漫画「眼鏡なカノジョ」ネタバレ感想!メガネ女子達の甘酸っぱい青春ラブ!

眼鏡なカノジョ

電子化されたのは最近だが初版は2008年、今は結構売れっ子になっているTOBIという漫画家のデビュー作である。

漫画「眼鏡なカノジョ」あらすじ

連作ではない各話独立の短編集であるが、共通のテーマは「ヒロインは眼鏡」「眼鏡にネガティブなイメージを持たせない」「タイトルは五文字で、眼鏡に関するものにする」

ジャンルはどれも恋愛もの。

漫画「眼鏡なカノジョ」ネタバレ&感想

かけず嫌い

この短編集は、読者の目線の置き所はともかく、作中の描写としては「眼鏡萌え」みたいなものを描いているわけではない。それが証拠に、一話目の主人公、神谷君は麻生先輩という部活の先輩のことが好きだが、彼女の眼鏡は好きではないのだ。

部活の見学をしていて出くわして一目惚れだった麻生君であるが、そのときのみ眼鏡を外していた麻生先輩が、以後はずっと眼鏡をしているので、なんとかそれを外させようと悪戦苦闘する。

結局それはうまくいかないのだが、神谷君の方も実は目が悪く、今まで眼鏡をしていなかったのだが麻生先輩の厳命で眼鏡をかけることになる。眼鏡をかけたおかげではっきり見えるようになった先輩の顔にさらにドキドキする神谷君なのであった。

外して二人

主人公は売れっ子のアイドルをやっている若い女性。オフの日に分厚い眼鏡をかけて変装して喫茶店でくつろいでいたらナンパされた。正体を見破られたのかと思いきや、相手の男は芸能界にはまったく疎く、気付く以前に最初から彼女のことを知らなかった。というところから交際が始まる。

見えない絆

水泳部に所属する彼氏と彼女の話。作者曰く「スポーツものは無理だと思い知らされた」作品だそうだが、いい感じに青春している。

伊達男作戦

視力にぜんぜん問題がない少年が眼鏡屋の女性に一目惚れし、アプローチをはかるために伊達眼鏡を作ったりなんだり奮闘するおはなし。結局、告白するのだが、成功したのかどうかはよく分からないまま終わる。

空色めがね

ヒロインの眼鏡の度が一番きつい作品。いまどき漫画でもあまり見かけなくなった、ぐりぐりメガネというやつである。主人公はいつも屋上で授業をサボタージュしている不良少年の中学生で、ヒロインは自分は学級委員だから、と称して授業のプリントを持って来たりなんだり、まあどう見ても好きなんだろう、猛烈なアプローチを繰り広げる。

ちなみにこの作品はヒロインが眼鏡を外すシーンがない。眼鏡越しの目が描かれるのさえ表紙の一枚絵のみである。

透き通る心

しっとりした雰囲気の、二人とも眼鏡をしている大学生カップルの話。いまいち関係がうまく噛み合っていなかったのだが、ある日出来心で女の方が二人の眼鏡をすり替えて……それで何が起こるというわけでもないのだが、何となく心のわだかまりは溶けた。そんな話。

かけた魔法

メガネっ子の女子小学生とその叔父(といっても21歳、大学生)が出てくる。といってもこの二人がカップルなわけでは(流石に)無い。叔父の人は大学に彼女がいるのだが、喧嘩して冷戦中。小学生に励まされて仲直りに挑戦する(そしてかろうじて許してもらう)。

曇ぬくもり

巻末を飾る、そして最も難解な作品。中学生から高校まで同じ学校の男女の組み合わせで、中学校の頃はそれなりに仲良くしていたのに、高校になったら何だか女の方が冷たくなって……というところから始まるのだが、結局なんで女が冷たくなっていたのかもよく分からず、この二人が恋愛的な意味でうまく行くのかもはっきりとは描写されないまま終わる。まあ、青春という感じではある。


眼鏡なカノジョ

眼鏡なカノジョ

原作・著者TOBI
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