夢で見たあの子のために【10巻ネタバレ】火の男と称される人物の過去が明かされていく!?

夢で見たあの子のために(10巻)

しばらく紹介の間が空いた間に、本作品は既に11巻をもって完結している。従ってここでの紹介もこれを含めて残り二回である。

夢で見たあの子のために【10巻】あらすじ

夢で見たあの子のために(10巻)

今巻ではほとんど話は動かない。

主だったキャラクターが顔見せ程度に出て来て、それぞれの最終章に向けた抱負みたいなものを語り、そして後ろ半分は「火の男」とずっと呼ばれていた男の過去回想シーンである。これでほぼ掘り起こすべき伏線は出尽くしたと思われるので、あとは最終巻で決着をつけるだけ。っていう感じ。

夢で見たあの子のために(9)

夢で見たあの子のために【10巻】ネタバレ

夢で見たあの子のために(10巻)

9巻のラストで若園が、三ツ目に関する情報をネットに流したわけだが、それでえらい騒ぎになっている。真偽の情報が入り乱れて錯綜しているが、ともかく千里は世間の注目の的になってしまった。関係各所は野次馬やら敵やら味方やらでいっぱい、もう近付くこともできない。

それでも園に匿ってもらっていたのだが、そこに刑事たちが来た。千里と恵南を保護する意図をもってやってきたのだが、千里たちは逃げた。保護されている場合ではない、自分の手で決着をつけるのだ、というわけである。

一登、火の男、若園もそれぞれちょっとずつ出てくる。一登はふたりを殺すつもりでいる。若園は火の男を殺すつもりでいる。問題は、火の男、こいつがいったい何を考えどういうつもりでいままで生きてきたのかということがついに明かされるということで、そのための過去回想が始まるのである。幼少期からみっちりと。

火の男、本名、三上蓮士。捨て子で、寺で育てられた。本人も自分の素性をよく知らなかったのだが、「忌み子」として捨てられたらしい。

双子の兄弟である勇士とは、最初は友人同士だった(血縁者だということを認識するのはずっと後)。が、幼なじみの少女というのがいて(のちの千里と一登の母)、その女の子を巡って仲が険悪になり、奪い合う関係になり、決定的に対立するに至った。で、勇士が手を回して、蓮士は寺から追い出され、恋人関係になっていた少女も奪い取られた。蓮士はチンピラとして生きるようになり、強盗などに手を染めるようになった。

ある日、とあるヤクザの事務所を襲ったのがバレて逆襲され、ヤクザに捕まって拷問にかけられた。そのとき、その日の日付、「1/1」をナイフで刻まれた。その場にいた人間を皆殺しにした蓮士は、1/1では面白くないので線を自分で彫り足し、「火」にした。恋人だった少女と初めて会った日が火曜日だったから、ということらしい。火の男なんていうハードボイルドな名前をずっと使っているわりに、意外とおセンチな人だったんだなあ。しみじみ。

さて、火の男になった蓮士はその後、例の少女(もう大人だけど)と再会する。子供がもう生まれていて、遠くから見守ろうとか思うのだが、どうも勇士が虐待とかやっているらしいと知ったので、介入しようとする。そして失敗した。このとき、千里は両親を失い、一登は火の男についていくことになった。

で、火の男は何を目的にどう行動して、いまは何をしようとしているのか?

結論をいうと「特に別に何の目的もない」。「最後まで立ってたやつが勝ちだろう?」くらいの世界観で、その日暮らしをしているらしい。

というわけで、最終巻に続く。

夢で見たあの子のために【10巻】感想

夢で見たあの子のために(10巻)

いやー……とうとう明かされた、火の男の本質と素性。これの1巻の紹介記事書いたの、もう5年くらい前ですよ。しみじみ。

だいぶ前から「そろそろ終わるんじゃないか」と言い続けてきてそれも数年たっているが、今度こそ、今度と言う今度こそ次で終わりである。もちろん近いうち紹介するので、お楽しみに。


夢で見たあの子のために

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幼少期に家族を惨殺された中條千里は、ただ復讐を果たすためだけに生きている。生活の全て、学校の全て、復讐という目的を果たすのに必要な力とお金を得るため、自分が汚れるのも厭わない…。心配する幼馴染み、残された肉親の思いも振り切って果たそうとする、人生の全てを懸けた復讐劇の先にあるものは、果たして千里に何をもたらすのだろうか?メディアミックスで話題になった「僕だけがいない街」の著者が新たに紡ぎ出すヒューマン・サスペンスがここに開幕する!!

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夢で見たあの子のために【11巻ネタバレ】遂に結末へ…悲しき別れと新たな未来へ!

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