えー、『FATE』である。いろんな意味で今人気絶頂の『FATE』の、オリジナル第一作の、三つあるルートのうちの三つ目、「Heaven’s Feel」の初の正統なコミカライズがこれだ。
目次
漫画「Fate/stay night Heaven’s Feel」あらすじ
ある日、少女が少年を見ていた。棒高跳びに挑む少年。挑んでも挑んでも失敗する。それを、「失敗しちゃえ」と呪いながら、少女は見ていた。「諦めちゃえ」と嘲りながら、少女は見ていた。だが少年は最後まで諦めなかった。少女は思う。
「ああ、この人はきっと、何も裏切らない人なんだろうな」。
それから数年の歳月が流れる。
少女・間桐桜は、少年・衛宮士郎の家に普段から出入りして、一緒にごはんを食べたりする関係になっていた(といっても恋人同士とかではない。家族に近い)。
士郎は魔術師である。たいした力は持っていないがいちおう魔術が使えて、本人にも自分が魔術師であるという自覚がある。「物体の構造を把握して設計図を連想すること」というのが得意で、電気製品の修理などができる。なお、これは伏線である。
士郎は高校生なので学校に通っている。友人もいる。この話(Heaven’s Feel)で重要なのは、まず間桐慎二。名前から分かるように桜の兄である。もうひとり、遠坂凛。一見クールな雰囲気をまとった学校の優等生。とはいえこの巻ではたいした役回りはないが。
ある日、食卓を囲みながら、もうひとりの家族である「藤ねえ」(学校の先生)が士郎の昔話をする。士郎が小学生の頃に書いた作文、「ボクの夢は正義の味方になることです」。幼い夢であると桜は優しく笑う。なお、これも伏線である。1巻は大したことは起こらないのだがその代わり伏線だらけである。
桜を家まで送って行った帰り、士郎は一人の外国人風の少女に出会う。すれ違いざまに謎めいたことを囁かれる。「早く呼び出さないと 死んじゃうよお兄ちゃん」。なお、これも伏線であるが際限がないので書いてしまうとこれはイリヤというヒロインの初登場シーンだ。
また別のある日、士郎は桜の祖父であると名乗る老人、間桐臓硯(ぞうけん)に出会う。剣呑な雰囲気の老人だが、士郎が「何も知らない」らしいことを知って、戦意を解く。これも伏(以下略)。
さらに桜もすれ違いざまに意味深なことを言っていく人と出くわす。きりがないので書いてしまうが金髪の有名なサーヴァントの人である。「今のうちに死んでおけよ娘 馴染んでしまえば死ぬこともできなくなるぞ」。
さらに巻末に0話というのが収録されている。慎二がサーヴァント・ライダーを召喚し、マスターになるくだりだ。
漫画「Fate/stay night Heaven’s Feel」ネタバレ&感想
さて。重大な問題が一つある。
この「Heaven’s Feel」は、原作ゲーム『FATE/STAY NIGHT』の、3つあるルートの1つであるが、エンディングが3つに分岐するのではなく2つのエンディングをクリアした後に現れる最後のルートなのである。
要するにHeaven’s Feelの物語は本来、セイバールート(最初のルート)と、凛ルート(Unlimited Blade Works)をやっていて一通りの設定や世界観を知っていることが前提となっているのである。
ちなみにこれを書いている筆者は原作ゲームをやっておらず、Unlimited Blade Worksだけはアニメ版を一通り見ているというハンパものだ。
そもそも聖杯戦争とは何なのかとか、サーヴァントとは何ぞやとか、そういったことを説明していかなければならないのだが、残念ながら余白が足りない故、それらについては2巻以降の感想に回していくとしよう。
Fate/stay night [Heaven’s Feel]
伝説的売り上げを記録したPCゲーム『Fate/stay night』の最後のルート[Heaven’s Feel]がついにコミック化! ゲーム本編でも語られることのなかったエピソードを随所に追加し、まだ見たことのない“Fate”の幕がついに上がる。コミック版の『氷菓』でお馴染みのタスクオーナが描く、半人前の魔術師・衛宮士郎の物語を刮目せよ!!
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