平和の国の島崎へ(1巻ネタバレ)戦闘工作員だった男…組織脱出で平和な暮らしはできるのか!?

平和の国の島崎へ

平和の国の島崎へ(1)
著者 瀬下猛 / 濱田轟天
雑誌 モーニング
出版社 講談社
ジャンル 青年漫画

新シリーズをご紹介する。講談社の青年誌『モーニング』で連載されている作品で、タイトルが『平和の国の島崎へ』。現在すでに四巻が出ているが、とりあえずはまあ1巻のご紹介から。

平和の国の島崎へ(1巻)あらすじ

タイトルでお分かりかとは思うが、主人公の名前は島崎。島崎真悟。年齢は39歳くらい。なぜ39歳「くらい」かというと、30年前に起きたハイジャック事件のとき9歳で、その事件に際しテロ組織「LEL(経済解放同盟)」によって拉致されて、特殊な訓練を施され、戦闘工作員として活動していたという経歴が第一話で語られているからである。

だが、第一話の時点で島崎はLELを抜けている。LELが解体・消滅したわけでも、穏便に袂をわかったわけでもなく、後日刺客を差し向けられたりしているのだが、足抜けしたほかの仲間と一緒に日本でコミュニティを作り、平和に暮らしている。あるいはその言い方が正しくなければ、「平和を求めつつ、可能な限り穏便につとめて暮らしている」。

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平和の国の島崎へ(1巻)ネタバレ

島崎は日本人であるが、幼少期に日本を離れてから長く、日本に戻ってきたのはごく最近であるので、日本語が不自由である。ひらがなの多いしゃべり方をするし、漢字は読めない文字が多い。

真悟は「日本人として真面目に暮らしていきたい」と思っている。とりあえずの勤務先(といってもボランティアで行っているだけかもしれない。詳しいことはわからない)は、「漫画家のアシスタント」である。日本語は不自由だと言ったが、絵心はそれなりにあるらしく、それなりに歓迎されている。

だがある日、その漫画家がひったくりに原稿の入ったかばんをひったくられてしまった。島崎はそのひったくりの犯人の位置情報を調べ上げ(個人の犯罪ではなく組織犯罪の一味の末端がかかわっていたらしい)、襲撃して原稿を奪還した。締め切りには間に合った。めでたしめでたし。……だろうか。

その後島崎は喫茶店でウェイターをはじめた。個人経営の小さな喫茶店。日本語の不自由な島崎の働きぶりは「かろうじて及第点」という程度のところなのであるが、かろうじて一応給料は出るらしい。ところである日、島崎の昔の仲間が、さらに昔の仲間である知事の暗殺を計画した。LELの命令とかではなく、その人(老婆)個人の復讐のためなのだが、島崎は「銃の油の臭いがした」というだけのことでその事実を突き止め、暗殺を阻止した。「自分の周囲で大きなもめごとを起こされるとこれからの暮らしに差し障る」といったような理由で。

また後日、島崎は街を歩いていて突然襲撃を受けた。LELの刺客であるらしい。LELというのは(我々のいる現実世界の現実のテロ組織とは違って)恐ろしく組織力のある集団であるらしく、足抜けした島崎に刺客を送り付けるほどの余裕があるのである。強敵だったが、島崎はかろうじて暗殺者を返り討ちにすることに成功し(どうやら生きているらしいが)、ぶじバイトの時間に間に合うのであった。

平和の国の島崎へ(1巻)感想

平和の国の島崎へ

ぶっちゃけてしまえばそんなに珍しいジャンルの作品ではない。似たようなコンセプトの主人公は古いライトノベルにもいるし、タイトルは出さないがいまジャンプで連載している漫画にもあったりする。だが、そういうジャンルの中の一作品として位置付けて見てみれば、まあそれなりの出来栄えの作品ではないかと思う。

ただ、本筋の紹介では書かなかったが、「あと一年くらいしたら島崎は戦場に復帰する」ということが地の文で明記されてしまっているので、島崎の平和な暮らしは、本人の願うようには続かないらしい。気の毒なことである。

まだ2巻より先は読んでいないのだが、2巻では島崎が働いている喫茶店が(早速というべきか)何か黒い事態に巻き込まれるらしい。難儀なことである。やれやれ。

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