漫画「青春のアフター」2巻のあらすじ
2巻冒頭は、1巻の末尾から時系列的に直結していない。回想シーンというか、さくらがいなくなった後の、まことと倉橋の高校生活が描かれる。まあ、二人が何ゆえに、いかなる流れで親しくなったのか、についての解説だ。
チャラ男だと思われていた倉橋であるが、実は結構情に厚く、ナイスガイであったということが示されるわけである。
次のシーンは、さくらが二度目のタイムスリップをした後の、まこと32歳とみい子。お邪魔虫(というのもあんまりではあるが)がいなくなったので、イチャイチャしている。
次。ここからが重要だ。
さくらは、「まことが大学生だった頃」の時代に飛ばされていたことが分かる。
そこで、彼女は「まことの隠された過去」を目の当たりにしてしまう。
それから、再びさくらは「16年後の世界」に戻ってきて(戻るというのも変だが、バックトゥザフューチャーというやつだ。文字通りの)、黒髪になっている倉橋と遭遇する。
さくらはまことの過去を見てしまったことにショックを受けていて、赤くなったり青くなったりしているのだが、倉橋はまことに連絡を取る。
そしてまことはまたさくらと再会し、「告白の続き」から、青春をやり直す羽目になるのだが、その顛末はというと……。
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漫画「青春のアフター」2巻のネタバレ
さくらには見せたくなかったまことの過去(本人は自分で、黒歴史、と言っている)とはどういうものか。まあざっくり言ってしまえば簡単な話だ。
さくらとそっくりな女と知り合い、セフレになって、さくらの着ていたのと同じ高校の制服を着させて、「私はさくら まこと 愛してる」とかなんとか言わせて、肉欲に爛れた日々を過ごしていたのである。
その女性は、岸田梅子、20歳、フリーターであると名乗っている。
だが、まことは、実は梅子の正体はさくらなのではないか、とずっと疑い続けている。
というか、筆者もまだ疑っている。梅子の言動は謎めいている。さくらは、過去と未来を行き来する能力を持っているのである。この時間軸に初めて飛んできたさくらは、まことと梅子が絡み合っている姿を見てショックを受けているが、もしかしたら、梅子の正体はもっと先の主観的時間上のさくらなのではないか?という問題だ。
もっとも、このネタバレを書いている現在、この作品は既に完結している。最終単行本4巻の刊行待ちの状態である。要するに、筆者の書いているこれは掲載誌を追っている読者には丸わかりの大外れかもしれないが、まあそれは大目に見ていただきたい。
ともかく。
梅子は一つ重要なことを理解している。
まことは自分を愛していない、ということだ。まことが、梅子を通じて見ているのは、さくらである。
だが梅子はまことを愛しているらしい。
だから、自分のものになってくれないのなら、せめて大きな傷を心に残してやる、みたいなことを言っている。
正体が何者なのだとしても、業の深い発想である。重い。
ちなみに、話が飛ぶが、未来に戻ってきたさくらは、未来のまことに自分が見てきたものについて話し、実質的に告白のようなことを言う。「あれは私じゃない私だけど さくらを愛しているって言われて 嫌じゃなかった」。告白であろう、これは。
だが、まことはこれを拒絶する。みい子との幸せと、さくらから差し延べられた手の前で、困惑しているのだ。それで、きつい言葉をぶつける。かつて、さくらが自分にぶつけた、ひどい言葉をオウム返しに繰り返す形で。
漫画「青春のアフター」2巻の感想
嗚呼、自分にも青春ってあったかなあ……こんな魂を灼かれるような恋、したことがあったかなあ……と、身に染みて思わされる巻である。ゾクゾクするほど面白い。特に、梅子の出てくるシーン。
とりあえず、3巻までは既に手元にある。そこまでは紹介を続けさせていただこう。
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