今更ご存じない方も多かろうと思うので解説するが、これの原作者一條マサヒデ氏は、20年くらい前に「にざかな」というペンネームのコンビ作家の片割れをやって、『B.B.Joker』という作品を書いていた「にざ」その人である。
そしてこの『高倉くんには難しい』は全3巻で完結の作品となっているので、そこまでご紹介していこうと思う。
目次
高倉くんには難しい【1巻あらすじ】
一言ですべてをまとめると「シュールギャグ漫画」である。
いやこれはジャンル別であってあらすじではないが、とにかくシュールギャグ漫画だ。そういえば最近、シュールギャグ漫画ってだいぶ減ったような気がするな。
そもそもストーリーがどうとかいう作品ではないので、各話ごとの解説という形をとらせてもらおう。
高倉くんには難しい【1巻ネタバレ】
第1話 高倉くん
高倉くんこと高倉健(たかくら たける)は穂新田(ぼにいた)高校(掲載誌がボニータだったからこの名前だと思われる)の新入生である。始業初日なので、みんな自己紹介をするのだが、高倉くんは何の悪意もないものの限りなく不器用なので、まずドアを破壊して教室に入り(ちなみに遅刻している)、名前を書こうとしただけでチョークをベキベキ折りまくり、「フックにかばんをかける」という程度のことすら一苦労だ。
そんな高倉くんを、本作品のヒロイン・綿貫幸子(わたぬき さちこ)はほっとけない、と思うようになったのであった。何故なら幸子は世話好きだから。
第2話 高倉くんとテスト
入学早々の、学力診断テストが行われることになった。高倉くんはシャープペンに芯を入れるのを忘れており、そして入れようといてこぼし、消しゴムをいくつもすり潰し、木のえんぴつをナイフで削り始め(そしてえんぴつが無くなるまで削り尽くす)、紙に答えを書くことすらできないので教師に答えを耳打ちしたが何故か成績はトップであった。
第3話 高倉くんと菅原くん
新キャラ、菅原文大(すがわら ふみひろ)登場。高倉くんに呆れ果てているクラスメイトたちを代表して、「学校辞めなよ」と宣戦布告してくる。とりあえず高倉くんは顔を洗ってくることにしたのだが、戻ってきたら何故かインド人みたいになっていた。
第4話 高倉くんと登校
朝五時半。幸子が犬の散歩をしていると、高倉くんに出会った。高倉くんは登校中である。不器用だから登校も一苦労なのである。高倉くんを励ましつつついていったら、幸子は犬の散歩の格好(私服)のままで登校時間に学校についてしまったのであった。
第5話 高倉くんと部活
穂新田高校は名門である(らしい)。部活動のレベルも高い。高倉くんは不器用ではあるが身体能力は極めて(というか異常なまでに)高いので、なんか柔道部に勧誘された。柔道着をまともに着る事すらできないわけだが。その後さらに相撲部にも勧誘された。もちろん、まわしをちゃんと締められず、「もろだし」だった。追い出された。
第6話 高倉くんとお弁当
高倉くん、お弁当というか、食事をまともに摂る事すら困難であることが判明。「こいつ、普段何を食ってどうやって生きているんだ?」とみんな不安になる。だが、「カニ」なら普通に食べられるということも判明したのであった。
第7話 高倉くんとトイレ
1巻で一番ひどい(誉め言葉)話。男子トイレでオタク少年が不良二人組がいじめにあっているのだが、そこに高倉くんがやってきた。尿意は限界なのだが、高倉くんは不器用なので(こればっかりだが、そういう漫画だ)、排尿すらうまくできない。不良二人が何故かノリノリでそれを解説しつつ、結局「手伝う」ことになるのだが、その様子をスマホで写真に撮られ、オタク少年に逆に弱みを握られることになった。
第8話 高倉くんとライバル
古浦順(こうら じゅん)は成績優等生である。しかし、1年生で成績トップはなぜか高倉くんなので嫉妬している。ここで高倉くんがなぜ成績優秀なのか明らかになるのだが、彼は「教科書を開くのが不器用なために難しいので、その内容をすべて暗記している」のだという。二週回って天才である。ちなみに、記憶力は超人であるので、古浦の名前も覚えていたため、古浦は感涙した。
高倉くんには難しい【1巻の感想】
腹抱えて笑った。
というか『B.B.Joker』の当時からノリというか独特の空気感がほとんど変わってないのが凄い。とりあえず、ソッコー次の巻行こうと思います。
高倉くんには難しい
不器用すぎる男・高倉健(たかくらたける)。彼の不器用は3周くらい回ってカッコいい!? 登校、着席、食事、部活、テスト、トイレ…不器用の限界突破ギャグコメディ15編収録!
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