すっかりギャグ漫画として安定した感のある『ケンシロウによろしく』5巻である。
ケンシロウによろしく【5巻】あらすじ
例の復讐相手、木村はいちおう最後の方で出てくるが、基本的にはマッサージ師を主人公にしたコメディ漫画という色彩が強くなっており、ほぼエピソード独立型の構造になっている。なので、それに即した紹介をさせていただく。
本巻は主に4つのエピソードからなっている。前巻の続きであるサワルナのエピソード、ヒップホップの人のエピソード、根性漫画家のエピソード、そして木村がらみのエピソードである。
ケンシロウによろしく【5巻】ネタバレ
44話~46話
三話かけてテレビ番組『モミの鉄人』のエピソードの続きが描かれる。番組レギュラーのマッサージ師が追加で数人出てくるのだが、どいつもこいつもたいしたことがなく、役には立たない。で、見かねたケンシロウが出てきて、まずサワルナを一撃で気絶させる。頸椎三番の横にチョップを入れると人を失神させられるらしい。現実にそんなことが可能なのかは知らないが、ともかくケンシロウにはできるのである。気絶していれば敏感もへったくれもないわけで、ケンシロウは気絶しているサワルナに「かゆみを抑える施術」などなどを施す。ケンシロウがすごいのか、それとも番組に出ている他のマッサージ師がヘボいのか、とにかくサワルナにとってはハッピーエンドであった。
47話~48話
新キャラクター(といってももう出てこないかもしれないが)、ヒップホップミュージシャンが出てくる。そんな言うほど売れているわけでもないらしいが、いちおうヒップホップを愛するヒップホッパーで、喋り方がたいそうウザい。ケンシロウは短気な上に性格が悪いので、速攻でキレる。まあそんなことはいい。ヒップホップ男はヘルニア持ちである。中学生のときからヘルニア持ちだったというのだから筋金入りだ。ヒップホップというのは独特の座りポーズでやるものなのだが、それが腰に悪いらしく、ケンシロウはヘルニアの治療ではなく「ヘルニアの痛みがより強く感じられるようになる施術」をする。なんでもできるなこの人、しみじみと。で、「姿勢の悪い座り方を今後一切やめろ」と説諭する。ヒップホッパーは直立不動でライブをやるようになり、なんかそれがウケて成功するのであった。
49話~50話
今度の客は漫画家。編集者も一緒についてくる。主訴は腱鞘炎。漫画の描きすぎである。だが、いろいろ話を聞いてみた上で、ケンシロウは「普段の生活状態が悪すぎて、腱鞘炎だけ治してもこいつはだめだ」と判断。なんと恐ろしいことに、故意に肩を脱臼させてしまう。全治二カ月(犯罪ではないかと思うが、気にしたら負けだろう)。で、「いいからとにかく休みを取って、健康な体を取り戻せ」と説教するのであった。客は感動した。
51話~54話
木村編。ところで前の巻でたぶん説明しなかったが、ケンシロウはいま木村の身柄を預かって治療を施しているわけだが、その事実をユリアとバットの二人に教えていない。二人はケンシロウがその部屋で大麻の栽培をしていると思い込んでいる(実際にはその部屋には生命維持装置に繋がれた木村がいる)。木村の治療はうまくいっている感じだが、「大麻の栽培なんて悪いことはやめさせなければならない!」と勘違いしたまま決意したバットが、部屋をドリルでぶち抜いた上、なんか除草剤のようなものを吹き付けた。木村がいる場所に向けて、である。で、次巻に続く。
ケンシロウによろしく【5巻】感想
最初の方の巻で「ケンシロウの変人ぶりだけで間を持たせている」とか書いたが、今巻は周囲に変人が多く、ケンシロウはむしろツッコミ役に回る場面が圧倒的に多くなっている。
そのおかげで、やはりギャグマンガとしてかなり安定したように思う。けっこう楽しめています。では、だいぶ先になるだろうがまた次巻の紹介で。
ケンシロウによろしく
沼倉孝一は、幼い頃に木村という名のヤクザに母を奪われた。復讐を誓った沼倉は、漫画『北斗の拳』を読み続けることによって伝説の暗殺拳を体得し仇を討とうとする。これは復讐に燃える男が暗殺拳を極めようとした果てに人々を幸せにする物語である。
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