漫画「潜熱」3巻ネタバレ感想!内部に潜む熱く危ない恋愛…終劇へ!

潜熱(3巻)

潜熱、全3巻中の3巻。完結巻である。

潜熱(2巻)

漫画「潜熱」3巻あらすじ

前巻の続き。刃傷沙汰(刃物は使ってないけど)になったことで、いよいよ瑠璃も逆瀬川の方も周囲からの反対が厳しくなってくる。

瑠璃の親友は、いい雰囲気だった逆瀬川のところの組員を振ってしまう。「自分が逆瀬川との繋がりを持っていると、瑠璃のためによくない」というであるらしいが、振ったその口で「逆瀬川に女あてがうとかできないの?」みたいなことを日和佐に持ち掛ける。

その日和佐の方も、自分とこの組長にこんこんと「素人さんに手を出しちゃあいけませんよ、あっしら筋モンですよ」みたいな感じのことを語る。

結局、二人とも聞かないんだけど。

なんだかんだで、二人は温泉にしけこんでしまう。瑠璃はそこで逆瀬川に処女を捧げる。それはいいんだが。

帰ってくる途中。空港で。

刃傷沙汰もう一発。どうやって突き止めたのか空港に現れた蒲生田が、逆瀬川を刃物で刺した。深い傷、それも腹である。そして返す刀で瑠璃をも襲おうとする。だが、鬼の形相になった逆瀬川が蒲生田を食い止め——。

漫画「潜熱」3巻ネタバレ

というところで、いったん最初に戻って細かく語っていこう。3巻冒頭シーンは、瑠璃がホテルに泊まっている。キャバクラで体験入店をしたその日のことで、一人である。服装とか時間の問題でそのまま帰すわけにいかなかったので、逆瀬川が気を利かせた(金も払った)のだ。

で、次のシーンで親友に説教されている瑠璃なのだが、「諦めて」「嫌」「忘れな」「嫌!」

「絶対に嫌だってわかっちゃったの……」

手の付けられない暴走熱愛娘である。

で、いっぽうの日和佐。瑠璃の親友に相談されて、深く慨嘆する。「どうにかなんねえかなあ〜〜あの親父はよぉ……」

親友は独りごちる。「瑠璃 誰もあんたたちを祝福してないんだよ」。

祝福してない人はもう一人いる。逆瀬川の元妻である。これがまた、40歳なのだそうだが、実に瑠璃に似ているのである。画力からするに、描き分けてないのではなくわざと似せているのだろうと思われる。

不惑の祝い(要するに誕生日)だとかで逆瀬川と会って、瑠璃について話をする。反対しているといえば反対しているし、どうでもいいと言えばどうでもいいという態度なのだが、別れているとはいえ組長の元妻の貫録で、組の若いの(逆瀬川の運転手)を捕まえて瑠璃に対面しにやってくる。

で、この人からもまたこんこんと説諭。だが瑠璃はやっぱり聞き入れようとしない。「あなた あの男(逆瀬川)に殺されるわよ」とまで言われても、がんとして聞き入れないのである。

で、そのあと温泉に向かう。瑠璃は実に楽しげである。観光ガイドに付箋を貼ったりしている。宿での出来事は詳述しない。というか、作中でもそんなに克明に描写されているわけではない。

そしてその帰り、空港で逆瀬川は刺されるわけだ。ものすごい出刃包丁である。明白な殺意が感じられる。足元は血だまり。

それからどうなったのか。

瑠璃は実家で謹慎処分の身となる。旅行に行くのに「友達と一緒」とかいう嘘を付いたのがまずかったのもあった(それだけではもちろんないが)。大学は、退学になったのかなんなのか、やめてしまう。親友とも、連絡が取れないわけではないが疎遠になる。

逆瀬川はどうなったのか?

瑠璃も知らない。電話番号を書いたメモやらなにやらは全部親に処分されてしまった。

しかし。

瑠璃は、逆瀬川の電話番号を丸暗記していた。

結局、逆瀬川は生きていて、最終話では瑠璃と逆瀬川が一緒に暮らし始めたらしきところが描かれる。家出したものと思われる。劇終。

漫画「潜熱」3巻の感想

潜熱(3巻)

ヤクザと女子大生の危ない恋愛、という話であり、イメージもそんな感じで実際危ないのだが、逆瀬川が危ない人だから危ないというより瑠璃が危なっかしい女だから危ないというニュアンスの方が終始強い感じであった。

しみじみ女は怖い。


潜熱

潜熱

原作・著者野田彩子
価格606円(税込)

コンビニでバイトしている大学生の瑠璃は、毎日必ず同じ銘柄のタバコを二つ購入する中年の男・逆瀬川のことが気になっていた。思い切って逆瀬川に声をかけた瑠璃は、同乗する車の中で、自分の心の中に未知なる熱い火が灯るのを自覚し――ヤクザと女子大生の、危うく切実な恋物語…第1集。

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