漫画「とらドラ!」8巻のネタバレ感想!待望の新刊は会長編〜クリスマス編までが収録!

とらドラ!(8)

ついに出た。ようやく出た。とうとう出た。2017年10月27日発売(※電子版はさらに1ヶ月遅れ)、7巻から2年と8ヶ月の歳月を経て、とらドラ!絶叫によるコミカライズ版、第8巻の登場である。

ところで今気付きましたが、アニメから10周年ですね今年。そして今年はもう出ないだろうなあ単行本(諦め)

漫画「とらドラ!」8巻のあらすじ

生徒会長編は一気に話が進む。結局、北村は生徒会長選に立候補し、その場で爆弾発言をかます。そのあと大河がひと騒動を起こし停学になるが、ともあれ生徒会長編は終了である。

そして、クリスマス編が始まる。大河たちの高校では大規模な(ほとんど文化祭に匹敵するクラスの、物凄い大規模な)クリスマスイベントをやるのだが、そのための準備が進み、進む中で話の伏線が敷かれていく。

とらドラ!(7)

漫画「とらドラ!」8巻のネタバレ

まずは生徒会長編の続きからいこう。大河が立候補を宣言した後、公園で竜児と相談をして、北村は結局、生徒会長になるという決意をする。そして、立候補の所信表明演説で、先代の生徒会長狩野すみれに電撃告白(しかも全校生徒の真ん前)をかまし、ものの見事にフラれる。

フラれるだけならともかく、その振り方というのがどうにもこうにもナメた態度なので、ぶち切れた大河は木刀を引っ提げて狩野すみれのもとに殴り込みに行く。狩野すみれの方は竹刀で応戦する。

壮絶な殴り合い(拳を固めての殴り合いである)の末、大河は停学となる。まあ、普通に停学が明けて戻ってくるのだが。

ところで、この展開、こう書くと結構な密度があるようだが、実は原作小説に比定して言えばかなりマキで進んでいる。大河の立候補から、北村の会長選立候補決断までが、原作だと非常に長いのである(そして、はっきり言ってしまえば冗長)。確かアニメでもほとんどカットされていた部分だ。話自体がマキで進んでいるのか、単に生徒会長選挙だけは冗長な部分を飛ばして進めたのか、そのへんはよく分からない。

ここまで、アニメ版と比べればかなり細かくネタを拾ってやってきているコミカライズである。当初、20年かかると言われたわけだが、今巻でクリスマス手前まで来たので、まあ……あと6、7年あれば終わるかな……?いややっぱり無理かな……?という感じである。

クリスマス編の方はといえば、やっぱり結構細かく原作のネタを拾っている。まず、停学を明けたばかりの大河であるが、クリスマスが来るからいい子にする、とか言い出す。そして孤児院にプレゼントを贈ったりだとか、そんなことを始める。

しかしそこはそんなに重要ではない。一番重要なのは、「櫛枝実乃梨が竜児のことを避け始める」という点である。なぜか。この巻を読んだだけで分かるようにはなっていないのだが、今更であるし、遡って説明するのも面倒だしで、書いてしまうと、一つには竜児に恋愛感情を抱き始めてしまったからで、もう一つには、大河もそうである、ということを、「知ってしまった」からである。

この巻で一番大事なシーンとしては、実乃梨が事故でソフトボールをぶつけ、クリスマスツリーを壊してしまう。泣きながら謝罪し、それでも自分を許せない実乃梨は、クリスマスパーティーに自分は出ない、と言い出す。

だが、大河にけしかけられ、竜児はそのパーティーの場において愛の告白をかますつもりでいるのである。さて、運命の行く末は——。

漫画「とらドラ!」8巻の感想

とらドラ!(8)

7巻を最後に絶筆になったりしなくてよかった(いや、冗談ごとではなく)。とにかく、無事に8巻が出たのである。もう、出たのだからめでたい。この作品はそういう状況にある。

ネタバレのところに書き忘れたのでここで書くが、実はもうひとつ重要な伏線がある。大河が竜児に対して語るのだが、サンタさんに遭ったことがあるのだという。あるクリスマスに、一人ぼっちでいたら、サンタ服の人が現れて、プレゼントをくれたのだと。

このサンタの正体が何者なのかは、原作でもアニメでも最後まで明かされていない。常識的な論理で考えれば父親の気まぐれだったとしか考えようはないし、実際竜児はそう考えるのだが、それが地の文の作者目線で肯定されたりはしていない。

さて。もう一つ、これはどうでもいいような話をしよう。この巻で、「大河が木刀を持って竹刀を持った少女と戦う」描写がある。大河が木刀を振り回すシーンは、実はこれと1巻(原作でも1巻、コミックでも1巻である)にしかないのだが……

実は大河、何度かゲームに出たことがある。まあ人気作品のヒロインなのだから当たり前といえば当たり前だが。そのうちの一つ、「電撃文庫のヒロインたちが悪と戦う」というゲーム(『電撃学園RPG Cross of Venus』)において、大河はただの生身の、普通の高校生であるにも関わらず、キノ(ゴルゴ級の超絶スナイパー少女)とかと混じって、木刀一丁で戦うのである。なお、性能は若干ピーキーではあったが、結構強かった。だからなんだというわけではないのだが。


とらドラ

とらドラ!

原作・著者竹宮ゆゆこ / 絶叫 / ヤス
価格627円(税込)

目つきは悪いが普通の高校二年生・高須竜児は、ちっちゃいのに凶暴で獰猛、“手乗りタイガー” と呼ばれる少女・逢坂大河と出会う。しかも竜児は、彼女の知ってはいけない “秘密” を知ってしまい……。竹宮ゆゆこが贈る、恋と戦いの学園ラブコメディ、待望のコミカライズ!

今すぐ試し読みする


※電子書籍ストア内の検索窓にて「とらドラ」と入力すれば素早く絞り込んで作品を表示してくれます。

とらドラ(9巻)