えー、初めて紹介する作家の、初めて紹介するシリーズである。イマジナリー1巻。
イマジナリー【1巻】あらすじ
田舎出身。幼馴染の男女。女の方が故郷を離れて大学に通っているのだが、二人は今もひそかに想い合っていて(両想いなのだが自覚がないので、両片思いである)、たまに会ったり、まあ今どきのことなのでLINEだかメールだかやったりしている。
あと、主に女のほうの、大学での交友関係(女友達が数人)のほうに焦点が当たったりもする。ストーリーというほどストーリーがあるわけではなく、恋愛の進展も遅く、ゆるゆると進んでいく感じの作品である。
イマジナリー【1巻】ネタバレ
#01
佑(たすく)と真依香(まいか)は幼馴染である。今は大学生をやっている真依香が帰郷してきていて、二人で何やら会話をしながら歩いているのだが、微妙にいい感じで、なんか友達以上恋人未満な雰囲気。もともと真依香は佑のことが好きで、子供の頃はバレンタインにチョコレートをとかそういうこともあったらしいが、佑のほうが少年時代は素直になれず、特にくっついたりもせず今に至っている、そういう感じ。
#02
電車に乗っている真依香、「窓の外の景色の上で忍者を走らせる空想をした」というたあいない話を電話で佑にする。どうでもいい話をするのは、相手のことがどうでもよくはないからであるわけだが。
#03
真依香のところに佑が遊びに来ることになる。その前段階として、真依香の部屋(大学から近い)に私物を置きっぱなしにしている三人の友達の女たちを呼び出して、荷物を持って帰るよう要求する。当たり前だが、「カレシか!」と追及されるのであった。
#04
で、佑が実際に来て、普通にデートして、部屋にも来るのだが、色っぽいことは何も起こらない。その旨も友人たちに報告するのだが、「元気出せ!」と励まされる真依香であった。
#05
佑の方も話の流れを知っている男友達が出てくる。「部屋に入れてもらえたんならその先に進めるように頑張れ!雰囲気でどうなるとかじゃなくてお前が頑張るんだよ!」とはっぱをかけられる。具体的にどうするんだ、酒か、恋愛映画でも見るのか、という話になり、露骨すぎるから相手の好きな映画とか見たほうがいい、みたいな話になる。真依香の好きな映画ってなに、って話であるが、そこで場面が変わって真依香が映画館に行っている場面になる。映画自体あんまり格別見たいわけでもない、とか言っている。
#05.5
ナンバリングはこうだが、ページ数はそれなりにある。書下ろし?真依香が髪が伸びたから切ろうかな、とか言っている。ロング好きかもしれないからカレシに聞いてみたら?とか言われる。「カレシじゃねーし」とカマトトってる真依香である。
#06
真依香はバイトをしているのだが(店はどう見てもブックオフ)、あまり真面目に働いてはいない。だが、本人的には頑張っている。なので、誰かに褒めてほしいのだが、友達に言ったら「カレシにいえよ」みたいなことを言われた。で、佑に「がんばってるのでほめて」とかメールしそうになるのだが、さすがに踏みとどまって「子供のころ何になりたかった?」というこれはこれで唐突なメールを送り付けるのであった。ちなみに佑のほうの友人が、それを見て「構ってほしいってことなんじゃ……」と思っているが、何も言わない。
#07
二人の故郷の田んぼの真ん中で何か工事をしている。コンビニでもできるのかな、というそれだけの話なのだが、もう少しラーメン屋とか回転寿司とか増えてほしい、みたいな会話をだらだらとして終わり。
イマジナリー【1巻】感想
前から紹介したかった作家なのだが、アダルト作品のほかにめぼしい単行本がなくて紹介できずにいたのでこのたびご紹介できて重畳の至りである。
なんていうか、独特の味と雰囲気がありますので、おすすめ。
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