漫画「愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集」ネタバレ感想！多彩な性にまつわるオムニバス漫画

花園メリーゴーランド で人気の柏木ハルコ先生の漫画「愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集」を読んでみたのでレビュー。複数の短編漫画から成り立っているオムニバス作品です。

多彩なエピソードが収録されており、内容がバラエティ豊か。また花園メリーゴーランドのようにシリアスな内容でもなく、どちらかと言うとコメディ感覚で楽しめる漫画になっています。

収録されている内容は1話完結かつ1巻完結。全9エピソード、全10話が収録されています。性に関する内容が多い漫画ですが笑えて非常に面白い！おおらかな性にまみれた漫画を読みたかった方にベストな漫画です！

簡単ですが各エピソードの内容をご紹介していきます。

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漫画「愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集」ネタバレ

教師失格

秋田川龍之介（あきたがわりゅうのすけ）といった短小、包茎、早漏といったコンプレックスを抱えた男が物語の主人公。秋田川は女子高の教師である。

そんなコンプレックスまみれの男が女子高生といけない関係になっていくエピソード。

しかし、教師なので最後の一線だけは超えない（笑）更に彼は学校で謎の男ゴッドタンといった異名で語り継がれていくのだ。ナイス設定に加えて秋田川と関係を持つ女子高生も一癖、二癖もある女性ばかり…（笑）

エンドレス山田

沼田さんといった不倫している女性の物語。この不倫相手が山田といった冴えない男性なのだが沼田さんは山田のある部分が堪らなく好きなのだ。

それは山田の異常とも言える感度だ。

とにかく少し触れるだけで感じる男が山田だ。ちなみに沼田さんは現状の関係は好ましくないと思っており、別れを告げようとするのだが思いとは裏腹に山田が感じすぎてしまうので離れられないといった面白エピソード。

山田のビンビンな感度には要注目だ（笑）

すずめ

未来的なエピソードがこの『すずめ』です。
クローン技術が発達して上流階級の女性は自分の若かりし頃のクローンを作成しています。クローンの利用は現在の自分が長く生きるための臓器の移植などに利用される模様。そこへ柊木すずめと言った醜い老婦人が現れます。彼女を担当するのが四街道といった研究者。

現在の醜い老婦人から想像もできないような美人なクローンを見て四街道が変な気を起こしてしまう物語。

どんな美人なクローンに見向きもしなかった四街道ですが柊木すずめのクローンだけは特別だったようです。心を持たないクローン相手に脱走を試みたり、体を重ね合わせたりと…。

ちなみに結末ですが四街道はクローンの強奪や逃亡といった容疑がかけられて懲役11年といった刑に処されます。

梅沢かりん（32）の場合

梅沢かりんといった漫画家の性に関するお悩みエピソードである。1年以上も男性経験がご無沙汰な梅沢は編集である和田と関係を持とうとするも拒否される（笑）

そこから逆ナンしたり、酔っ払った勢いで再び和田にアタックしたり。

この時の梅沢と編集：和田のやり取りは笑える。
犬夜叉等を描く高橋留美子先生の名前が挙がってきて「高橋留美子なら…チンポ勃つってのか、てめぇ…」「ーーーーー勃ちます」的なやり取りがあるのだが漫画家も編集者も大変だなぁ〜〜〜なんて思わせてくれる（笑）

と言うか、こんな堂々と大物漫画家の名前を挙げてしまって大丈夫なのだろうか…といった感じだ。

海女唄・前編

非常に潔い海女さんの物語。
海女の仕事風景、生活の様子をフィルムに収めに来た男とターゲットにされる女。そして女の夫という三角関係が描かれる。ヤキモチやら女の本心やら1人の男、女の人情や心情が爆発していく。

主役となる海女さんがとてつもなく格好いい女性であることだけは確か。

このエピソードだけ前編、後編と分かれています。

海女唄・後編

前編からの続き。

ふたりは空気の底に

どうやら手塚治虫先生の作品をモチーフに描いた短編漫画らしい。今までとコマ割りであったり、絵柄も変わっている。

多発性核ミサイルによって世界は終焉を迎えていた。しかし、生き残った子供が2人。

子供たちは成長して次第に男と女の性が目覚めだしてくる。しかし、女の方は自分が女性といった自覚がなく男側の性に理解がない。そんなある日、男は高性能ダッチワイフを見つけてハマってしまう。もう1日中、ダッチワイフとキャッキャウフフ状態なのだ。

やがて、男はダッチワイフと結婚をすると言いだしてシェルターを飛び出そうとするが女がそれを阻止すると言った物語だ。

ぷにぷに

小学生でクラスのかわいい子1位に輝いたマナといった女性の物語。いわゆるフェチを題材にしたテーマとなっています。

彼女には幼馴染であった田口トモコといった友人がいました。マナはトモコの体の匂いを嗅ぐのが大好きな習性の持ち主。ただ成長するにつれて自分の行いがただの変態だと気づき、トモコと距離を置くようになります。

まぁ簡単な話、中学入学前に2人は仲直りをして、マナは他の友人に変な性癖があることがバレてしまうといった物語。学校の友人達にフェチな性癖を見られた時のリアクションがGoodな作品です（笑）

小悪魔ボーイ

小学5年生のショタに恋をする22歳、大学生家庭教師：駒井由希子のエピソード。

とにかく5年生の子供に翻弄される大人。と言うか、もう完全に遊び道具になっている（笑）最初から最後まで翻弄されて終わるエピソード。和やかだが先生が不憫なんだよなぁ〜（笑）

ロケット・フラワー

明るくて健康だけが取り柄の女性が優秀な科学者のおもちゃにされるような物語。時は改造人間が蔓延る時代。秋介といった一部の女性にだけ人気が高い男があの手、この手で1人の女性を改造していく。

で、物語の主人公はそれに嫉妬する同じく研究者の女性。

スケールがとてつもなく大きい（笑）
秋介に改造された女性は結局、金星へ向かうロケットの人工知能にまでなってしまうのだ。ブッ飛んだ話だけど面白いかった（笑）

漫画「愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集」感想

漫画「愛・水族館 柏木ハルコ傑作短編集」の電子版は全233ページで9つのエピソード。全10話が収録されています。本当、多彩で面白い内容の短編漫画集です。

誰でも1話〜2話程度はお気に入りの短編漫画が見つかるはず。

柏木ハルコ先生独特の魅力的な女性、力強い女性など描かれており素晴らしい作品です☆彡

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