漫画「マトリズム」ネタバレ感想!薬物をテーマに社会の闇を抉り出す衝撃作!

マトリズム

漫画「マトリズム」は鈴木マサカズ先生の新刊。薬物をテーマに麻薬取締捜査官と捜査対象者の心情や葛藤を描く薬物犯罪ドキュメント。現代社会に蔓延る闇を描き出し、捜査対象者となる人物の薬物を始めるキッカケなど非常にリアルな描写で独特な世界観を表現しています。

特に著者の描く「目」は独特。
目の表現の仕方で人物の心情や感情を掴めることができるので是非、注目してもらいたい。

作品は捜査対象者別に分かれてエピソード形式で物語が進んでいきます。1巻では大学生の売人:三沢小宇宙、薬物にハマる母親:大西由美子、刺激が欲しい43歳フリーター:田村浩介のエピソードが収録。ただ、田村浩介のエピソードは次巻へ引き継ぎ。

作中の薬物に手を出した人物は周りも含め、誰も幸せにならないし、幸せにもできない。リアルな描写で描かれる薬物の怖さや人の脆さを体験できる作品になっています。

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漫画「マトリズム」ネタバレ

物語のメインキャストは麻薬取締官。通称「麻取」の草壁と冴貴の二人。加えて各エピソードの捜査対象者となる。無愛想だが信念を持つ草壁と冷静沈着な冴貴のコンビのやり取りも見所の一つ。

淡々とエピソードは語られていくが、その中に薬物の怖さと人間ドラマが詰まっている漫画です。

三沢小宇宙(21)の場合

対象者である三沢小宇宙(みさわこすも)は麻薬の売人。本人と彼女は使用しない”てい”であるが、最終的に三沢の彼女が麻薬に手を出してしまい警察の御用に。

取り調べにて彼女が全てを打ち明けて三沢は逮捕される。

きっかけは全て三沢小宇宙のせい。彼女は三沢のことを一生恨むと取り調べでは述べる。初っ端から衝撃的で誰も幸せにならない。

見所は捜査官である草壁が三沢に強烈な平手打ちを何度もすること(これ、いいの…と思ってしまう 笑) そして理屈、御託を並べる三沢の情けない姿だ。

大西由美子(32)の場合

夫に出て行かれた主婦である大西由美子が仲の良いママ友から栄養剤と称して怪しい錠剤を受け取る。夫への不満や不安に駆られて貰った錠剤を飲んだら、のめり込んでいってしまうエピソード。

些細な出来事がきっかけで薬物に手を出してしまう人間を象徴的に描いている。

身体はヤツレて幻覚、幻聴の症状がでる大西由美子。最も可愛そうなのは父親にも母親にも置き去りにされる息子だろう。何とも救えないエピソード。

見所は麻薬取締官二人の対立したやり取り。本丸へ家宅捜査している冴貴とは別行動で大西の息子を父親へ引き渡す草壁の人情味だ。

田村浩介(43)の場合

人生の夢や希望を捨てた43歳フリーター男のエピソード。つまらない日常にちょっとした刺激が欲しい…そんな思いで薬物に手を出そうとしている。売買先はネット。しかし、騙される。金を振り込んでも物は届かないのだ。

それでも薬物を手に入れようとネットを徘徊。

よこはまえすたぁ名乗る人物と接触して念願の薬物を手に入れる。母親からの電話や仕事の忙しさで使用はしていない田村。今日こそは使用してやる…意気込んで自宅へ帰ると麻取の二人が田村の前へ現れる。

最大の見所は引き続く2巻だろうが、よこはまえすたぁ名乗る人物が不穏。また草壁と情報屋の過去の出来事なんかも意外性があり、楽しめる場面ではないだろうか。

漫画「マトリズム」感想

マトリズム

テーマがテーマだけに読む前から嫌悪感を抱く人もいるかもしれない。ただ、この漫画には現代社会の闇がリアルに描かれており、衝撃的。

漫画は体験できない事、知らない世界を漫画を通して体験できる媒体。

社会の闇を抉り出す、この妙なリアルに満ち溢れた作品に興味が出たら是非、読んでみて下さい。薬物の怖さを知り、人間の脆さを知ることができます。

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