2つの対決が見所!漫画「シンシア・ザ・ミッション」2巻のあらすじ・ネタバレ感想

シンシア・ザ・ミッション(2)
シンシア・ザ・ミッション(2)
作品名:CYNTHIA_THE_MISSION(2)
作者・著者:高遠 るい
出版社:一迅社
ジャンル:女性マンガ

漫画「シンシア・ザ・ミッション」2巻のあらすじ

2巻には大きなストーリーの山が二つある。一つは、シンシアと弑の対決である。

もう一つは、殺人鬼・中塚侑実子登場篇。

殺し屋や超能力者がばんばか出てくる世界なのでいまさら殺人鬼が一人増えたくらいで何がどうというわけではないのだが、中塚侑実子は喧嘩番長・久我阿頼耶の因縁のキャラクターである。

ぶっちゃけ侑実子は世界観的に強いキャラクターというわけでは別になく、超能力教師(名前は紫水ほたるという)でも弑でも、まず間違いなくシンシアでも直接対決するチャンスがあれば一蹴できてしまう存在なのだが、殺しには縁のない喧嘩番長の少女が人を殺すことをためらわない殺人鬼の少女をタイマンで打倒する、というのが侑実子篇の主な筋である。

シンシア・ザ・ミッション(1)

漫画「シンシア・ザ・ミッション」2巻のネタバレ

シンシアは、自分の所属する香港マフィアと敵対しているヤクザ(このへんは別に重要ではないので忘れてしまって構わない設定であるが)に雇われている弑を殺すために日本に滞在している。だが、勝ち目がないということを悟ることができるくらいの器は持っているので、同じ学校に通っているというのに手を出すことすらできない。

で、弑の方から挑発してくる。「いつになったら殺してくれるんだ」と。

シンシアもこれにはさすがに銃を抜くのだが(銃を持って通学しているらしい)、あっけなく懐に潜られ、ボディスラムで投げ落とされる。三階の窓から。下に。もっとも、下はプールだが。

これはほんのジャブである。本当の戦いはこのあとだ。そうこうしているうちに、シンシアにまた依頼が来る。麻薬の売人の元締めをやっている日本人を殺せ、というもので、それはたいした仕事ではなかったはずなのだが、その元締めがボディガードとして弑を雇っていたので厄介な状況になる。

シンシアは、ターゲットに近づく為に地下格闘のリングに上がり連勝するのだが、最後に対戦相手として出現するのが弑である。二人とも殺し屋であるが、格闘リングに上がっているのだからさすがに無手の勝負となる。シンシアは拳法を修めているので、素手でリング上の対戦なら分があるのではないかと考えて勝負に臨むのだがこれが散々、コテンパンに負かされ、危うく殺されそうになって(というか、弑は殺したつもりだったのだが、かろうじて生き延びた)、全治三か月の重傷を負う。

そのあと、何の心境の変化か、シンシアはチャイニーズマフィアを足抜けしてしまい、阿頼耶の家に転がり込む。

足抜けしたマフィアなので刺客が送り込まれたりするが、それを撃退するのは阿頼耶である。どうも、日本支部を弑ひとりに壊滅させられてみたりとか、しまらないマフィアである。

そのあとが回想を挟んでの中塚侑実子vs久我阿頼耶戦となる。

中塚侑実子というキャラクターの本質が解説される。侑実子は戦闘の天才ではない。殺人狂だが、たいして殺人の経験もあるわけでもない。弑にもシンシアにも及ぶまい。しょせんはアマチュア、というやつである。じっさい弑は侑実子を終始馬鹿にし見下している。

だが、侑実子のキャラ立ちはそんなところではなく、「無痛症」という特異体質にある。何をされても、骨が折れてもどうなってもまったく痛みを感じないため、殺す分には殺せるが、一般人であるので相手を殺すわけにはいかないただの肉弾戦キャラの久我阿頼耶はかなり苦戦を強いられるのだ。最後はワンパン失神KOであるが。

漫画「シンシア・ザ・ミッション」2巻の感想

中塚侑実子というのはなかなかいい味を出しているキャラだったと思う。狂っているというほど深く狂ってはいない。浅い。そのへんは弑にも「狂人ぶってる半端もの」と突っ込まれている。シンシアはさらに「本当に狂っている人がそう言うと説得力がある」と弑に突っ込む。

この漫画は超人変人びっくり人間だらけなので、侑実子はどっちかというと一般人枠なのである。

ちなみに阿頼耶ですら「トップスピードのまま打拳の軌道を変える」(これが魔弾という技)という物理法則や身体工学を無視した技を使うが、侑実子は日本刀振り回して暴れるだけである。

サイコパス以外に取り柄もない侑実子には取り柄がないからこそもうちょっと頑張ってほしかったのだが、残念ながらこの巻以降にたいした出番に恵まれることはないのであった。

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