漫画「29歳独身中堅冒険者の日常」5巻ネタバレ感想!相変わらずほのぼの〜地に足の着いた良作ファンタジー!

29歳独身中堅冒険者の日常(5)

漫画「29歳独身中堅冒険者の日常」5巻あらすじ

さて、4巻の続き、大物モンスターを倒すのと引き換えにハジメが片腕を失なったところからである。

結論からいえば、「無くなった腕が生えてくる魔法」とかそういうものはこの世界にはやっぱりない(あるとしても、ハジメがアクセスできるような存在ではない)らしく、義手を付けて暮らすことになる。

ドワーフという工学技術に優れた種族が存在し、義肢にはけっこう需要があって研究開発も進んでいるようなので、そこそこにいい義手を造ってもらうのだが、腕が無くなったこと自体は変わりないので、総合的にはやはり戦力ダウンであるらしく、ハジメは「リハビリ」と称して簡単な仕事をこなしていく。

29歳独身中堅冒険者の日常(4)

漫画「29歳独身中堅冒険者の日常」5巻ネタバレ

もっとも、根本的な問題として、ハジメはそもそも平穏な暮らしを送る村付きの冒険者に過ぎない。魔王と戦わなきゃならんわけでもないし、打倒するべきライバルもいない。どこぞのスレイヤーさんみたいにこの世のすべてのゴブリンは皆殺しだ、などという闘志を抱えて生きているわけでもない。というわけで、戦力は落ちているのだが、大して変わることもなくまったりと日々は過ぎていくわけである。

さて、最初に話を戻そう。「まあこんなこともある」くらいな感じであっけらかんとしているハジメよりも、ルリィが苦悩している。なぜってハジメが片腕を失ったのはルリィを怪物から庇ったためだからだ。

ルリィはハジメから距離を置こうとする。だが基本的に、子供扱いされている上に家族なので、ハジメから一定の距離を取って周囲をうろちょろしていたら、とっ捕まってリハビリがてらの簡単な冒険に無理やり連れて行かれるのであった。

次に義手についてである。ハジメが腕を失ったのは公的な仕事を受けている最中であるので、費用は依頼主が全負担である。ドワーフであるアニャンゴが「長」と呼んでいる大柄なドワーフ(人間であるハジメよりもでかい。この世界のドワーフは小人ではないらしい)がやってきて、ノリノリでハジメの義手を作る。その機能は、ロケットパンチ状に飛んで行った手が何かを掴み、ロープで身体を引き寄せることができる、という機能であった。直接的に戦闘の役には立たなそうだが、ハジメ自身は満足そうである。

ところで、腕の話はおいといて、ハジメがルリィに師匠を付けようか悩むくだりがある。ルリィは精霊術(たぶんこの世界における魔法の一種)と剣を使うが、ハジメは鈍器(
だいたいは斧)の使い手である。戦法が違うので、もっと戦い方の近い師匠を付けた方がいいのではないかとハジメは考えるのだ。

そこで目を付けたのが、ヴェロニカが連れているマゾ奴隷(2巻の紹介の時にちらっとだけ話題に出したことがある)の男性エルフである。実は銀等級の冒険者で、強いらしい。ついでに言うとリシャットという名前だ。目撃者によると剣と精霊術を使うらしい、というので師匠にどうかと思ってハジメは興味を示すのだが、結局本人に詳しく聞いたところ「精霊術しか使えません」ということで、この話はお流れになった。

そのほか、巻の結びとしてはバカンスに行った先で簡単な冒険に巻き込まれる逸話などが収録されている。

漫画「29歳独身中堅冒険者の日常」5巻の感想

29歳独身中堅冒険者の日常(5)

相変わらず、全体的にまったりしてはいるのだが、地に足のついた感じがよい。そのへんがこの作品の魅力だと個人的には思っている。あと、ルリィである。リシャットに興味を示すハジメの態度に勘違いをしたルリィは、サキュバスの能力を使ってハジメの夢の中に現れ、「好きになるなら女の子にして できればルリィにして」とか言い出す。

なんとまあ、よくここまで言われて手を出さずにいるもんだと思うが、まあ、作風が作風だからむべなるかな。

ちなみに6巻はヴェロニカにまたスポットライトが当たるらしい。では、また6巻の紹介で。


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29歳独身中堅冒険者の日常

原作・著者奈良一平
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