漫画「人類は衰退しました」見富拓哉版 ネタバレ感想!癒やしを求めたい時にお勧めの一冊!

人類は衰退しました

人類は衰退しました』。もとは小学館ガガガ文庫より発刊されたライトノベルである。アニメ化もされたほか、数回、別の作者の手でコミカライズされている。これはその一つなのだが、原作やアニメと共通しているのは世界設定や登場人物だけで、語られるストーリーは全体的にオリジナルのものとなっている。なんというか雰囲気もだいぶ違う。

漫画「人類は衰退しました」あらすじ

人類は衰退しました

この世界では、人類(ホモ・サピエンス)は既に衰退し、数を減らしている。変わって地球上に覇権を唱えているのは、「妖精さん」と呼ばれる謎の知的種族。奇跡のような力を行使する存在である。人間に対しては友好的で、だいたいみんなぼんやりとしているが、気が向くとハチャメチャな事件を引き起こしたりもする。

主人公は調停官という職業をしている建前のひとりの少女。調停官とは、人間と妖精さんたちの間のとりなしを司る役職ということになっているが、具体的に仕事があるわけではない。

この世界がなぜ衰退したのか、どういう風な状態に置かれているのか、詳しいことは分からないのだが、ともかく、残されたわずかな人類は割とのんべんだらりと暮らしていて、たまにトラブルがあるとすればそれは妖精さんたちが引き起こしたものがほとんどだ。

漫画「人類は衰退しました」ネタバレ

報告Ⅰ 神様の定義について

基本的な世界観や主人公の少女を紹介するための第1話。妖精さんたちはお菓子が好きなので、主人公が作るおかしに釣られて、人間社会についてくる。そして問う。「にんげんさんは かみさまですか?」主人公は「違うんじゃないでしょうか」みたいなことを軽い感じで答える。

翌日、妖精たちが出没するゴミの山に行ってみると、そこはメトロポリスと化していた。

ちなみに原作小説だとここまでは掴みであり、ここから話が始まるのだが、この作品ではこれで終わりである。奇妙な読後感だけを残して次話に続く。

報告Ⅱ 虹の円盤

崩壊した地区で妖精を探していた主人公は、一枚の銀色の円盤を見つける。CDである。おそらく音楽CDであるらしい。なんとかこれを再生できないのかと思って再生機を探すが、古代のものであるので、見つからない。ところが一人の妖精さんが、不思議な力を使って音楽を聞かせてくれる。それを聞きながら、主人公はありし日の人類に想いを馳せるのであった。

報告Ⅲ 栗の王冠

主人公が発掘されたレシピ本を頼りにモンブランを作り、妖精さんたちが食べる。つきつめるとたったそれだけの話。

報告Ⅳ サイコロのゆくえ

主人公が(生まれて初めて)ギャンブルをするのだが、なぜか無敵であった。妖精さんたちもギャンブルを始めるが、それでも主人公の方が強かった。終わり。

報告Ⅴ 妙薬口に…?

主人公の祖父(調停官としての上司でもある)が風邪をひき、主人公が看病する。それだけの話。妖精さんはあまり話に絡まない。

報告Ⅵ 縫う纏う

妖精さんたちに服を作ろうと決意する主人公。だが居眠りをしていたら、妖精さんたちが自分で服を作っていた。だがモモヒキだった。モモヒキが大流行した。終わり。

漫画「人類は衰退しました」感想

人類は衰退しました

巻末に原作者・田中ロミオ氏のコメントが載っているのだが、氏によれば、オリジナルの話でコミカライズをしてもらう、というのは原作者自身のアイデアだったということらしい。この作品は一巻完結で、続きもない。内容的にはいくら続いてもいいとも言えるし、逆に一巻で綺麗に終わらせることもできる、どうとでもなるような素材である。

人に勧められるほど面白いストーリー性があるかというと正直無いのだが(原作はまったく別のものですよ)、しかし、雰囲気はいい。というか雰囲気の良さだけで成り立っているような独特の作品である。萌えもなければ燃えもない、まったりした癒しを求めたいときには良い一冊であるかもしれない。

人類は衰退しましたが試し読みできる電子漫画サイト

人類は衰退しました
BookLive!のボタン
Renta!のボタン
ハンディコミックのボタン
コミックシーモアのボタン
eBookJapanのボタン
まんが王国のボタン

※各電子書籍ストアにて試し読み可能。電子書籍ストア内にて「人類は衰退しました」で検索すると素早く絞り込みできます。