『望まぬ不死の冒険者』2巻である。
漫画「望まぬ不死の冒険者」2巻あらすじ
大物のボスモンスターと対決したり、いろいろ動きはあるが、やはり前巻に引き続き、地に足のついたダンジョン探索ものの冒険ファンタジーが続く。
前巻の紹介では説明していなかったが、1巻の終わりで冒険の道連れができる。ロリス・カリエッロという、冒険者の駆け出しですらない、レストランの店主なんだが店が潰れそうなので一攫千金を求めてダンジョンに乗り込んできた(おおむね自殺行為)という困ったさんが後ろからついてくることになったのである。
レントはレントで、利用価値があるのでそれをさせるがままにしている。
漫画「望まぬ不死の冒険者」2巻ネタバレ
レントは自分がモンスターになってしまった場所である「水月の迷宮」未踏破区域の探索を続けている。後ろからついてきているので、必然的にロリスにもそれを教えることになる。未踏破地域の発見というのは、それ自体が一攫千金のチャンスであるらしく、レントはロリスにその機会を譲る事で、貸しを作って人間社会への足掛かりをもう一つ作ろうと考えているところである。
レントが以前ドラゴンに喰われた場所に行ってみたが、例のドラゴンはいなかった。いないものはいないので、それ以上のことは分からないが、そこからさらに隠し通路の先を奥に行くと、転送用魔方陣があり、その先に骨巨人(ジャイアントスケルトン)という巨大なスケルトンがいたのである。ただでかいだけではなく、巨人族の因子を取り込んでいてどうのという能書きなのだが、レントの方が強いのでなんとソロ(単独)で倒してしまう。
倒した骨巨人から出た魔石(ドロップアイテム。高く売れる)をロリスに託し、二人してロリスの店を訪れる。これでロリスは借金が返せて、レントは人間界に信頼のできる(ロリスは信用に値する人間であるようであった)拠点を作ることができた。
万々歳……と思ったら。
ここでレントの様子がおかしくなる。
ロリスが悪人ならばよかった、躊躇いなく食い殺すことができたのに、とか考え始めるのである。とうとう魔物らしく食人の欲求に目覚めてしまったのか、何なのか。困ったレントは昔なじみの、ロレーヌという学者(美女。しかもこの手のキャラのお約束でレントにホの字)のところに助けを求めに行く。
助けを求めに行ったのだが、前後不覚の状態に陥ったレントはロレーヌを襲い、喰おうとしてしまう。
で、ロレーヌは学者兼冒険者でレントよりも強いので、返り討ちにされる。それからしばらくは、レントに何が起こったのか、ロレーヌの好奇心を満たす為もあって実験と研究の日々である。
で、レントはどうなったのかというと、ロレーヌに噛み付いたことで屍鬼(しき)という、吸血鬼の眷属のモンスターになってしまったらしい。外見は強弁すれば人間で通るくらいまで元に戻っている(仮面だけはやはり必要だが)。なんで屍鬼になってしまったのかは目下研究中である。
さて、話は再び水月の迷宮の探索に戻る。実は骨巨人のいたところの先に、さらにまた転送魔方陣があって、その先をさらに探索するのである。すると、古い人間(?)の部屋のような場所に辿り着いた。誰もいないのかと思ったら部屋の主が出てきて、剣呑な態度で敵意を向けられる。2巻はここまでである。
漫画「望まぬ不死の冒険者」2巻の感想
相変わらず、派手なことはあまり起こらない物語である。いや、起こってると言えば起こっているのだが、描写が淡々としているのですんなりと受け入れられるというか、そんな感じだ。
ちなみに伏線としては、リナ・ルパージュと名乗っていた少女、貴族であったらしいが、その少女の兄という人が出てきてリナを探していると言い出したりもしている。なおレントはお人よしなので、リナの本名らしき名を言われても「その名は知らない」と答えている。
まあ、嘘は言っていないな。
望まぬ不死の冒険者
最高位の神銀級冒険者を目指して十年。いまだ銅級冒険者のレントは、いつものように単独で《水月の迷宮》に潜り、鍛錬と日銭稼ぎをするつもり――だった。だが、初心者向けの迷宮にいるはずもない《龍》と遭遇。圧倒的な力の前に為す術なく喰われてしまう。そして、死んだはずのレントは“目覚めた”――『骨人(スケルトン)』の姿で。途方にくれたレントだったが魔物の持つ『存在進化』を用い人間を目指すことを決意。迷宮でひとり魔物へと挑み始める!
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