満州アヘンスクワッドの7巻。表紙を飾ってるのは闇医者の人。
満州アヘンスクワッド【7巻】あらすじ
この巻でハルビン編が終わり、吉林編へと進んでいく。吉林というのは例の闇医者がいる場所である。
吉林はハルビンの近くだが都会であるハルビンに比べればどうということのない田舎町だ。そこにみんなで何をしに行くかというと、もちろん新しい密造アヘンの販路の開拓である。今度のターゲットは「旗人(きじん)」。かつて清朝の支配階級だった(清国はもう滅びている)、しかし落ちぶれて没落した元上流階級のみなさんである。
あと、この巻から長谷川という日本人の軍人(といっても伍長だから下っ端だが)が出てくる。出てくるというか最初の方の巻にも出ていたキャラクターで勇と面識もあるが、大きく出番を得るのは久しぶりというキャラクターである。端的に言えば、拷問大好きなサディスト。
満州アヘンスクワッド【7巻】ネタバレ
ページ的にはだいぶ戻るが、バータルたちはまだロシア人たちのアジトにいて、脱出できていない。血路を開こうとするのだが、銃の弾が尽きたりしてピンチに陥る。ところがそこに横から割って入ってくる奴らがいた。味方が助けに来たのかと思ったら違う。馮英九ら中国系の勢力が乱入してきたのであった。
その場のロシア人たちはだいたい殺されたが、自分たちも殺されそうになる。どっちも敵なので当たり前ではあるが、そこにさらに割って入ってくる人間がいた。ストリートチルドレンたちのリーダー格の存在の少年である。というか、ずっといたんです。車にへばりついてついてきて。
で、少年が馮英九を撃ち殺した。弟の仇なのだそうである。馮英九はあまりいいところがない感じで死んだ。捕縛されていたストリートチルドレンの仲間たちは全員救出された。これでおおむねハルビン編は終わりである。ちなみにストリートチルドレンたちは仲間になるわけではなく、「娑婆で暮らせ」と言って送り出されたのであった。
さて、例のロシア人、運び屋のキリルは仲間になって、次なる目的地吉林についてくることになった。恋人を残して。
吉林では、勇が闇医者に大金をふっかけられ、こき使われている。千圓出せ、という。闇医者さんはどっちかというと慈善事業家なのだが、悪党からはがっつり取る、って方針でやってるんだそうだ。
それにしても麻薬密売組織なんだから金くらい工面できないこともないだろうと思うが、リーファはそれよりこの医者も仲間に組み込みたいらしく、「千圓どころかもっと金を出すから仲間にならないか」的なことを言う。医者の人はあんまり乗り気ではない。
さて、吉林には長谷川という日本人がいま居る。勇らの密売アヘン(真阿片と呼ばれるもの)を追っているのである。
バータルとキリルが偶然長谷川に遭遇し、素性を見破られそうになるが、「この街では娼婦が安いと聞いたから(観光に)来ただけだ」と言ってごまかす。顔を覚えられてしまったが、その場はどうにか切り抜けた。
いっぽうリーファは、旗人の貧乏な若者(プライドだけは支配階級気取り)にわたりを付けて、その主人に取り入ろうとし始める。
それと並行して、相変わらず闇病院の手伝いをしている勇がいるところに、長谷川がやってきた。闇医者が応対に出た。
「ここに顔に傷のある男がいるでしょう。そいつは麻薬密売組織のボスです」と長谷川は言う。実際、会話が聞こえるところに勇は隠れている。さて医者はどうするのか。というところで、次巻に続く。
満州アヘンスクワッド【7巻】感想
なんかいまいち盛り上がらないままハルビン編が終わってしまった。医者も仲間になりそうな感じの話の流れではあるが、吉林編はどうなることであろうか。長谷川のキャラクター性は割と悪くない感じ。キャラ立ってる。
満州アヘンスクワッド
「満州で一番軽いものは、人の命だ」時は昭和12年。関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇は、戦地で右目の視力を失ってしまう。「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく…。
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