いまかこ【ネタバレ】2人の霊能者の出会いから始まるオカルトミステリー!

いまかこ(1巻)

『累』で知られる漫画家、松浦だるまの新シリーズである。第1巻。

いまかこ【あらすじ】

まずジャンルから。いわゆる、現代日本が舞台の「オカルト」ものである。しかしホラーではない。「場所の幽霊」が見える男と、「音の幽霊」が聴こえる少女、その二人が主人公。

場所の幽霊というのは何かというと、その場所にあった「過去の風景」が見えるということである。災害で消滅した建物を観ることができたり。音の幽霊というのは何かというと、幽霊の姿は見えないのだが発している音のようなものだけは聴くことができる、ということ。

いまかこ【ネタバレ】

いまかこ(1巻)

「場所の幽霊」の方の男は、鶴見という名で、美術学校(美大とかではなくその予備校であるらしい)の講師をしている。恋人がいたのだが、物語開始のひと月前に洪水に呑まれて、物語開始時点では行方不明となっている。

そんな状況で仕事がうまく務まるわけもないので、左遷とは言わないまでも、閑職を与えられる。新しい受講生の子である。小学生みたいな外見の女の子だが、実際には中学生。この子が「音の幽霊」の聴こえる少女。名をイマという。

要するに二人の霊能力者が出会ったという構図なわけだが、この二人、霊的なものに対する態度がまったく違う。鶴見は、恋人が洪水に呑まれたときの家の姿を見て、ずっとその恋人のことばかり考えている。

いっぽうイマは、いわゆる霊能力者ではあるが、能力をコントロールしたりすることがまったくできず、「音の幽霊」を恐れており、普段は聴覚を遮断するためにイヤホンをしている。

しかし、美術予備校に通うのにイヤホンをしたままで絵を描くのはマナーが悪いので、鶴見に注意される。そんなこんなやりとりをしているうちに、お互い、何か相手の様子が普通ではないということに気付く。そして、二人は手探りのようにしてお互いのことを知っていく。

結局、イマが「音の幽霊」を聴く「能力を持っている」ということを知った鶴見は、イマを「流された家」のところに連れて行って、失った恋人の「音」を聴いてもらおうとする。イマははじめのうち怯えていやがるのだが、鶴見の真剣な態度と悲しい事情に心打たれ、結局「音」を聴きに行く。

しかし現場で、イマは「何も聴こえない」と言う。嘘である。その場で聴こえた音の幽霊があまりにも悲痛すぎて、鶴見に知らせるのが忍びなかったのだ。

そんなこんなしている間に、恋人はやっぱり亡くなっていたということが確認され、鶴見のもとに遺骨の姿でやってくる。鶴見はイマに尋ねる。本当に聞こえなかったのか、と。

イマはなぜ話さなかったかというと、鶴見が今にも恋人のあとを追ってしまいそうな悲痛な雰囲気をしていたからである。というか、実際に鶴見は自殺未遂を起こす。川に飛び込んだのである。ところが、イマが鶴見を助けようとして一緒に川に飛び込んだ。結局、ほかに一緒にいた人間が助けを呼んでくれたとかで、二人とも助かった。

なんとなく、イマは鶴見に気があるような感じ、というのを匂わせるような感じの雰囲気になり、とりあえずエピソードとしてはひと段落。

実はここまでの内容で、一巻の半分くらいである。この先は、鶴見の古い友人で、絵に行き詰って自殺した青年のエピソードが展開される。そのエピソードの最後に、美術予備校の元生徒(三浪もした挙句にようやく美大に合格したとかいう青年)が、音とも場所とも違う幽霊を見る能力を持っているのではないかということにイマが気付くシーンで、2巻に続く、となる。

いまかこ【感想】

いまかこ(1巻)

正直、どういう漫画家さんなのかはよく知らないのだが、ぐいぐいと引き込まれるような内容であった。ぜひ2巻もチェックを入れてみようと思う。まだだいぶ先だろうけど。


いまかこ(1巻)

いまかこ

原作・著者松浦だるま
価格600円(税別)

「累」松浦だるま最新作! “場所の幽霊”と呼ばれるもう無い風景がみえる男・鶴見也徒。死んだ人の“音の幽霊”がきこえる少女・早淵今。不思議な霊感のようなものを持つ二人の出会いのはてに待つものは救いか、それとも。

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