メメメメメメメメメメンヘラぁ…（4）
著者 栗井茶
雑誌 ヤングガンガンコミックス / マンガUP！
出版社 スクウェア・エニックス
ジャンル 青年漫画
不条理ラブコメホラー（？）『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』（メの数は10個）、正直予想だにしていなかった４巻目である。
メメメメメメメメメメンヘラぁ…（4巻）あらすじ
正直作風の安定しない作品で、よくもまあ同じメンツ同じ主題で四巻も続いたなとは思うのだが、毎巻ひとりのペースで増えているヒロイン（？）がまた増える。今度は宇佐美姉妹の母である。
全体的には、デブと呼ばれる機会もめっきり減った純一（最初からそうなんだけど、アゴ周りがややふとましいというだけの、どっちかといえばイケメンよりの顔をした大学生）が、なぜかよくわからないが（狂人たちに）ひたすらモテている。その繰り返しであること自体は変わらない。
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メメメメメメメメメメンヘラぁ…（4巻）ネタバレ
佐々木さんは相変わらずWEBで漫画を連載している。ブロガーである（動画等ではないようなので今時はやりのVチューバーとかではない模様）。
しかも、読者が地味に増えていき、ファンもできればアンチもいる。アンチの一人は牧野さんだったりするがささいな問題である。
真面目に連載しているのだが、自分の実体験を脚色して描いているそのネタがやがて尽き、単なる嘘日記になる。速攻でそれを読者に見破られ、素顔をさらしてかわい子アピールとかを始める。純一は漫画の内容を面白がりつつも全体的にはあきれている。
牧野さんも相変わらずで、「今日で付き合い始めて三か月目だね（※交際しているという事実はありません）」とか「大学出たらいつごろ結婚しようか」とか、無茶苦茶なことを一方的に言っては純一に引かれている。
ちなみに純一と佐々木さんは、ギャグ描写だったのだが既に入籍を済ませており、作中で法的には夫婦であるらしい。とてもまずい。
さて、そんで宇佐美姉妹である。
リウはデートする相手がいるらしいのだが（恋人とか彼氏とかそういったものであるのかどうかまでは分からない。詳細不明）、リサのほうはフリーである。
そしてこの女も純一に気があるようであり、そして佐々木や牧野よりもはるかに女として上手であるので、さらっと自宅に連れ込まれてしまう。佐々木さんがストーキングして現れたりもしないのだが、このまま何かが始まってしまうのか！？というところで、宇佐美姉妹の母親というのが現れた。
母親なのは間違いないと思うのだが（同じ顔だし）、「ずるーい！ママも参加する！３Ｐしよう！」とか言い出す。
純一は非常に堅物で真面目なので、ドン引きしているし、「いやぁ、ドン引きしますね」とか堂々と言い放つ。宇佐美姉妹（双子）の下にまだ妹が二人いて、その妹たちが純一を逃がしてくれたのだった。
メメメメメメメメメメンヘラぁ…（4巻）感想
エピソードは細かく拾えばまだあるのだが、それより総括に移ろう（全エピソードを残らず紹介しなければならないという筋合いもないし）。
この物語、始まった当初は本当に不条理で無茶苦茶であった。物理的には絶対にありえないであろうことが起こり、時系列的に起こしえないであろうことをヒロインがやらかし、それを「メンヘラだから」で済ませていた。
それが徐々にほのぼのとした雰囲気になってきていた。三巻までは。
しかし四巻に至って、なりを潜めていた佐々木さんの狂気が、なんていうか「成長を遂げた形で」新たに純一に襲い掛かり始めたのである。（牧野さんのほうはあまり進歩していないのだが）。
なんていうか、「メンヘラ的ではあるのだが、しかしそれなりに理路の通ったことを言って純一を追い込もうとする」だとか、「自分のかわいさをしっかりアピールの中に組み込んで純一を追い込もうとする」だとか（何しろ黙ってりゃ美少女なので、初登場の時から）、やることが複雑で高度になってきたのである。
純一本人は一貫して行動が変わらないのだが、今までは「メンヘラを発揮するヒロインを御していた主人公」だったのが、「互角の戦いを繰り広げる主人公」というあたりまで追い込まれている。この先どうなってしまうのであろうか。５巻を待たれたし。
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