漫画「天地創造デザイン部」4巻ネタバレ感想!奇想天外な生物紹介が楽しみ過ぎる学習漫画!

天地創造デザイン部(4巻)

天地創造デザイン部第4巻である。

漫画「天地創造デザイン部」4巻あらすじ

あらすじというか骨子そのものはいつもと変わらない。生物の創造を神様から丸投げされた天使たち(外見は普通の人間)が、いろんな悪戦苦闘をしながら実在の生き物を「創って」行くお話だ。

天地創造デザイン部(3巻)

漫画「天地創造デザイン部」4巻ネタバレ

驚きのある生き物

まずはこのオーダーで、「コトドリ」が作られる。スズメ目の鳥の一種で、声帯模写の能力が極めて高く、カメラのシャッター音、車のアラーム音などまでも真似することが出来る生き物である。

同じオーダーでもう一つは「アベコベガエル」。オタマジャクシの時は大きいのに、成長してカエルになると小さくなってしまうという南アメリカ大陸のカエル。なんでも、身体が大きい方が水質の影響を受けにくいので、海水の混じった水域でも暮らせるようにオタマジャクシが大きくなったらしい。

骨が武器の生き物

最初は「肋骨が飛びだして攻撃する」とかいうのを作っていたのだが、身体工学的にいろいろ無理がある、ということで結局創られたのはカメであった。カメの甲羅というのは肋骨でできているのである。

肋骨を身体から出して攻撃する「イベリアトゲイモリ」というのも創られ、もちろん実在するのだが、飛び出る肋骨の長さはちょっとだけ。

キュンとくる求愛をする生き物

これは奥の深いテーマである。オナガセアオマイコドリという弟子と師匠が一緒にダンスを踊る鳥、ナガレガルという水かきを自慢するカエル、ズキンアザラシという鼻の皮膚を風船のようにふくらませるアザラシが紹介されている。

耳のいい動物

いろんな試行錯誤を重ねた末に、できたものはフクロウ。フクロウの集音能力や消音能力というのは凄まじいもので、その構造の一部は新幹線のパンタグラフにも採用されているというほどだ。

氷の島で暮らす鳥

二人のデザイナーがいろいろなアイデアを出し合って競うのだが、結局両方採用された。コウテイペンギンとオウサマペンギンである。名前の系統は似ているが、両者の最大の違いは、雛の餌やりのために親が断食をするのがコウテイペンギンで、餌を待つ雛が断食をするのがオウサマペンギンであるということ。

完璧な社会を作る動物

ここで満を持してヒトの登場!……というわけではない。アリとかハチとかかと思ったらそれも違う。創造されたのは「ハダカデバネズミ」である。哺乳類なのだが、アリやハチのように一頭のメスを女王に据えた社会を作るという非常に珍しい性質がある。しかも、農耕に近いことまでやる。

若返る動物

これは有名なのでご存知の方も多かろうと思う、ベニクラゲである。ベニクラゲのアイデアをダシに、老化という機能の持つ生物学的意味合いについて話が展開される。ちなみに、ベニクラゲは発見された時には大いなる驚きをもって迎えられたのだが、実はヤワラクラゲなど、ベニクラゲの他にも若返る能力を持ったクラゲが存在することが現在は判明している。

漫画「天地創造デザイン部」4巻の感想

天地創造デザイン部(4巻)

よくもわるくも奇をてらったところがほとんどない学習漫画であるので、これが図書館の児童書コーナーに置かれているところなどを想像するとふふっとなってしまう(大人が読んでも面白いですが)。

初期の頃にはネタ切れなどの心配をしたりもしたものだが、考えてみれば地球上には知られているだけで百何十万種(諸説あるが)の生物がいるのであって、いらぬお世話だったかもしれないなと思い始めているところである。

次巻ではまたどんな奇想天外な生物が紹介されるのであろうか。楽しみにしておこう。


天地創造デザイン部

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原作・著者蛇蔵 / 鈴木ツタ / たら子
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天界にある動物の「デザイン室」では、神様(クライアント)からのムチャ振りを受けて、日々さまざまな動物がデザインされていた。「ユニコーンってなんで存在しないの?」「美味しい生き物の条件って?」「海で最強の動物は?」「蛇と鳥、どっちが強い?」など、面白くてためになるコメディ満載!! マンガの単行本とは思えない、登場した動物たちの図鑑も収録!! これを読めば、動物園や水族館が100倍楽しくなる!!

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