漫画「夢で見たあの子のために」4巻ネタバレ感想!重要人物の追跡から片鱗を見せる真実!

夢で見たあの子のために(4巻)

夢で見たあの子のために』4巻である。今巻もピスタチオヤクザは登場しない。というか雰囲気的にもう二度と出てこないかもしれない。遺憾。

夢で見たあの子のために(3巻)

漫画「夢で見たあの子のために」4巻あらすじ

今巻は主に大きく動くのが2つの要素。

まず、千里が若い刑事、若園正恭(わかぞの まさやす)との接触をはかる。ヤクザとか金貸しとか不良仲間とかとつるむのはやめにして、国家権力の協力を求めにかかるのである。もちろん、チンピラ以上に一筋縄でいく相手ではないのは当然だが、この刑事(刑事個人)がとんでもない人物であることが分かる。

もう一つは、謎ときパートである。3巻で回収した手帳についていろいろ分かってきたので、内容を解読して、火の男と兄の行方を追ってはるばる伊豆まで出かけていく。伊豆編の始まりだ。これも最後に大きな動きがある。

漫画「夢で見たあの子のために」4巻ネタバレ

冒頭で一つの事実を千里が確認する。感覚を共有できる双子の件だが、千里が兄の知覚をたまに見れるというのはいいとして、兄の方は千里の知覚を共有することはできないらしい、ということが分かった。

ということが分かるためにえらい代償を払うはめになったので、もう友達に危ない橋を渡らせたりするのはやめよう、ということになる。そういう意味では安心して頼れるのは警察であるので(あくまでも、そういう意味においては、というだけだが)、火の男の事件を追っている刑事二人組の若い方、若園に接触を図る。

若園と待ち合わせをして(ちなみに恵南も一緒)、会っていろいろ情報交換をすることになったのだが、会ってみたらこの刑事がとんでもないことを言い出した。「火の男は自分がこの手で殺す」というのである。

なぜ刑事ともあろうものがそんなことを言い出すのかというと、実はこの刑事も幼い頃父親(父親も刑事)を火の男に殺されていて、恵南と千里がいた孤児院に短い間だが預けられていたことがあるのだという。というわけで、私的な復讐である。

さて、若園から、千里の両親が殺された事件について、また火の男(警察での通称は“ネズミ”)について、分かっていることを説明してもらう。

ネズミは普段、金貸しだとかそういう裏稼業の商売の人間を襲って金を得る仕事をしているらしい。殺しは厭わない。証拠は残さない。それはいいのだが、一件だけ、普段の手口とはまったく異なる事件の記録が残っている。それが千里の両親の事件である。

ネズミはその日、家に上がる際に「靴を脱いでいる」のだという。つまり殺人犯として侵入してきたのではなく、何がしか千里の両親、その片方かあるいは両方に対して用があって訪ねてきて、その後何かの事情があって凶行に及んだものと考えられるである。

さて。

ここまでの情報から、千里の父の手帳は、火の男の居場所を追跡した記録を記したものなのではないか、ということが分かった。いろいろ解読していくと、どうも伊豆のどこかに火の男のアジトがあるらしい。で、行くことになる。金は15万ばかり、三バカの一人が用立ててくれた。「貸しにしとく」と言って。いい友達である。

恵南と一緒に、どうにかそこまで辿り着くことには成功する。ちなみに若園は千里がそう動くことを予想していたので、尾行をつけている。

ところが、何か怪しい何人か組のヤバそうな連中が現れて、火の男のアジトだった場所に火がつけられたらしい。というところで、最後の最後のシーンで一登が生きているところがはっきり描かれて、次巻に続く、となる。

漫画「夢で見たあの子のために」4巻の感想

夢で見たあの子のために(4巻)

今巻は比較的(あくまでも比較的)バイオレンス色の薄い巻である。繋ぎの感があるといえばあるのだが、次巻はまた大きく物語が動きそうだ。こうご期待。


夢で見たあの子のために

夢で見たあの子のために

原作・著者三部けい
価格638円(税込)

幼少期に家族を惨殺された中條千里は、ただ復讐を果たすためだけに生きている。生活の全て、学校の全て、復讐という目的を果たすのに必要な力とお金を得るため、自分が汚れるのも厭わない…。心配する幼馴染み、残された肉親の思いも振り切って果たそうとする、人生の全てを懸けた復讐劇の先にあるものは、果たして千里に何をもたらすのだろうか?メディアミックスで話題になった「僕だけがいない街」の著者が新たに紡ぎ出すヒューマン・サスペンスがここに開幕する!!

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