ようやく最新刊まで追いついた。もっとも、6月15日にはもう7巻が出るのだが。
漫画「不滅のあなたへ」6巻あらすじ
大きな流れを言うと、まず「監獄島ジャナンダ編」がクライマックスを迎え、完結する。ノッカーの襲撃で島は大惨事になり……という流れ。
それから、ピオランとの別れがついに描かれる。主人公フシと観察者を除けばもっとも長く舞台にいたキャラクターであるが、とうとう来るべき日が来たというわけだ。
漫画「不滅のあなたへ」6巻ネタバレ
さて、ハヤセであるが、いきなり服を脱いでフシに襲いかかる。別に深い何か事情や意図があるわけではない。後で本人が語っているが……
「愛しているから」だそうだ。フシを。
この人、こんなクレイジーサイコデンジャラスストーカー片想いキャラだったろうか。当初はもっとずっとまともな人だったような気がするんだが……
さて、ハヤセは今巻のキーパーソンである。トナリとフシのやることなすことに干渉しまくってくる。トナリはハヤセに譲られて島長の地位にいるので、島から子供たちを脱出させるという計画を練るのだが、なんかいきなりそこにハヤセが部下を連れて襲い掛かってくるのである。
その理屈が、フシは私のものだとかなんだとか……かなり理解を超えているというか、支離滅裂だ。
さて、ハヤセはフシが無力化し、トナリは数百人の島の子供を連れて船に乗って去ることになった。フシはハヤセを押さえつけておかなければならないので(殺してしまえば早いのだが、フシは人間性に目覚めて以降殺人を厭うようになったので、必要なときであろうとも原則やらない)島に残った。
島に残ったフシのもとにトナリが戻っていくと、島はノッカーに襲われていた。
そのノッカーというのが、これまでとはまったく別の姿と性質で出てくる。これまでは巨体の怪物であったのだが、群体になった。それも、人間や、人間の死体に寄生して操る群体である。ちなみに生きた人間がノッカーに憑りつかれると死んでしまう。
殺伐とした島のことで、新鮮な死体がたくさんあるので、ノッカーはそれに憑りついた。ゾンビパニックの始まりである。個々の戦闘力は以前のノッカーより遥かに低いのだが、ノッカーの核が生きた人間の身体を乗っ取る能力を持っているということははじめのうちは分からなかったので、戦闘の中、トナリとフシの友人が三人ほど、犠牲になってしまう。
ゾンビはほとんど退治し終わった、というところで、その三人だったノッカーだけが残った。
そこにハヤセがいて、トナリとフシが(友達だったものを壊したくなくて)悩んでいるところに、私がやってやろうと言い出す。相変わらずクレイジーサイコパスストーカーな言動で遺志の疎通も危ういのだが、交渉の末、結局殺し合いになる。もっとも、フシがトナリもハヤセも死なせることなく場を収めることに成功するのだが。
さて、ハヤセは舟に乗せて流した。どうもそのあとノッカーに憑りつかれたらしく、死んでしまったようだが、どうせまた出てくるであろう。それからあと、フシはしばらくピオランと暮らすが、ピオランはなにがしか「観察者」と交渉をして、死ぬ。そこから数年が流れ、フシがまた成長を遂げたところで次巻に続く、となる。
漫画「不滅のあなたへ」6巻の感想
……ハヤセが……。なんとも言いようのないキャラになっている。
大今良時という作家はこういう、狂気や妄執のようなものを抱えたキャラクターを描かせるととてもうまいのである。(詳しくはマルドゥック・スクランブルの紹介を参照のこと)
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なんていうか、ハヤセを描くときだけ作者の筆がノリノリになっているのが見えるかのようだ。今後とも多分、かなり重要なキャラとして動いていくのではあるまいか。
というわけで、待たれよ続編。
不滅のあなたへ
何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。
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