衝撃のSFエンターテイメント『ダーウィン事変』もはや５巻となった。
ダーウィン事変【5巻】あらすじ
4巻で出てきたチャーリーの「弟」、オメラスという名前なのだが主に彼を中心にして展開される巻となっている。チャーリーとは敵対関係になり、どつきあいのバトルも発生する。
ご存じの通りチャーリーは超人であるわけだが、オメラスも強い。同種だもんな。
ダーウィン事変【5巻】ネタバレ
冒頭、ファイヤアーベントがなんかレストランで会合をしている。相手は「博士」と呼ばれている女性（おばさん）。オメラスの世話をしている科学者の一人らしい。ちなみに韓国系のアメリカ人であるらしく、「君の国の料理もあるよ」とか言うファイヤアーベントに中華料理を示されて「アジアをごっちゃにするな」と怒ったりしている（んなこたどうでもいいか）。
さてチャーリーのターン。エヴァにかかわっていた学者たちがいうには、チャーリーに弟が生まれるタイミングなんてあるはずがなかったはずだ、とのことである。
で、ルーシーの母親がチャーリーのところに怒鳴り込んでくる。もう娘にかかわらないでくれ、と言って。
チャーリーは言う。危険なのは知っているけど、彼女は僕にとって必要な存在だから、リスクにさらしてでも彼女に協力者であってほしい、と。
ルーシーも「自分の意志でそうする」と母親に宣言する。結局、そういうことになる。
で、オメラスの場面。オメラスのところにファイヤアーベントがやってきて、オメラスから「エヴァが死んだよ」と聞かされる。オメラスのほうが先に把握していたらしい。で、オメラスは「母」の墓参りに行く、と言い出す。ファイヤアーベントは送迎係である。
ルーシーもチャーリーを誘ってエヴァの墓参りをしようとする。が、チャーリーは「死んだものは無に帰るのだから墓参りなんて意味がない」みたいなことを言ってルーシーを怒らせてしまう。そこでルーシーは一人で行くのだが、墓の前にだれかいた。というか、後ろ姿だからすぐにはルーシーは気づかないが、それがオメラスである。
エヴァについて「彼女は幸せだったはずがない。なぜなら、うんたらかんたら」と突然長広舌をふるう謎の人物（オメラス）に対して、「あなたは何者？」とルーシーが問うのだが、オメラスは名乗らず、そばに近づいてきていたチャーリーに声をかけた。「兄弟」と。
チャーリーは真っ先に聞く。「僕の両親を殺した？」オメラスは素直に言う。「ああ」。
チャーリーは「そう」とだけ言ってオメラスに襲い掛かった。敵対関係成立である。ルーシーは助けを呼ぶために走り出すのだが、ファイヤアーベントが現れる（そりゃそのへんにいるよな。運転してきたんだろうし）。で、「彼はオメラス。われらＡＬＡのリーダーだ」とか言い出す。そうだったんだ。
オメラスは「われわれは『同種』だから争うべきではない」というのだが、チャーリーは両親の仇を許す気がない。で、交渉決裂、殺し合いになるが、勝負は痛み分けに終わる。FBIが駆けつけてきたとかで、ファイヤアーベントとオメラスは去っていった。
チャーリーはオメラスにかみついて肉片（たぶん皮膚の一部だろうけど）を回収しており、それを解析した結果、確かに本人のいう通りチャーリーの弟だったということが分かった。おそらく受精卵の段階で二つに分けられ、代理出産によって生まれたのだろうという。
代理母、正体はわからないが仮に「ベータ」と呼ばれる存在を探すことになる。そのためにチャーリーとルーシーはニューヨークに向かう。一方、オメラスは仲間を集め、どうもALAとしてまたことを起こす気でいるらしい。次巻へ続く。
ダーウィン事変【5巻】感想
6巻は2023年末だそうである。そんな何十巻も続く作品にはならないような気はするけど、次も楽しみ。
ダーウィン事変
テロ組織「動物解放同盟（ALA）」が生物科学研究所を襲撃した際、妊娠しているメスのチンパンジーが保護された。
彼女から生まれたのは、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーだった。チャーリーは人間の両親のもとで15年育てられ、高校に入学することに。そこでチャーリーは、頭脳明晰だが「陰キャ」と揶揄されるルーシーと出会う。
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