『よふかしのうた』、この10月に出たばっかりの新刊5巻である。
よふかしのうた【5巻】あらすじ
複数のプロットが平行して進んでいく形の巻なので、ざっくりあらすじを述べるのは難しいから概略を述べよう。
大勢増えた吸血鬼たちのうち、今巻で焦点が当たるのは蘿蔔(スズシロ)ハツカ。そして、これまで名前だけ登場していた最後の一人、キク(星見キク)も登場し、重要な役回りを果たすことになる。
よふかしのうた【5巻】ネタバレ
さて、まずはマヒルが前巻の七不思議探検のあと、ヴァンパイアハンター探偵の鶯餡子(うぐいすあんこ)に会いに行ったところの続きからであるが、そのシーンはすぐにフェイドアウトし、ナズナとコウが会っているシーンになる。
いつものようにナズナは血を吸おうとするのだが、吸血鬼というものに対する恐怖心を開かされてしまったコウ、思わずそのナズナを突き飛ばしてしまう。で、七不思議騒動のことなどをナズナに打ち明けることになる。結局そのあと血は吸ってもらう。
後日、今度はナズナがコウの部屋を訪ねてくる。あれ、流石に確認のために一巻から読み返せないけど来るの初めてだっけ?どうやら初めてらしい。
さっそくエロ本探しなどを始めるナズナ。色気がない。というか、いい加減分かってきたが、ナズナは素で色気が無いからこういう態度を取っているというより、恋愛に奥手だからそういう防壁を張ってしまうタイプなのである。
さて、それで真面目な話になる。コウは自分が吸血鬼になってもいいものかどうか、真剣に悩み始めているのである。
ナズナも無理押しはしない。コウがこれまで夜を楽しんでいたのはそれが「非日常」だったからで、いい加減慣れてしまえばそれは非日常ではなくなる。夜に生きる吸血鬼にとって、実際には夜の暮らしなんて楽しくもなんともない、退屈なだけだ、とナズナは打ち明ける。
まだ悩みが解決しないコウ、今度は探偵さんに会いに行く。
探偵さんは、自分は吸血鬼の敵である、ということをきっぱりと語る。ナズナの仲間の吸血鬼たちのことも、「皆私が殺すから安心したまえ」などと言い出す。殺意高い。自信もすごい。まあ、あの吸血鬼どもあんまり戦闘能力高そうではないのは確かだけど。
さて、次に悩みを打ち明けるのはハツカである。
自分のことを「僕」と言っていて、一見僕っ子美少女なのだが、実は女装しているだけで、中身は男。それから、人間の信奉者を三人ばかり侍らせている。ある意味では一番吸血鬼らしく吸血鬼をやっている吸血鬼だ。
で、今度はハツカが「君は吸血鬼にやはりなるべきだ、ナズナじゃ無理そうだから僕の眷属になりなよ」とか言い出す。
コウもてもて。だが、これも断ってしまう。
一方ナズナは、「コウが吸血鬼にならないという選択をしても見逃してやってほしい」とか仲間たちの前で言い出し、平田ニコという仲間のうちで一番血の気の多い吸血鬼を切れさせる。
だが、ニコも同族殺しはしたくないらしく、結局みんなでナズナを説得した。そもそもナズナが奥手なのが悪い、積極的にコウを落としに行け、という話である。
結局、コウがナズナを追いかけて、「きっと好きになるから、ずっと一緒にいよう!」みたいなことを言い出し、二人は唇を重ねるのであった。
ここまで来て恋愛感情ないってホントすごいな。何かが欠落しているんじゃないか、とかなり多くの人に言われているのだが。
さて、このあとでキクが出てくる。前にちょっと説明した通り、キクはマヒルをたらしこんでいて、同族にしようとしている。結論から言えば既に落ちていて、マヒルがキクに告白をするところで今巻は終わり。
よふかしのうた【5巻】感想
いかにも吸血鬼ものらしい、仄暗いオカルトサスペンスになってきた。
とにかくヴァンパイアハンター探偵の存在がどこまでも不穏なのである。初期のラブコメ感はどっかに飛んで行ってしまった感が深い。まあ、しかし、今巻はそれでも面白かった。
もう今後はこういう方向性で行くのだと思うが、それでこちらも楽しんでいこうと思う。
よふかしのうた
『だがしかし』コトヤマ待望の最新作!!恋と青春は、夜に生まれる__さあ、たのしい夜ふかしの時間だ!不眠が続く中2・夜守コウは、初めて一人外に出た夜、美しい吸血鬼・七草ナズナと出会う。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」彼女との二人きりの夜ふかしがコウの運命を大きく変えていく__「これは、僕が、七草ナズナに恋をするための物語だ」眠れない夜を過ごす全ての人へ贈る__真夜中のボーイ・ミーツ・ガール!
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