにもこうにも、茫洋としている。
この物語、最後はどこに着地して終わるのだろうか。期待は尽きせない。
不滅のあなたへ
何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。
※移動先の電子書籍ストア「BookLive」にて検索窓に「不滅のあなたへ」と入力して絞り込み検索をすれば素早く作品を表示してくれます。
↓↓以下で不滅のあなたへのネタバレをまとめています↓↓
>>不滅のあなたへ【ネタバレまとめ】最新巻から結末まで公開中!